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ビタミンB1が多い食べ物をカテゴリー別にランキング形式でご紹介!チアミンとも呼ばれる水溶性のビタミンB1は疲労回復やダイエット、皮膚や粘膜の健康に大切な栄養素です。不足するとどうなる?過剰摂取の心配は?詳しく解説します!
ビタミンB1とは
ビタミンB1とは、水溶性のビタミンのことで、チアミンとも呼ばれます。糖質をエネルギーに変えることで脳神経の働きを助ける、疲労回復、皮膚や粘膜を正常に保つなどの役割があります。
糖質の代謝に欠かせない栄養素であるため、ダイエットをしているのになかなか痩せないという人や、なかなか疲れが取れない人は、ビタミンB1の摂取量に注目してみるといいでしょう。
ビタミンB1が豊富な食べ物ランキング
ここからは、文部科学省の食品成分データベースより、ビタミンB1が豊富な食べ物を「肉・魚」「野菜・果物」「穀物・豆」「その他」に分けてランキング形式でご紹介します。
ビタミンB1をしっかり摂取して、疲れにくい体づくりにつなげましょう。
ビタミンB1の含有量が多い肉・魚ランキング
【ビタミンB1を多く含む肉・魚(可食部100g当たりの含有量)】
- 1位:豚ヒレ肉(焼き) ……2.0mg
- 2位:豚もも肉(焼き) …… 1.19mg
- 3位:豚ひき肉(焼き) ……0.94mg
- 4位:豚生ハム……0.92mg
- 5位:豚ロース肉(焼き)……0.90mg
- 6位:豚ボンレスハム……0.90mg
- 7位:焼き豚……0.85mg
- 8位:たらこ(焼き) ……0.77mg
- 9位:うなぎ(かば焼)……0.75mg
- 10位:かつお節 ……0.55mg
ビタミンB1の含有量が多い野菜・果物ランキング
【ビタミンB1を多く含む野菜・果物(可食部100g当たりの含有量)】
- 1位:落花生(生)……0.54mg
- 2位:グリンピース(生)……0.39mg
- 3位:枝豆(生)……0.31mg
- 4位:そら豆(生)……0.30mg
- 5位:ブロッコリー(焼き)0.27mg
- 6位:豆苗(生)……0.24mg
- 7位:にんにく(油炒め)……0.23mg
- 8位:芽キャベツ(生)……0.19mg
- 9位:モロヘイヤ(生)……0.18mg
- 10位:あさつき(ゆで)……0.17mg
ビタミンB1の含有量が多い穀物・豆ランキング
【ビタミンB1を多く含む穀物・豆(可食部100g当たりの含有量)】
- 1位:大豆(黄大豆・米国産) ……0.88mg
- 2位:赤えんどう・青えんどう(乾)……0.72mg
- 3位:緑豆(乾)……0.70mg
- 4位:ベニバナインゲン(花豆・乾)……0.67mg
- 5位:いんげんまめ(乾)……0.64mg
- 6位:あわ(精白粒)……0.56mg
- 7位:レンズ豆(乾)……0.52mg
- 8位:そば粉(表層粉)……0.50mg
- 9位:玄米……0.41mg
- 10位:黒米……0.39mg
ビタミンB1の含有量が多いその他の食べ物ランキング
【ビタミンB1を多く含むその他の食べ物(可食部100g当たりの含有量)】
- 1位:みそ漬け(大根類)……3.70mg
- 2位:ごま(むき)……1.25mg
- 3位:まいたけ(乾)……1.24mg
- 4位:あまのり(ほしのり)……1.21mg
- 5位:チアシード(乾)……0.97mg
- 6位:利尻昆布(素干し)……0.80mg
- 7位:菊のり……0.73mg
- 8位:あまのり(焼のり)……0.69mg
- 9位:ドライトマト……0.68mg
- 10位:乾燥わかめ……0.62m
ビタミンB1の摂取量の目安
推奨されるビタミンB1の摂取量は、性別や年齢によっても変わってきます。
厚生労働省が公表する「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」によれば、推奨されるビタミンB1の摂取量の目安は以下のようになっています。
【女性の1日あたりのビタミンB1の摂取量の目安】
- 18~74歳…… 1.1mg
- 75歳以上……0.9mg
【男性の1日あたりのビタミンB1の摂取量の目安】
- 18~49歳……1.4mg
- 50~74歳……1.3mg
- 75歳以上……1.2mg
ビタミンB1を過剰摂取するとどうなる?
過剰摂取につながるほど多くのビタミンB1を含む食べ物・飲み物はないため、ビタミンB1は通常の食事で過剰摂取となる心配はほとんどありません。
また、ビタミンB1は体内に留まりにくい水溶性ビタミンであるため、食事で取り過ぎてしまった場合も副作用は起こりにくいでしょう。
ただし、サプリメントなどを服用してビタミンB1を摂取する場合は、過剰摂取に注意が必要です。ビタミンB1を過剰に摂取すると、「頭痛」「イライラ」「かゆみ」「脈が速まる」などの症状が現れることがあります。
ビタミンB1が不足するとどうなる?
水溶性ビタミンのビタミンB1は、過剰摂取よりも不足に注意したい栄養素です。ビタミンB1が不足すると、糖質をエネルギーにうまく変換できなくなり、エネルギー不足に。その結果、以下のような症状が現れることがあります。
- 倦怠感やだるさ
- 肩こり
- 手足のしびれ
- むくみ
- 食欲低下
- 記憶力や集中力の低下 など
ビタミンB1が不足する主な理由は「単純に摂取量が不足している」もしくは「ビタミンB1が多く消費されている」の2つです。
ビタミンB1は玄米といった未脱穀の穀類に多く含まれていますが、日本人の多くは白米を主食としているため、不足につながりやすいです。ビタミンB1が豊富な肉類を食べない人は、さらに不足することになります。
また、ビタミンB1は激しいスポーツをした際の疲労回復や、大量に飲酒した際のアルコール分解にも使われる栄養素です。そのため、激しいスポーツをする人や大量にお酒を飲む習慣のある人は、ビタミンB1の消費量が多くなることで、不足しやすくなります。
ビタミンB1不足で起こる病気
ビタミンB1が不足すると「脚気」や「ウェルニッケ脳症」といった病気につながることがあります。
【脚気の症状】
- 倦怠感
- イライラ
- 膝蓋腱反射(しつがいけんはんしゃ)がなくなる
- 全身のむくみ
- 食欲の低下
- 動悸や息切れ
- 手足のしびれ
- 感覚の麻痺
- 胸に水がたまる
- 歩行障害
- 心不全
脚気では、倦怠感やむくみなどの症状が見られるようになり、最悪の場合、心不全を起こして死に至ることもあります。脚気の代表的な症状としては、膝蓋腱反射(膝下を叩いたときに足が跳ね上がる反射)がなくなることが知られています。
【ウェルニッケ脳症の症状】
- 倦怠感
- 眼球運動障害(眼球の揺れ、寄り目など)
- 錯乱
- ふらつき
- 物忘れ
- 意識障害
ウェルニッケ脳症は、ビタミンB1欠乏によって眼球運動障害や意識障害が起こる脳の病気で、アルコール依存症や妊娠悪阻(重いつわり)によるものが有名です。放置すると死亡リスクが高まるため、早めの対処が必要です。
実際にビタミンB1をどのくらい摂取できている?
厚生労働省が公表した「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要」によれば、ビタミンB1の1人1日あたりの摂取量の平均値は以下のようになっています。
【年代別のビタミンB1の1人1日あたりの摂取量の平均値】
- 20〜39歳……0.92mg
- 40〜49歳……0.98mg
- 50〜59歳……0.91mg
- 60〜69歳……0.98mg
- 70〜79歳……0.99mg
- 80歳以上……0.85mg
1日あたりのビタミンB1の推奨量は、18~74歳の女性の場合で1.1mgなので、わずかではあるものの不足しているということになります。ビタミンB1は食事で過剰摂取になる心配はほとんどないため、不足しないよう、積極的に毎日の食事に取り入れるといいでしょう。
ビタミンB1を効率よく摂取するポイント
ここからは、ビタミンB1を効率よく摂取するポイントをご紹介します。
精製されていない穀類を選ぶ
ビタミンB1は、穀類の胚芽部分に多く含まれている栄養素です。そのため、主食を選ぶときは白米や小麦粉よりも、玄米や全粒粉といった精製されていないものを選ぶといいでしょう。
玄米は白米と比べてビタミンB1が8倍、B6が10.5倍、ナイアシンが14.5倍も含まれており栄養豊富なため、白米を玄米に変えるだけでもビタミンB群を多く摂取できます。
調理法を工夫する
ビタミンB1は水溶性ビタミンで、水に溶け出しやすい性質を持っています。茹でたり煮たりすると煮汁にせっかくの栄養素が流れ出てしまうため、調理法を工夫しましょう。
ビタミンB1が豊富な食べ物はスープなどにして煮汁ごと食べられるようにすると、水分中に溶け出したビタミンB1も無駄なく摂取できるのでおすすめです。
アリシンと一緒に摂取する
ビタミンB1は、アリシンという成分と一緒に摂取することで吸収率が高まります。アリシンはにんにく、ニラ、ねぎ、たまねぎなどに豊富に含まれているので、料理に薬味としてこれらをプラスするのもおすすめです。
複数のビタミンB群と合わせて摂取する
ビタミンB1をはじめとするビタミンB群は、複数の種類が助け合うことでパワーを発揮するため、ビタミンB1だけでなく複数のビタミンB群と合わせて摂取するとさらに効果的です。
ただし、ビタミンB群は水溶性ビタミンであり、一度にたくさん摂取しても、尿中に排泄されてしまいます。タイミングをずらしつつ、毎日コンスタントに摂取することが大切です。
腸内環境を整える
腸内細菌の中には、ビタミンを合成する能力がある細菌も存在します。
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンなどは腸内細菌によって体内でも作られるため、腸内環境を整えることも大切です。
ビタミンB1は毎日積極的に摂取することが大切
ビタミンB1は豚肉や玄米や全粒粉といった精製されていない穀物、豆類などに多く含まれています。糖質の代謝に欠かせない栄養素でもあるため、ダイエット中の人もしっかり摂取しましょう。
ビタミンB1は水溶性ビタミンであるため、食事で過剰摂取が起こる心配はほとんどありません。反対に、不足すると疲れやすさや倦怠感、疲れが取れないなどの症状につながるため、不足しないよう毎日積極的に摂取することが大切です。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
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