50代の「地方移住」にかかる生活費は?必要な資金・知らないと損する制度

更新日:2025年06月07日 公開日:2025年05月22日

わたしリスタート実践ガイド【移住編】#2

50代の「地方移住」にかかる生活費は?必要な資金・知らないと損する制度

50代の「地方移住」にかかる生活費は?必要な資金・知らないと損する制度

地方移住を成功させるには、生活費を具体的にイメージし、事前に資金や補助制度などを調べておくことが不可欠。今後の見通しを立てて備えることで、安心して新しい土地での暮らしをリスタートできます。今回は、資金計画のポイントや移住を進める具体的なステップを詳しく解説します。

 

***

50代からの新しい一歩の踏み出し方

15人の女性のインタビュー【わたしリスタート】特集>>

***

地方移住の計画で最も重要なのは「お金」のこと

地方移住の計画で最も重要なのは「お金」のこと

前回は、移住の準備スケジュールや具体的な生活環境のチェックポイントを解説しました。

地方移住は「新しい生活のスタート」ですが、そのためには余裕のある資金準備が重要になります。特に50代では、これまで築いてきた資産や仕事のキャリアを生かしつつ、次の段階を心地よく迎えるためのお金の計画は欠かせません。

例えば、地方では家賃や生活費の安さが魅力的だとされる一方で、予想外の費用が発生することもあります。持ち家の購入費用やリフォーム代、交通費等は地方特有の生活のリアルに直結します。

こうした点を事前に考慮しておかないと、「都会より安いと思っていたけれど意外と支出が多い」という事態に陥ることも……。無理のない計画を立てることが成功の鍵です。

移住前に準備しておくべき資金の目安と備え

移住前に準備しておくべき資金の目安と備え

地方移住のスタートラインに立つためには、ある程度の資金を備えておく必要があります。

移住前にかかる主な費用の内訳

住居費
賃貸契約金(敷金・礼金など約10万~30万円)。または住宅購入に必要な資金(物件価格+諸費用)

引っ越し費用
引っ越し業者の費用(荷物の量や移動距離によって変動、目安50万~100万円)

移住体験費
体験移住の宿泊費や交通費(自治体支援制度がある場合は減額可能)

備品購入費
地方生活に必要な家具や家電の購入費(目安10万~30万円)

これらを合計すると、移住前に最低でも100万~200万円程度の資金を準備しておくことが理想的です。特に大きい出費になる住居費は、空き家バンクや自治体の補助金制度を利用することで負担を軽減できる場合もあるため、しっかり情報収集を行いましょう。

移住後の生活費の目安は?毎月の家計はこんな感じ

移住後の生活費の目安は?毎月の家計はこんな感じ

移住後の生活にかかる費用は、地域によって異なりますが、一般的な地方生活でかかる1か月の生活費の例をご紹介します。

【地方移住後の1か月の家計簿例(1人の場合)】

  • 家賃:約5万円(地方の賃貸物件、2~3LDK)
  • 光熱費:約2万円(都市部より寒暖差が大きい地域では暖房費が増える場合あり)
  • 食費:約3万円(地元のスーパーや直売所を活用することで節約可能)
  • 交通費:約1.5万円(車所有の場合:ガソリン代+維持費)
  • 通信費:約1万円(インターネット・携帯電話)
  • その他日用品費:約1.5万円

合計:約14万円/月

都心で暮らす場合と比較すると家賃は抑えられる一方で、地域によっては光熱費や交通費が増える可能性もあります。

自治体によっては補助制度や地域の共同体サービスで生活費を軽減できる場合もあるため、移住先での定期的な支援情報を確認しておきましょう。

実はこんな出費も!地方移住だからこそかかる費用

実はこんな出費も!地方移住だからこそかかる費用

地方移住では、都会の生活にはない費用が発生する場合があります。その具体例を挙げてみます。

車の購入・維持費
地方では公共交通機関が十分に整備されていない地域も多いため、車を持たない場合は購入を検討する必要があります。車両購入費(中古車の場合約50万円~)、保険料、車検代なども生活費に含めることが重要です。

リフォーム費用
空き家バンクを利用して古民家や中古住宅を購入した場合、リフォーム費用が必要になります。壁の補修や水回りの整備で約50万~100万円が目安となることも。

地域コミュニティ費
農業や地域イベントへの参加に伴う費用が必要な場合もあるため、コミュニティの慣習を事前に確認しましょう。

知らないと損!地方移住に役立つお得な支援制度

知らないと損!地方移住に役立つお得な支援制度

地方移住に関するさまざまな支援制度を活用することで、初期費用や生活費の負担を軽減できます。以下は主な制度の一部です。

空き家バンク & 移住者支援金で住居費を軽減

「空き家バンク」を利用すれば、自治体が管理する空き家を低価格で購入・賃貸できるほか、一部自治体で以下の補助金が利用できます。

  • リフォーム補助金:古民家や空き家の改修費の2割~半額を負担(例:物件改修に上限100万円の補助)
  • 引越し補助金:上限20万円~50万円程度
  • 移住者支援金:UターンやIターンで、「世帯:100万円」「単身者:60万円」を支給する自治体も

高齢者向け割引や医療費補助

50代以上の方を対象とした特典や補助も充実しています。以下の具体例に注目してみましょう。

  • 公共交通無料パス:高齢者向けに市内バスや一部鉄道の利用が無料となる制度(例:60歳以上対象、年間1万円分の移動費節約可能)
  • 温泉施設割引:温泉地の自治体によっては高齢者割引が適用される場合もあり(入浴料500円→300円など)
  • 医療費補助:一部自治体が高齢者の医療費負担を減額(住民税非課税世帯なら年間5万円程度の補助)

高齢者向け割引や医療費補助

移住体験プログラムで疑似体験を

まず「お試し移住」でリアルな生活を体験してから移住を決めるのもおすすめです。以下の費用が抑えられる場合があります。

  • 体験住宅の宿泊費:1泊1000円~5000円程度で利用可能
  • 農業・手工芸体験費用:体験費用は自治体負担。例:5000円の体験費が無料になるケースあり
  • 交通費支援:最寄り駅~体験地間の送迎費が無料

多くの支援制度は申請が必要で、自治体ごとに条件や期間、対象年齢が異なります。情報収集の際には下記の公式サイトとあわせて移住先の自治体のサイトもチェックしておきましょう。

移住・交流推進機構(JOIN)公式サイト

ふるさと回帰支援センター

移住だけでなく「人生後半の資金計画」を立てよう

移住だけでなく「人生後半の資金計画」を立てよう

地方移住は、生活環境を一新する大きな転機ですが、安易に費用削減を目的とするのはリスクがあります。

50代は「人生全体の資金計画」を見直すタイミング。移住費用や支援制度を活用しながらも、今後の収入と支出、健康や医療費、老後の生活などを含めた長期的な視点を持つことが成功の鍵です。

財政面での安心感があることで、新しい環境にもなじみやすく、気持ちよくリスタートすることができます。支援制度や補助金を賢く活用しつつ、人生全体を見据えた計画を立てて、移住を楽しく充実したものにしていきましょう。

次回は地方移住【支援制度&団体一覧】情報サイトまとめを解説します。


わたしリスタート・実践ガイド《地方移住編》

#1 地方移住を実現するための準備とスケジュール

#2 地方移住に必要な資金・知らないと損する制度

#3 地方移住【支援制度&団体一覧】情報サイトまとめ

参照元
移住・交流推進機構(JOIN)
https://www.iju-join.jp/
ふるさと回帰支援センター
https://www.furusatokaiki.net/
内閣府 地方創生テレワーク
https://www.chisou.go.jp/chitele/index.html
東京都「UIJターン支援」
https://www.iju.metro.tokyo.lg.jp/work/matching/
長野県移住ポータル「楽園信州」
https://www.rakuen-shinsyu.jp/

 

HALMEK up編集部
HALMEK up編集部

「今日も明日も、楽しみになる」大人女性がそんな毎日を過ごせるように、役立つ情報を記事・動画・イベントでお届けします。

ハルメクが厳選した選りすぐりの商品

驚きの軽さ&使いやすさ!

1本で7つの効果
薬用美肌ヴェール
1本で7つの効果
薬用美肌ヴェール

【PR】自分の尿モレタイプはどれ? 簡易診断でチェック!

自分の尿モレタイプはどれ?

たまに尿モレがあっても、だましだまし過ごされている方も多いのでは? けれど一口に尿モレと言っても症状によってタイプはさまざま。そこで自身の尿モレのタイプがわかる簡易診断チャートをご紹介!

2025.06.10
知らないと損する!?30秒でわかるコンビニおトク術

1個買うと、1個もらえる!

「アレ」を活用するだけで商品がタダでもらえるキャンペーンをご存知ですか?その名も「1個買うと、1個もらえる」キャンペーン。コンビニでおトクに買物する絶好の機会をハルトモさんに体験してもらいました!

2025.06.02
「ほったらかしの投資」~手軽に投資を始める・続ける方法

「投資は難しそう…」と思っている人は必見

興味があるけど自信がない人におすすめな、長期的に資金を積み立てていく「ほったらかしの投資」。家計をラクにする資産運用の方法が知りたい人はぜひチェック!

2025.06.02
夏の眼鏡が暑くて不快…汗ばむ季節にぴったりのフレームで涼しく快適に!

汗ばむ季節にぴったりのフレームとは?

汗ばむ夏の眼鏡…この顔面環境の不快度どうしたらいい?そんな方は夏にぴったりなフレームをチェックしてみて。

2025.06.02
サングラスのレンズカラーの違いって?美肌・おしゃれ見えする色の選び方

サングラスのレンズカラーの違い

色によっては美肌効果も期待できるカラーレンズ。お気に入りを見つけて、夏のお出掛けを楽しみましょう!

2025.06.02
認知症のご本人の財産や権利をどう守るか?

認知症のご本人の財産や権利をどう守る?

認知機能が低下した場合、財産管理はどうするべきか?法律面からの支援をご紹介!

2025.05.13
ご家族の認知症介護の進め方、向き合い方

ご家族が認知症になったら……

ご家族が認知症で介護が必要な状況になったらどうする?進め方・向き合い方を解説していきます

2025.05.13
【PR】飽き症でも、ゼロから英語が話せるようになったワケ

ゼロから英語が話せる!

飽き症さんでもOK!たった60日で英語が苦手な人でも英会話ができるようになると話題の「インド式英会話」をご存知ですか?無料体験セミナー実施中です!

2025.02.05
物価高の今こそ考えたい!インフレ時代に「資産運用」ってどうして必要なの?

本当に必要な「お金の準備」

物価が急激に上昇している今こそ、将来に向けて「お金の準備」が必要です!年金や退職金に頼らない、資産形成を進めるには?

2025.04.18
「ひょっとして認知症かも」と心配になったらどうすればいい?(後編)

認知症の分かれ道!41%が…

認知症1歩手前「MCI(軽度認知障害)」と診断された場合、最大41%の方が健常な状態に戻ることが分かっています!認知症を「発症させない」ためにすべき事とは…?

2025.04.14
【PR】タイプで分かる!ライフスタイル別レンズ診断

タイプ別!ぴったりの眼鏡

「近くのものが見えづらくなった」と感じる人は眼鏡の変え時かも!ライフスタイル別におすすめの眼鏡レンズを無料で診断♪

2025.03.10
50代のための「お金の相談ガイド」〜まず何をすればいい?

50代のための「お金の相談ガイド」

50代に入ると現実味を帯びてくる老後への不安。家族や健康、仕事の悩みに加えてお金の問題についても漠然と不安を感じているものの、何から始めたらよいのかわからない人も多いのではないでしょうか。お金の悩みを解決したい人はぜひチェック!

2025.06.13

ハルメクが厳選した選りすぐりの商品

「奇跡の60代!木村友泉 大人のリンパケアLesson」横隔膜をゆるめる動き