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公開日:2025年06月27日
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2025年は「5年に1回の年金制度改革」の年であり、年金制度の内容が多岐にわたり見直されています。中でも「改悪か!」と大炎上したのが「遺族年金」の改正案。その真偽についてファイナンシャルプランナー(FP)の深田晶恵さんにくわしく教えてもらいます。
2025年5月13日、国会で年金関連法案が可決、成立しました。今年は「5年に1回の年金制度改革」の年にあたるため、見直し項目は多岐にわたります。
なかでも50代以上の女性の関心が高いのは「遺族年金の5年有期化」です。会社員や公務員の夫が亡くなると、残された妻は遺族厚生年金が受け取れます。現行の法律では、「再婚または死亡するまで終身で受け取れる」ものですが、改正により「配偶者が死亡してから5年間の有期」となります。
このニュースを受けてSNSでは「改悪」と大炎上。たしかに、これまで終身で受け取れたものが5年間になるのは、大きな改正です。ですが、「5年有期」といった見出しだけで、改正の良し悪しを判断してはダメ。改正の背景には「男女差別解消」や「女性の就労の後押し」といったメッセージも込められているのです。
それでは、遺族年金がどう変わるのか見てみましょう。
「遺族年金」には、「遺族厚生年金」と「遺族基礎年金」があります。
「遺族厚生年金」は、厚生年金に加入している会社員・公務員などが亡くなった際に、配偶者らに支給される年金のこと。「遺族基礎年金」は、18歳未満の子ども(法律の表現では18歳になる年度末まで子ども)がいる場合に支給されます。
「遺族厚生年金」は、現在の法律では死別時に残された妻が30歳未満かつ、18歳未満の子どもがいない場合、5年間の有期給付ですが、それ以外は再婚または死亡するまで無期限で支給されます。
一方、残されたのが夫の場合、死別時55歳未満だと受給権が発生しないため、遺族厚生年金を受け取ることはできず、55歳以上だとしても、60歳まで支給停止なので、受け取れるにしても60歳以降となります。なんというか、男女差別たっぷりの法律なのです。
以前から問題視されていたこの男女差別を解消すべく、妻を亡くした男性も遺族厚生年金を受け取れるようにします。同時に、働く女性が増えている現状を踏まえ、18歳未満の子どもがいない現役世代については、男女に関わらず原則5年に有期化することとしました。
批判が殺到した「5年有期化案」はどんな点が誤解されているのでしょう。
「5年有期となるのは、60歳未満で死別した場合」
配偶者と死別したのが60歳以上なら、現行通り無期給付です。高齢になってからだと、遺族年金で足りない分を働いて収入を得るのが難しくなるからです。
「18歳未満の子どもがいる場合、5年有期となるのは、遺族基礎年金の受給終了時から5年後」
残された配偶者の年齢に関係なく、18歳未満の子どもがいる間は、遺族基礎年金と遺族厚生年金を受け取れます。現行制度では、子どもが高校を卒業すると(18歳になる年度末)、遺族基礎年金の受給が終わり、遺族厚生年金のみ無期受給です。
改正後は、遺族基礎年金の終了時から5年で遺族厚生年金の受給が終了することになります。
18歳未満の子どもがいる場合は、「配偶者が亡くなってから5年後で終了」ではなく、「子どもが高校を卒業してから5年後に終了」です。このあたりを誤解されている人はとても多いです。
「5年有期の改正は、女性については約20年かけて段階的に実施される。施行開始時点で40歳以上の人は無期給付のままで改正の影響を受けない」
これまで遺族厚生年金がもらえなかった男性については改正案が施行されたら、年齢を問わずすみやかに5年間受給されるようになりますが、女性については2028年から約20年の経過措置期間を設けて段階的に実施されます。
ですから、2028年の段階で40歳以上の人はこの改正は適用されず、配偶者を60歳前に亡くしても無期で受給することができます。
誤解ポイントを3つ紹介しましたが、「へぇ、思っていたのと違う」と感じたのではないでしょうか。
この他にも話題になっていないけれど、「ひっそり盛り込まれている良い改正案」もあるのですよ。
例えば、遺族厚生年金を受給するには年収850万円未満という収入要件がありますがこれが廃止されます。女性で年収850万円以上の人はまだまだ少数ですが、男性の受給拡大を考えると、収入要件廃止は現実的で良い改正ですね。
また、18歳未満の子どもがいる場合に受け取れる遺族基礎年金の金額が引き上げになります。これは2028年4月に施行予定ですが、現在受給している人も対象なるので、子育て中のシングルマザー、シングルファザーにとって、うれしい改正です。
年金制度は改正を重ねながら、「今」あったものに変わってきています。その分、複雑で簡単に理解できるものと言いがたいのも事実。それでも、見出しだけで判断するのは危険です。いらない不安を抱かないよう、最低限の正しい知識を持つようにしましょう。
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