大人の“ととのう”温泉グルメ紀行 Vol.7 前編
50代女性に贈る湖畔のお宿~美肌モール温泉と北海道の恵みで整う一人旅
50代女性に贈る湖畔のお宿~美肌モール温泉と北海道の恵みで整う一人旅
更新日:2025年10月18日
公開日:2025年10月16日
※記事末尾で、「界 ポロト」ペア宿泊券が当たるプレゼントをご案内しています。ぜひ最後までご覧ください。
湖と森を望む、最高の景観のその中へ

北海道・新千歳空港から電車で約40分、白老町に位置する「界 ポロト」にやってきました。雄大なポロト湖のほとりにたつこの施設は、アイヌ民族との共生をテーマにした宿。
アイヌ民族の暮らしをイメージした空間設計とアートワークが特徴的です。

フロントには白樺の丸太が立ち並び、森の中に足を踏み入れたような不思議な感覚です。自然の恵みを感じながら、大きく深呼吸。さわやかな空気が体の中に入ってきます。
界 ポロトの隣には、アイヌ文化を伝える「ウポポイ(民族共生象徴空間)」があり、ときおり伝統的な歌声がかすかに聞こえてきます。木の香りと安らぐ焚火の音に包まれながら、一泊二日の滞在が始まりました。
「とんがり屋根」の大浴場でモール温泉を満喫
フロントから中庭に出ると、まず目に飛び込んでくるのはとんがり屋根。界 ポロトの大浴場「△湯(さんかくのゆ)」です。
「△湯」はアイヌ民族の民家に使われた「ケトゥンニ」という構造を基本に設計されています。ケトゥンニとは、3本の丸太を立てかけ、頂点を固定して作られる三角屋根のこと。

三角屋根の中に入ると、ほの暗く落ち着いた雰囲気の内風呂。源泉かけ流しの「あつ湯」と優しい温度の「ぬる湯」の二つの湯舟が用意されています。
そして湯舟の中には三角形の光が。吸い寄せられるようにお湯の中を進んでいくと……

目のまえに雄大なポロト湖が登場!あまりの解放感に、思わず「わあーっ」と声が出てしまいました。少しひんやりとした風が、頬を撫でていきます。
界 ポロトの泉質は世界的にも珍しい「モール温泉」。茶色がかった色合いと、とろりとした肌触りが特徴で、太古の植物由来の有機物を含んでいます。北海道遺産にも指定され、「美肌の湯」とも呼ばれる貴重な温泉なのだそうです。
お湯に浸かっていると、まるで肌が薄いヴェールで包まれるよう。乾燥しがちな大人の肌も、角質がやわらぎ、しっとりとなめらかになっていくのを感じます。
湖を眺めながら浸かるその時間は、自然と自分が一つになったような心地よさでした。
全室レイクビュー。アイヌ文化を感じる客室

ご当地部屋「□の間(しかくのま)」は、アイヌ民族の伝統的住居「チセ」から着想を得た設え。部屋の中にも白樺の丸太が配されていて、思わず深呼吸したくなる空間です。

白いテーブルの先が、ぼんやりと光っていて……こちらは四角い「炉(ろ)」をイメージしているのだそう。

クッションや壁紙にはアイヌ文様や、そこから着想を得たアートがそっと施されています。
テラスに出ると、目の前には再びポロト湖! さらにその先には樽前山を望む大パノラマ。
そしてテラスの並びには客室露天風呂があり、ここでもポロト湖と一体になった入浴体験を堪能しました。

アイヌ文化に触れる「ご当地楽」でお守り作り
宿には、ご当地の文化を体験する「ご当地楽」があります。界 ポロトでは、アイヌ民族が魔除けとして用いた植物「イケマ」を使ったお守り作りが体験できます。
土のような香りを持つイケマと数種類のハーブを、アイヌ文様の袋に包み、モール温泉の湯で色づけした紐で結びます。
「イケマ」とは、アイヌ民族が古くから魔除けとして用いてきた植物。独特の土のような香りを持ち、邪気を払う力があると信じられていました。薬草としても利用され、人々の暮らしに身近な存在だったそうです。

自然に宿る力を信じてきた人々の感覚を、自分の手の中で実感できるひとときでした。
食と文化が交差する、北海道の恵みを味わう会席料理
夕食は「馬鈴薯海宝盛り」で幕開けです。
じゃがいものすり流しにいくらを添えた一皿を、北海道の地酒「えぞの熊」とともにいただきます。

メインは「北国の海鮮醍醐鍋(だいごなべ)」。濃厚な魚介の出汁と合わせ味噌を煮込んだスープに、毛蟹や帆立……まさに北海道の醍醐味と言える食材を加えた鍋です。
そして〆は雑炊かと思いきや、「リゾット」。具材のうまみが溶けだしたスープに、チーズをイン!

料理用語で、〆の雑炊やリゾットに入れるチーズのことを「醍醐」と言うのだそう。「北国の海鮮醍醐鍋」という名前は、「北海道の醍醐味」と「チーズ」のダブルミーニングなんですね。うーん、満足度100%!

デザートはブランマンジェとハスカップソース。酪農場をほうふつとさせる大きなバケツで登場!

中はこんな感じ。パンナコッタ、牛乳プリンのような食感です。ハスカップの甘酸っぱさがよく合いました。
焚き火を囲んで夜は更けていく…

温泉と会席料理を満喫した一日目。
このあと筆者の心をわしづかみにしたのが、焚き火を囲んでお酒を楽しむ「コタンの宵の集い」と、月明かりが差し込む神秘的な〇湯(まるの湯)でした。
次の記事では、界 ポロトの夜の魅力、そして翌朝の「ウポポイ」での体験までをご紹介します。
※温泉の効果には個人差があります。
今回宿泊した温泉宿はこちら:界 ポロト
北海道にある「界 ポロト」は、湖にせり出したように設計されたとんがり屋根の湯小屋が特徴的な温泉宿。世界的にも珍しい「モール温泉」が楽しめます。
「70歳以上限定『温泉めぐり 界の定期券』」の対象施設の一つとして、シニア女性にも人気の温泉宿です。より気軽に4泊の旅から始められる「冬限定 界の定期券」も発売中。
▼界 ポロト 住所:北海道白老郡白老町若草町1-1018-94
取材・文=島仲こすも(HALMEK up編集部)
「界 ポロト」ペア宿泊(1泊2食付き)1組2名様
「界 ポロト」ペア宿泊券(1泊2日)を、1組2名様にプレゼントします。(有効期限:2026年2月1日~2026年7月末日)※宿泊券の発送は2026年1月初旬になります。
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