間違ったシャンプーが抜け毛を加速させる!正しいケア

シャンプーの抜け毛の正常な本数って?原因と対策も!

テルイタカヒロ
監修者
えがお美容室・美容師
テルイタカヒロ

公開日:2022.12.28

更新日:2023.02.17

「シャンプーでの抜け毛がひどい気がする」「1日何本までであれば正常?」と抜け毛や髪のボリュームダウンに悩む女性は少なくありません。1日やシャンプー時の抜け毛の平均本数や正しい洗髪方法、抜け毛予防対策シャンプーの選び方について解説します。

「抜け毛がひどい」はどこから?2種類の抜け毛

「抜け毛がひどい」はどこから?2種類の抜け毛

シャンプーのときに気になる抜け毛ですが、抜け毛といってもすべて同じではなく、大きく「自然脱毛」と「異常脱毛」の2種類に分けられます。

自然脱毛

自然脱毛とは、毛周期(ヘアサイクル)によって自然に髪の毛が抜け落ちることで、薄毛とは関係なく起こる自然なものです。

人間の髪の毛は通常「早期成長期→後期成長期→退行期→休止期」というサイクルで髪が抜け、また新しい髪が生え、という周期を繰り返しています。

自然脱毛はいわゆる髪の毛の寿命のようなもので、毛周期が休止期に入ると自然脱毛が起こります。人間の髪の毛は10万本ほどあり、そのうち1日に平均50〜100本は自然脱毛によって抜け落ちるといわれています。

異常脱毛

異常脱毛とは、毛周期が乱れて通常よりも早く髪が抜けてしまう症状のことです。

毛周期は通常であれば「早期成長期→後期成長期→退行期→休止期」というサイクルですが、後期成長期を飛ばして「早期成長期→退行期→休止期」へ移行してしまうと、異常脱毛となります。

自然脱毛?異常脱毛?セルフチェック方法

自分の抜け毛が自然脱毛によるものなのか、異常脱毛によるものなのか、チェックしてみましょう。

自然脱毛と異常脱毛では抜け毛の「毛根」「毛の細さ」に違いがあります。

  • 自然脱毛の場合……抜け毛の毛根部分が丸く膨らんでマッチ棒のような形をしている
  • 異常脱毛の場合……抜け毛の本数が前に比べて増えた、抜け毛の毛根が膨らんでおらず尖っている、抜け毛の毛根に皮脂(白い汚れ)がついておりベタついている、毛根が真っ黒、抜けた毛が細い

シャンプーによる抜け毛の本数はどのくらいなら正常?

シャンプーによる抜け毛の本数はどのくらいなら正常?

1日に50〜100本は自然脱毛によって抜けますが、その中でもシャンプーによる抜け毛がおよそ6割を占めているといわれています。

つまり、1日100本抜けるとすれば、シャンプーによる抜け毛が60本近くあったとしても正常な範囲だと考えられるでしょう。

女性と男性で抜け毛の原因に違いはある?

抜け毛を発症する原因は男女で違いがあります。

男性の抜け毛は大半がAGAが原因になっているのに対し、女性の場合は加齢やホルモンバランスの乱れ、ヘアカラーやブリーチなどによる頭皮への刺激、血行不良、過度なダイエットが原因となることが多いようです。

また、女性と男性では抜け毛や薄毛の起こり方や広がり方が異なります。

  • 男性の場合……髪の生え際部分が後退する、頭頂部が薄くなる
  • 女性の場合……毛の本数が減る、毛が細くなる、毛が生えなくなるなどにより頭部全体のボリュームが少なくなる

男性の場合、生え際の後退した頭頂部が薄くなるなど、部分的に抜け毛や薄毛の症状が見られますが、女性の場合は「毛の本数が減る、毛が細くなる、毛が生えなくなる」といった理由が重なることで全体的にボリュームが少なくなった感じがするのが特徴です。

季節の変わり目は抜け毛の本数が増えることがある

季節の変わり目は、抜け毛の本数が増えやすくなるといわれています。特に、夏から秋にかけて多くなりがちで、人によっては200〜300本まで増えることもあります。

秋に抜け毛の本数が多くなる原因としては「夏に受けた紫外線ダメージが秋になって現れ始めるから」「時期的にホルモンバランスや自律神経が乱れがちになるから」「換毛期の名残」などが考えられます。

シャンプーで抜け毛が起こる原因

シャンプーで抜け毛が起こる原因

ここからは、シャンプーで抜け毛が起こる原因についてご紹介します。

自然脱毛によるもの

まず挙げられるのが、自然脱毛によるものです。

シャンプーは1日の中で最も髪の毛に触れる時間の長いタイミング。日常生活では普通あまり髪を触ることはありませんが、シャンプー中は髪の毛が指に絡むことで、自然脱毛の場合でも「抜け毛が増えている」と感じやすくなります。

シャンプーが合っていない

合わないシャンプーは、頭皮に負担をかけます。これが原因となり、抜け毛が増えている可能性が考えられるでしょう。

シャンプーには界面活性剤と呼ばれる洗浄成分が含まれており、これが頭皮の皮脂汚れを落としてくれますが、洗浄力が強過ぎると頭皮の環境を悪くしてしまうことも。

シャンプーを使って「フケが出た」「かゆみを感じる」という場合はシャンプーが肌に合っていないかもしれません。

シャンプーのやり方が間違っている

間違った方法でのシャンプーは、頭皮にダメージを与えてしまう可能性があります。自分の頭皮の状態に合ったシャンプーを使い、正しい方法で髪の毛を洗うことが大切です。

加齢

年を重ねると、頭皮も老化して硬くなります。硬くなることで血行不良が起こり、毛髪や頭皮に十分な栄養が届きにくくなることで毛周期が乱れ、髪の毛が成長しにくくなって細くなったり、抜け毛が増えたりします。

生活習慣、ストレスの影響

生活習慣やストレスも、抜け毛の原因です。

生活習慣やストレスは、ホルモンバランスや自律神経を乱す原因になります。自律神経のバランスが崩れて交感神経が優位な状態が続くと、皮脂腺や汗腺が活発化し、頭皮環境が悪くなってしまうことに。また、血管の収縮も起こるため抜け毛が起こりやすくなります。

女性の薄毛で最も多いといわれる「びまん性脱毛症」は、ストレスや栄養不足、女性ホルモン減少などによる髪の細胞機能の低下が原因です。

食生活の乱れ、睡眠不足、運動不足がある人はこれらが抜け毛を増やす原因となっている可能性もあるため、生活習慣の見直しを行いましょう。

カラーリングやヘアスタイルの影響

ヘアカラーやブリーチ、パーマの薬剤は髪や頭皮にダメージを与えます。特に、短い期間で繰り返すと負担は大きくなります。また、髪の毛を引っ張るヘアスタイルも、頭皮のダメージになります。

紫外線

紫外線は、髪の毛や頭皮にもダメージを与えます。紫外線を浴び続けると頭皮が乾燥したり硬くなったり、血行不良が起こってしまうことに。

紫外線はキューティクルにもダメージを与えるため、髪の毛のぱさつきやハリ・コシがなくなる原因にもなります。

脱毛症

「最近シャンプーでの抜け毛が増えた」と感じている場合、なんらかの脱毛症の原因も考えられます。女性の脱毛症は、大きく分けて以下の4種類です。

  • びまん性脱毛症
  • 牽引性脱毛症
  • 女性男性型脱毛症(FAGA)
  • 分娩後脱毛症

抜け毛や髪の毛についての不安は、そのままにしておくとストレスにつながるため、気になる症状があれば早めに病院を受診してみましょう。

抜け毛を予防する正しいシャンプーの方法

正しい方法での洗髪は、抜け毛を防ぐことにもつながります。ここでは、抜け毛を防ぐ正しいシャンプーの方法をご紹介します。

  1. シャンプー前に湯洗いする
  2. 手のひらでシャンプーを泡立ててから頭に乗せる
  3. 指の腹を使い、優しい力で洗う
  4. ぬめりが残らないようにしっかりすすぐ
  5. シャンプー後はタオルで髪の水気を拭き取ってからドライヤーをする

なお、シャンプー後にコンディショナーをつけるときは、頭皮につかないように注意しながら髪の毛全体になじませ、ぬめりがなくなるまでしっかりと洗い流しましょう。製品によっては頭皮につけてもいいものもあるので、パッケージに書かれた説明をチェックしてから使うのがおすすめです。

注意!シャンプー時のNG習慣

以下は、注意したいシャンプーのやり方です。

  • シャンプーをしっかりすすげていない
  • 爪を立ててガシガシと強い力で洗っている
  • シャンプーが泡立たないうちに流してしまっている
  • 洗浄力が強いシャンプーを使っている
  • 1日1回以上洗っている

シャンプーのすすぎ残しや、ガシガシと強い力で髪を洗うと、頭皮のダメージとなり抜け毛につながってしまいます。

また、シャンプーは泡立ちが大切。泡立たないうちに流すと、頭皮の汚れが落ちないままになってしまいます。よく泡立てて皮脂汚れを除去しましょう。

シャンプーで髪を洗う頻度は、1日1回が基本です。皮脂汚れが気になるからといって何度も洗い過ぎると皮脂を落とし過ぎ、抜け毛の原因につながることがあるため、洗い過ぎは避けましょう。

抜け毛予防対策のためのシャンプーの選び方

抜け毛予防対策のためのシャンプーの選び方

ここでは、抜け毛対策のためのシャンプーの選び方をご紹介します。

頭皮の状態に合ったものを選ぶ

シャンプーは、自分の頭皮の状態に合ったものを選ぶことが大切です。シャンプーには主に4つの洗浄成分があり、洗浄力が強い順に「石鹸系」「高級アルコール系」「アミノ酸系」「ベタイン系」となります。

抜け毛が気になる場合は、「アミノ酸系」「ベタイン系」といった、優しい洗浄成分のものを選ぶのがおすすめです。「ココイル~」「ラウロイル~」「~アラニン、グリシン、グルタミンサン」などと書かれているものは、アミノ酸系のシャンプーです。

プラスしたい頭皮ケア成分で選ぶ

さまざまな頭皮ケア成分が配合されたシャンプーもあります。

  • 保湿成分
    グリセリン、セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸、豆乳発酵液、ココナッツオイル、ハトムギ種子エキス、センブリエキス、ユーカリエキス、プロテオグリカン など
  • 抗炎症・殺菌成分
    ショウガエキス、オタネニンジン根エキス、センキュウエキス、センブリエキス、トコフェロール酢酸エステル など
  • 血行促進作用のある成分
    サリチル酸、ミコナゾール硝酸塩、グリチルリチン酸ジカリウム、ピロクトン オラミン など

頭皮の乾燥が気になる場合は保湿成分、かゆみやフケが気になる場合は抗炎症・殺菌成分のあるものなど、頭皮の状態や気になる悩みに合わせて選びましょう。

敏感肌の人は配合成分に注意

シャンプーの中に含まれる成分の中には、頭皮の刺激になるものもあります。

  • 合成香料、合成着色料
  • エタノール
  • シリコン
  • 防腐剤 など

敏感肌の人やかゆみやフケなどの頭皮トラブルが気になる人は、これらの成分に注意してシャンプーを探すのがおすすめです。

なお、ノンシリコンシャンプーは刺激は少なくなりますが、髪のパサつきや、きしみが気になることもあります。シリコン入りかノンシリコンかは使用感の好みもあるため、使ってみて自分に合うものを選ぶといいでしょう。

正しい方法のシャンプーで抜け毛対策!

シャンプー中は髪の毛が指に絡まることで「抜け毛が多い」と感じることがあるかもしれませんが、人間は1日に50〜100本ほどは髪の毛が抜けるといわれており、シャンプー時の抜け毛はその6割を占めるといいます。

そのため、シャンプーやブラッシングのときに多少髪が抜ける程度であれば、問題はありません。ただし、「最近抜け毛の量が増えた気がする」「髪の毛が細くなってきた」という場合は、毛周期が乱れている可能性などが考えられるため、注意しましょう。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。


編集部推薦!シャンプーおすすめ3選

ここからは、ハルメク365編集部がおすすめするシャンプーをご紹介します。

セリジエ つや髪 マルチケアシャンプー

セリジエ つや髪 マルチケアシャンプーは、アミノ酸系洗浄成分がメインのコンディショナーやリンスも不要のシャンプーです。オオムギ発酵エキスやセンブリエキスといった和漢エキスが、頭皮の乾燥や髪の毛のハリ・コシ不足、毛穴汚れにしっかりアプローチします。

セリジエ 美・白髪シャンプー

セリジエ 美・白髪シャンプーは、白髪の透明感がアップするシャンプーです。黄ばみやすい日本人の白髪を黄色の補色である紫で補うことで、透明感がアップ。いつものシャンプーに置き換えるだけで、簡単ケアが叶います。

オージュア GR グロウシブ シャンプー

オージュア GR グロウシブ シャンプーは、抜け毛や髪の痩せ細りが気になる人のためのシャンプーです。柔らかな泡立ちで、髪の毛をなめらかに洗い上げます。

※記事内の価格は2023年2月現在のもので、すべて税込です。

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ハルメク365編集部

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