湯浅慶朗の一生自分で歩く足育塾・5

3週間で外反母趾を改善!痛みを治す足指ストレッチ

公開日:2020/10/20

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外反母趾の改善方法について、足指研究所・湯浅慶朗さんが解説する「一生自分で歩く足育塾」。今回は湯浅さんが開発した足指ストレッチ・ひろのば体操の効果を写真レポートでお届け! 3週間で外反母趾の足の痛みを治す方法と歩き方のポイントも紹介します。

3週間で外反母趾の足の痛みを治す方法
3週間で外反母趾の足の痛みを治す方法

外反母趾の改善には、足指ストレッチと靴選びが大切!

外反母趾の改善

外反母趾による足の痛みは、靴の中で足が滑る→筋肉が萎縮する→筋肉が硬くなる→動きづらくなる→動かすと痛みが出る、という流れで生じます。

外反母趾の症状を改善するためには、足に合った靴選びとともに、委縮して硬くなった足裏の筋肉を緩めることが大切です。私のクリニックでも「足指を広げるケア」に徹底的にこだわっています。

足を広げて伸ばすストレッチ「ひろのば体操」は、簡単にできて、やればやるだけ確実に効果が出るので、積極的におすすめしているセルフケアです。

今回は、患者さんの足の写真とフットスキャンで計測した足底圧のデータを元に、実際にどの程度改善するのか、足指ストレッチ・ひろのば体操の効果を紹介したいと思います。

 

外反母趾の人は足裏全体を使わない「隠れ浮き指」

これまでもお話ししてきたように、外反母趾の前兆として足指の機能不全や変形が起こるため、その段階で外反母趾を予防することが大切です。また、すでに外反母趾になってしまった人も、ストレッチで足指の変形を改善することで、痛みの症状を緩和できます。

「浮き指」や「屈み指(かがみ指)」などの足指の変形が起こると、親指に力が入らず地面を踏み込めなくなるため、負荷がかかる腰や膝など、足から離れた場所に痛みが現れることがあります。下の写真は、膝が痛い症状がある患者さんの足の写真です。

膝が痛い症状がある患者さんの足の写真

Aさんは外反母趾、Bさんはかがみ指の症状がありますが、パッと見た限り、足の裏は地面についているように見えます。

しかしフットスキャンで足底圧を計測すると、ところどころ足指が地面についていないのがわかります。

膝が痛い症状がある患者さんの足の写真

オレンジや赤色になっているところは、体重が乗りすぎている部分で、足裏に均等に体重が乗っていないことを示しています。

Aさんは、左足のかかとの部分に体重がかかり過ぎていることで、指がきれいに写っていません。Bさんも両足のかかとに体重が乗り過ぎていて、足裏の外側の部分に赤色が目立つ一方で、両足の指がほとんど写っていません。

これが「隠れ浮き指」です。隠れ浮き指は、見た目には地面に接地していますが、足指の圧(足指圧)が足りないことを言います。そもそも足の指先には体重の60%が乗るので指が緑色に映り込むのが自然ですが、後ろ重心になっているので、指が写らないというわけです。

特に膝の痛みがある人は小指、腰痛がある人は親指が写らないことがほとんどです。Aさん・Bさんの場合も、この「隠れ浮き指」が膝の痛みの原因と考えられます。

明らかに地面から浮いている「浮き指」は判定しやすいですが、フットスキャンを使わないとわからない「隠れ浮き指」は、気づかないことが多いので、注意が必要です。自分で調べるには、足の間に紙を差し込んでチェックするとわかりやすいと思います。

では、健康な人はどうなっているかというと、下の写真のように見えます。

健康な人

親指から小指までしっかり写っていますね。実はこれ、先ほど紹介したAさんとBさんのものです。足指のケアを行うことで、健康な方と同じ足底圧になったのです。

足裏全体にバランス良く体重がかかっているため、オレンジ色の部分が少なくなり、黄緑色が目立つようになっています。指もきれいに写るようになりました。

画像の上下左右に記載されている水色の数字が重心バランスの数字で、健康的な人の重心バランスは、足指先に60%・かかとに40%と言われています。Aさんの重心バランスは足指先は34.9%→59.7%に、Bさんは41.1%→54.9%に改善しました。

 

外反母趾を改善!足指ストレッチの効果をチェック

Aさんは4〜5年前から、外反母趾による足の痛みに悩まされていたと言います。親指の付け根が出っ張っているため「1年も履かないうちに革靴に穴が開いてしまう」ということでした。

そこで、正しい靴選びをして靴を買い換えてもらってから、足指ストレッチ「ひろのば体操」を指導し、足指矯正ソックス(足指サポーター)の「YOSHIRO SOCKS」を履いてもらいました。

足指矯正ソックス(足指サポーター)の「YOSHIRO SOCKS」
※「YOSHIRO SOCKS」は足指研究所にて開発した足指矯正用の5本指靴下

片足5分ずつの足指ストレッチを毎日続けたところ、わずか3週間で外反母趾が改善しました。足の痛みも軽減し、今は長く歩いても、ほとんど足が痛まないそう。足に筋肉がついて、足裏アーチ矯正も成功したことを物語っています。

骨切り術など手術をしないでも、セルフケアだけで外反母趾を改善し、足の痛みを治すことができるのです。

3週間で外反母趾が改善

Bさんは、膝の痛みで整形外科に行き「一生、正座は無理」と言われたそうです。ところが、「ひろのば体操」と「YOSHIRO SOCKS」で足指伸ばしを実践した結果、3週間で正座ができて驚いていました。

3週間で正座ができるように

たったこれだけですが、Bさんは膝の痛みが消え、正座ができるようになったのです。このように、3週間ひろのば体操をやるだけで、足の痛みが治る、正座ができるという例も珍しくありません。

膝や腰、股関節、肩・首などの体の痛みの原因が、外反母趾や浮き指など、足の機能不全にあることは多いものです。何年も慢性的な痛みに悩んでいる人も、治療法がないと諦めないで、まずは簡単に足指伸ばしができるストレッチ「ひろのば体操」を試してみてください。

 

外反母趾の改善には、歩き方もポイント

しかし、中には靴選びと足指ストレッチだけでは、足の痛みなどの症状が改善しない人がいます。それはなぜなのか、患者さんの観察を続けていてわかりました。歩くときに足指を使っていなかったのです。その原因は歩き方にあったのです。

ですから私は、「ひろのば体操」や「YOSHIRO SOCKS」で足指伸ばしをした後、正しい靴選びだけではなく、歩き方の指導もしています。それが「小股歩き」です。

小股歩きはその名の通り、歩幅を小さめにする歩き方です。和服を着て、ひざ下を使った歩くような感覚です。小股で歩くと、足で地面をける際に、足指がしっかりと伸びて広がります。すると、足裏全体を使う歩き方ができるのです。

その効果を写真でわかりやすく紹介するため、ハルメクスタッフ3名に協力してもらって「何もしていない人(Cさん)」・「歩き方と足指を意識した人(Dさん)」・「足指ストレッチをした人(Eさん)」の足底圧の画像を比較してみました。

Cさんは足指に対して「何もしていない人」です。足底圧にほとんど変化がなく、むしろ11月は足指全体が黄色→青になり、足指に力が入っていないことがわかります。

足底圧の画像

Dさんは小股歩きで「歩き方と足指を意識した人」です。すると4か月後には足指が少しずつ地面に着くようになり、足に筋肉がついてきたのか、足の形もきれいに写るようになっています。また、何十年も広がらなかった足指が広がり始めたと言います。

足底圧の画像

Eさんは「足指ストレッチをした人」。「ひろのば体操」と足指矯正ソックス「YOSHIRO SOCKS」で足指を伸ばした上で、小股歩きで歩いてもらいました。

すると、4か月後には、軽くついていた足指がくっきり写るまで、足裏全体を使えるようになって、足の形もバランス良くきれいに写るようになりました。

足底圧の画像

このように、正しい歩き方をするだけでも、外反母趾の改善に効果があります。ストレッチで足指を広げることも重要ですが、ひろのば体操の効果を高めるためにも、歩き方に気を付けましょう。

次回は、外反母趾を改善する歩き方のポイントをご紹介します。

※足指ストレッチで改善可能なものは、足指の変形が原因のもの(靭帯性外反母趾・混合性外反母趾・ハンマートゥ性外反母趾)です。骨や関節の形が変形した仮骨性外反母趾や病変性外反母趾は、基本的に手術でしか治療できません。

>>外反母趾を改善する歩き方!小股歩きとは?

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執筆者プロフィール

湯浅慶朗

理学療法士・足指研究所 所長 湯浅慶朗

ゆあさ・よしろう 理学療法士。足指研究所 所長。独自に開発した足指を広げて伸ばす「ひろのば体操」を世に広めるべく、全国で講演や出張講座を行っている。また、リハビリテーションの安全性や効果の検証を目的として、東京大学との共同研究や学会発表も実施。著書に『1日5分! 足指をそらすと健康になる』(PHP研究所刊)、『足指のばし』(マキノ出版刊)など。

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湯浅慶朗

ゆあさ・よしろう 理学療法士。足指研究所 所長。独自開発の「ひろのば体操」を世に広めるべく、全国で講演や出張講座を行う。リハビリテーションの安全性や効果検証を目的として、東京大学と共同研究も実施。著書に『足指のばし』(マキノ出版)など。https://beauty.yoshiroyuasa.com/

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