「惜シニア」にならないために──今こそ、自分を整えるという選択を
「惜シニア」にならないために──今こそ、自分を整えるという選択を
公開日:2025年11月10日
吉原友美(よしはら・ともみ)プロフィール

東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。一般社団法人ライフ・パートナーズ理事。自身の家族が早くから他界。その経験から死生観を育成して生きていくことの大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い、死生観育成について伝えている。また、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説する。セミナーの参加数は累計2万人以上の人気を誇り、自社では3万件以上の葬儀を承っている。
「惜シニア」とは?
この時期は、ふと立ち止まって自分の内面と向き合いたくなることがあります。年齢を重ねていく中で、「今の自分をどう整えていくか」が、以前にも増して大切に思えてきました。
そんな折、ふと心に浮かんだ言葉がありました。
それが「惜シニア(おしいシニア)」です。
惜シニアとは、本来の魅力を生かしきれていない、少しもったいない状態の大人のこと。
年齢を重ねれば経験も知恵も豊かになるはずなのに、身だしなみや心の在り方がおざなりになると、その魅力がうまく表に出なくなってしまいます。
髪がパサついていたり、肌が乾燥していたり、服がくたびれていたり。あるいは、表情に元気がなかったり、話し方に自信が感じられなかったり……。
どれも悪いことではありませんが、「ちょっと惜しいな」と感じてしまう状態です。
でも、それはほんの少しの意識の違いで、すぐに変えていけるのです。
「整えシニア」という選択
私が目指しているのは、「整えシニア」という生き方です。
それは、特別なことをするのではなく、自分を日々、少しだけ丁寧に整えていく人のこと。派手に飾る必要はありません。
ナチュラルな自分を大切にしながら、髪を整え、肌に潤いを与え、服にアイロンをかけて着る。それだけで「私、ちゃんとしている」と感じられる自分になれます。
整えるとは、自分に敬意をもって接すること。
誰かのためではなく、「自分が気持ちよく過ごせる自分でいる」ことが、心の安定や笑顔にもつながっていきます。
整えシニアになるためのヒント5つ
惜シニアから整えシニアへと進むために、今日から始められるシンプルな習慣をご紹介します。
髪を整える時間を持つ
寝ぐせをそのままにせず、ツヤを意識してブラシを通すだけで印象は大きく変わります。
肌にやさしく触れる
保湿を習慣に。肌をいたわることは、自分の心にも優しく触れる行為です。
服を選ぶ時間をつくる
ただの部屋着ではなく、「自分が気持ちよくいられる服」を一枚、丁寧に選んでみてください。
表情を意識する
鏡の前で笑顔をつくる習慣を。心が整っていれば、自然なやさしい表情になります。
言葉を整える
「疲れた」「どうせ」などのネガティブワードを減らし、「ありがとう」「大丈夫」といった前向きな言葉を意識的に使ってみましょう。それだけで、「私は今日も自分を大切にできた」と感じられるのです。
整えることは、毎日の小さな積み重ね。完璧じゃなくていい、でも「ゼロにしない」ことが大切です。
朝5分で心を整える習慣
私が毎朝続けている、心を整える小さなルーティンをご紹介します。
- 深呼吸を3回する
- カーテンを開けて、自然光を浴びる
- 鏡の前で「今日もよろしくね」と自分に声をかける
たったこれだけで、心の土台が整います。
その後の身支度やスキンケアが「義務」から「楽しみ」に変わっていくのを、実感できるはずです。
惜シニアではなく、自分らしく輝く整えシニアへ
私たちは、これまでの人生でたくさんの経験を重ねてきました。だからこそ、本当はもっと魅力的な存在のはずなのです。
その魅力を「惜しむことなく」表現していくこと。それは、自分の可能性を信じることでもあり、日々を丁寧に生きるということでもあります。
どうか、「惜しいまま」の自分にとどまらず、自分を大切に整えて、これからを心地よく生きていきましょう。
あなたの“これから”は、まだまだ美しく、自由で、奥深い時間です。今日から一つ、小さな整え習慣を取り入れて、「整えシニア」への一歩を踏み出してみてくださいね。
↓連載コラムの他の回はこちらをクリック↓
東上セレモサービス加入者様(互助会会員様)は
初年度年会費無料でHALMEK upプレミアム会員登録ができます
詳しくはこちら





