揺れる時代をしなやかに生きる、心の整え方(五感を整える簡単レシピ付き)
揺れる時代をしなやかに生きる、心の整え方(五感を整える簡単レシピ付き)
公開日:2025年08月10日
吉原友美(よしはら・ともみ)プロフィール

東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。一般社団法人ライフ・パートナーズ理事。
自身の家族が早くから他界。その経験から死生観を育成して生きていくことの大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い、死生観育成について伝えている。また、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説する。セミナーの参加数は累計2万人以上の人気を誇り、自社では3万件以上の葬儀を承っている。
悲しみとやさしく向き合うことは「これからを生きる“力”」
さて、今回は少しユニークなお話をさせてください。最近、「令和って、室町時代にちょっと似ているかもしれない」と思うことが増えてきました。
かつての室町時代は、戦乱や疫病が続き、社会の秩序や価値観が揺らいでいた時代です。将軍の力も弱まり、人々はそれぞれの土地で、自分なりの生き方を模索していました。
でも、そんな“揺れ”の中でこそ、能や茶の湯、水墨画、枯山水といった、心の静けさや奥深さを感じさせる文化が花開いたのです。
現代の私たちも、コロナ禍や物価高、不安定な社会の中で、“本当に大切なものって何だろう”と、立ち止まる機会が増えました。
SNSを見ては気持ちがざわつき、情報に追い立てられ、他人の人生と自分を比べてしまう……。
そんな日々の中で求められているのは、実は室町の人々が大切にしていたような、“静かでしなやかな心”なのかもしれません。私がグリーフケアに取り組む理由も、そこにあります。
グリーフとは、大切な人やものを失ったときに心に訪れる“喪失の悲しみ”。
でもそれは、「弱さ」ではなく、「本当に大切にしていた証」です。だからこそ、悲しみとやさしく向き合うことは、「これからを生きる“力”」になります。
グリーフケアセミナーではよく、「今の気持ちに、名前を付けてみましょう」とお話しします。例えば、「もやもやする」「さびしい」「うらやましい」など。
一つ一つの感情に言葉を与えることで、自分の心とつながり直すことができます。
五感を整える夏の簡単レシピ
心が揺れる夏の日には、五感を使って“整える時間”を持ってみましょう。私がよく作る、夏の簡単レシピをご紹介しますね。
心を冷やす、夏の癒やしレシピ「きゅうりとみょうがの梅こんぶあえ」
【材料(2人分)】
- きゅうり…1本
- みょうが…1本
- 梅干し…1個(または梅チューブ小さじ1)
- 塩昆布…ひとつまみ
- ごま油…少々
【作り方】
- きゅうりは薄切りにして軽く塩もみする
- みょうがも薄く切り、きゅうりと合わせる
- 梅干しをほぐして加え、塩昆布・ごま油で和えるだけ
冷蔵庫で少し冷やしてから食べると、心と体が「ほっ」とゆるみます。まるで、小さな“枯山水”を味わうような、静かなひと皿です。
不安があるからこそ、“しなやかに生きる知恵”が生まれる
人生には、どうにもならないこともあります。でも、そんなときこそ、「どう生きたいか」を自分で選ぶことができます。悲しみも、不安もあるからこそ、“しなやかに生きる知恵”が生まれるのです。
令和を生きる私たちも、室町の人々のように、「静かな時間」と「心の整え方」を大切にしながら、自分らしい生き方を見つけていきましょうね。
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