春を感じる鉢植え飾り!生命力満ちる野山を見本に
2021.01.292021年01月29日
横山タカ子の「信州・四季の手遊び」・1
春の訪れ。庭の檀香梅と木苺に、菜の花を添えて
移ろう四季の色、音、香り――。そんな小さな変化を楽しみ、味わう料理研究家・横山タカ子さんの季節のしつらいを、今月からお届けします。今回のテーマは「春の訪れ」。庭の檀香梅(だんこうばい)の花は飾ったあと、爪楊枝や箸にするそうです。
木の根明く。喜びの黄色
4月とはいえ、雑木林にはまだ雪が残る信州。その中に根元だけまあるく雪解けした立ち木が。「木の根明く」――。春の季語であるこの景色を見つけると、春が来た喜びに一気に包まれます。
信州で春を告げる花といえば、菜の花。秋に葉を収穫した野沢菜の株は、冬の間、大抵畑にそのままになっています。雪解けとともにその古株から芽が出て、新たに黄色くみずみずしい菜の花を咲かせます。
我が家では、食用の菜の花をたくさん買ってくると、まず大鉢に生けます。
生けた菜の花を、...