健康ブームを背景に海外で緑茶が人気！

上のグラフを見ていただくとわかる通り、緑茶の輸出数量と金額は年々増加しています。

一見して海外での緑茶人気の高まりがわかりますが、中でも特にその人気の高さが突出しているのがアメリカ。東京税関が2018年4月に発表したデータを見ると、緑茶輸出金額の4割以上をアメリカが占めています。

その背景には健康志向の高まりや日本食ブームがあると考えられます。

お茶に含まれるカテキンには、抗ウイルス作用や抗酸化作用、口臭・虫歯予防など、さまざまな健康効果があることが知られています。中でも、最近注目を浴びているのが、カテキンの体脂肪低減効果です。

以前はアメリカでお茶と言えば加糖の甘いものが主流で、緑茶も砂糖が入っているものが長年人気でした。しかし、近年は健康志向の高まりから、海外でも無糖の緑茶を飲む人が増えています。

スーパーに並ぶペットボトル入り緑茶＆カフェでは抹茶も！

緑茶の販売数が急激に伸び始めたのは、2012年頃。その後も販売数を伸ばし続け、今後も順調に推移していく見通しのようです。

現在、アメリカのスーパーでは、日本でもおなじみの「お～いお茶」などの緑茶や、フレイバーミックスされたお茶など、さまざまな種類のお茶がペットボトルで販売されています。

ニューヨークでは、ここ10年ほど抹茶ブームが続いており、抹茶専門のカフェなども続々とオープンしています。緑茶や抹茶を扱うカフェやレストランが増え、抹茶ラテや抹茶スイーツが海外でも人気です。

こうした背景から、日本のお茶のリーディングカンパニー・伊藤園では、抹茶やその飲み方を紹介する多言語対応のWEBサイト「ITO EN  MATCHA」もオープン。日本の伝統文化であるお茶を、世界中に広めているそうです。

アメリカでは緑茶がワークコンディショニング飲料に！

また、最先端技術を提供するベンチャー企業など、世界的に注目される企業が多く集まる、アメリカ・サンフランシスコのシリコンバレーでは、企業の福利厚生の一環として、社員に飲料や食料を無償提供しているケースが多くあります。

社員の健康を意識して推奨するものを採用する場合が多いのですが、近年はミネラルウォーターとともに、ペットボトル入りの緑茶が多くの企業の冷蔵庫に並んでいる様子が見受けられます。

特に仕事中に緑茶を飲むとカフェインの効果で「頭がすっきりする」「リフレッシュできる」ことから、コーヒー代わりに飲む人も多いよう。シリコンバレーでは、緑茶が「ワークコンディショニング飲料」として親しまれているんですね！

このような世界中でのお茶の需要の高まりもあって、海外の茶畑の面積は年々拡大しています。さらなる人気の高まりとともに、世界中に日本の伝統文化・お茶が広まっていくのが楽しみです。

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取材協力：伊藤園

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