50代からの恋愛物語1
レス10年夫婦の決意!55歳ジュンコが選んだ「もう一度恋する道」
レス10年夫婦の決意!55歳ジュンコが選んだ「もう一度恋する道」
公開日:2025年07月10日
セックスレス歴は気付けば10年を超えていた

※【この記事を動画で見る】レス10年、夫婦の決意
22歳で「ずっと一緒にいよう」と誓ったあの日から35年。子どもは独立し、ローンも終わり、広くなった家には静けさだけが残った。
夫婦ゲンカはほとんどない。けれど、最後に同じベッドで眠った夜を思い出せない……。
夫婦仲は悪くない、でも“触れない”痛み
「うちは会話もあるし円満よ」
そう言い聞かせながらも、ジュンコの胸にはポッカリ穴が開いていた。
お互いの予定が忙しく、 週末だけ一緒に取る夕食。向かい合う夫は優しく「お疲れさま」と笑う。でも、湯気の向こうの距離が凍てついて感じる。
「このまま一生、夫に触れずに終わるの?」
それを思うと、死角に隠した孤独が疼いた。
指先ひとつの“宣戦布告”

ある金曜、食卓に並んだ小鉢をつまみながら、ジュンコは自分の膝の上で拳を握りしめた。
「おいしいね」
なにげなく差し出された夫の湯呑みを受け取る瞬間、その手に自分の指を重ねた。湯呑みではなく、夫の手を包むように。
熱い肌のぬくもりに驚いたような──そして照れた笑顔。胸の奥で、10年眠っていた心臓がバチッと火花を上げた。
それからジュンコは“日課”を作った。歯磨き中に背中をポン、と叩く。
外出前に指先で裾を払う。それだけで二人の間に微弱電流が走った。
思い出の映画が開いた心の鍵

翌週、「昔好きだった映画、録ってあったよ」と夫が珍しく私を誘った。
ソファで肩が触れるか触れないかの距離。スクリーンの中で若い主人公たちが濃密なキスを交わすラスト、同じタイミングで二人は息を呑んだ。
次の瞬間、夫の唇がそっと重なった。長いブランクでぎこちないのに、全身の血が逆流するほど熱くなる。
10年間の壁を越える夜

深夜、ジュンコは夫の寝室のドアをノックした。
「あの……入ってもいい?」
布団に滑り込むと、互いの動きはぎこちなく、少し痛みもあった。だが夫の掌は優しく、耳元の「無理しなくていいよ」がむしろ背中を押した。
長い愛撫の末、ようやく一つになった瞬間、涙がにじむ。満たされる安堵、肌が歓喜で震える。
55歳、“これから”を選ぶ

「二人きりっていうのも、悪くないね」
ピロートークで交わした笑いは、20代の夜よりずっと深く柔らかい。
レス10年の苦悩は消えない。でも、小さな勇気と一度の会話が氷を割る。
同世代のあなたがもし同じ孤独を抱えているなら、まずは指先ひとつの触れ合いから、もう一度“恋”を始めてみませんか。年齢は言い訳にならない。私たちはいつでも、選び直せる——そう、55歳からだって。
原案:亀山早苗
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