横山タカ子の「信州・四季の手遊び」・1

春の訪れ。庭の檀香梅と木苺に、菜の花を添えて

公開日:2021.01.29

移ろう四季の色、音、香り――。そんな小さな変化を楽しみ、味わう料理研究家・横山タカ子さんの季節のしつらいを、今月からお届けします。今回のテーマは「春の訪れ」。庭の檀香梅(だんこうばい)の花は飾ったあと、爪楊枝や箸にするそうです。

横山タカ子の「信州・四季の手遊び」
横山タカ子の「信州・四季の手遊び」

木の根明く。喜びの黄色

4月とはいえ、雑木林にはまだ雪が残る信州。その中に根元だけまあるく雪解けした立ち木が。「木の根明く」――。春の季語であるこの景色を見つけると、春が来た喜びに一気に包まれます。

信州で春を告げる花といえば、菜の花。秋に葉を収穫した野沢菜の株は、冬の間、大抵畑にそのままになっています。雪解けとともにその古株から芽が出て、新たに黄色くみずみずしい菜の花を咲かせます。

我が家では、食用の菜の花をたくさん買ってくると、まず大鉢に生けます。

生けた菜の花を、...

このコンテンツは、ハルメク365本会員の方のみご視聴ができます

ハルメク365とは?

横山タカ子

1948(昭和23)年長野県大町市生まれ。長野の郷土食の知恵を生かした家庭料理や保存食を提案。NHK「きょうの料理」などテレビ・ラジオで活躍。年に300日は着物で暮らし、古きよき生活の知恵を取り入れたライフスタイルも人気を集めている。著書に『四季に寄り添い 暮らしかさねて』(信濃毎日新聞社刊)など。

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

注目企画