秋にしたい「未来への3つの種まき」~変化の時代を豊かに生きるヒント
秋にしたい「未来への3つの種まき」~変化の時代を豊かに生きるヒント
公開日:2025年10月10日
みなさま、こんにちは。終活コーディネーター・グリーフケア士の吉原友美です。
10月といえば「実りの秋」。けれど最近は、四季を感じにくくなってきたと実感される方も多いのではないでしょうか。移ろう季節に寄り添う言葉をつづります。
吉原友美(よしはら・ともみ)プロフィール

東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。一般社団法人ライフ・パートナーズ理事。自身の家族が早くから他界。その経験から死生観を育成して生きていくことの大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い、死生観育成について伝えている。また、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説する。セミナーの参加数は累計2万人以上の人気を誇り、自社では3万件以上の葬儀を承っている。
心の実りを育てるために
かつては春の芽吹きに心躍り、夏の太陽に元気をもらい、秋には紅葉を愛で、冬の静けさにぬくもりを求める――そんな四季折々の移ろいが、暮らしに彩りを添えてくれていました。
ところが今は「暑いか寒いか」だけのような感覚。夏の暑さが長引き、気づけば急に冷え込み、季節が一気に飛んでしまうようです。天候の不順やニュースのざわめきに、心まで落ち着かなくなることもあります。
だからこそ、こうした時代に大切なのは「どう暮らしていきたいか」を自分で選ぶことだと思います。外の環境がどんなに変わっても、日々の暮らしの中で小さな楽しみを見つけ、心の実りを育てていくことはできます。
未来につながる3つの種
そのヒントになるのが、“未来の種をまく”という生き方です。
秋は収穫の季節ですが、自然界では同時に「次の実りのための準備」も始まります。人間の暮らしも同じで、今日の一歩が明日の実りとなり、未来につながっていきます。
では、暮らしの中でどんな種をまけばいいのでしょうか。
1. 人との関係に種をまく
ちょっとした「ありがとう」「助かったよ」のひと言。それだけで相手の心が温まり、自分の心も軽くなります。小さな言葉の積み重ねが、人とのつながりを深め、毎日の安心感を育ててくれます。
2. 健康に種をまく
特別なことを始める必要はありません。朝夕の散歩や、旬の食材を楽しむ工夫で十分です。例えば秋が旬のきのこやさつまいも、柿などは心身を整える恵みを持っています。暮らしに季節の味を取り入れることが、未来の自分を支える栄養になります。
3. 心に種をまく
お気に入りの本を読む、習い事を始める、長らく手をつけていなかった趣味を再開する――そうした時間が心を耕し、暮らしに新しい彩りを与えてくれます。小さな挑戦は毎日の生活を軽やかにしてくれるはずです。
このように“未来の種まき”は、決して難しいことではありません。日常の小さな行動が積み重なり、やがて自分らしい実りとなって返ってくるのです。
暮らしの中に季節を感じる工夫
私自身も、これからの日々をどのように過ごしていくかを、あらためて考える時期に差し掛かっていると感じています。
年齢や立場に関わらず、誰にとっても「これからの時間をどう使うか」という問いは避けられないものです。特に今の社会では、予測できない出来事が起こることも多く、未来を計画することが難しいと感じる方も少なくありません。けれども、だからこそ日常の中に自分なりの軸を見つけ、心穏やかに過ごすことが大切なのではないでしょうか。
私にとってのその軸は、季節の移ろいや人とのつながりを丁寧に味わうことです。大きな挑戦や変化だけでなく、小さな習慣を重ねていくことで、心が満たされる実感を得られます。
これからの日々を「どう消費するか」ではなく「どう育てていくか」と捉えることで、未来への不安よりも希望を見いだすことができるのだと思います。
どうか、この10月を「新しい始まりの季節」として、一緒に未来の種をまいてまいりましょう。
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