“焼くより生”が正解!1日1個りんごの健康効果

ビタミンEが4倍に⁉ 内科医が教える「りんごの切り方の正解」は?

ビタミンEが4倍に⁉ 内科医が教える「りんごの切り方の正解」は?

公開日:2025年11月12日

ビタミンEが4倍に⁉ 内科医が教える「りんごの切り方の正解」は?

りんごは焼くより“生”が正解!では、ビタミンEをしっかりとれる「切り方」の正解は?内科医・工藤あきさんに腸と免疫を整える賢い食べ方を教わります。ポリフェノールと食物繊維をまるごと摂って、冬の冷えや不調をやさしくケアしましょう。

教えてくれたのは工藤あき(くどう・あき)さん

内科医/消化器病専門医。腸内フローラや発酵性食物繊維の研究に精通し、腸活・菌活を軸にした美肌・エイジングケア治療を行う。テレビ出演多数(NHK「ひるまえほっと」、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」など)。

「りんごは医者いらず」は本当だった?

「りんごを1日1個食べると医者いらず」——そんなことわざを、聞いたことがある人も多いでしょう。けれど、実際にどのように食べるのが体にいいのかは、意外と知られていません。

そう話すのは、腸内フローラや発酵性食物繊維の研究を続ける“腸と美肌の専門家”として、テレビや雑誌でもおなじみの内科医・消化器病専門医の工藤あきさん。

「りんごは加熱より“生”で食べるほうが、栄養を無駄なく取り入れられます。生で食べることで、腸や免疫、肌の調子まで整えることができるんです」と工藤さんは話します。

ポリフェノールの力を逃さないのは「焼くより生!」

ポリフェノールの力を逃さないのは「焼くより生!」
shige hattori/Ayleeds / PIXTA

寒い季節になると、焼きりんごやコンポートなど温かいデザートが恋しくなります。でも、健康や美容のために取り入れるなら“焼かないほうが正解”です。

「りんごの栄養の主役はポリフェノール。特に“プロシアニジン”という成分は、ビタミンCや緑茶カテキンよりも強い抗酸化力を持ち、血管・腸・肌の老化を防いでくれます。ただし、この成分は熱に弱いため、焼くと力が弱まってしまうんです」(工藤さん)

抗酸化力が高い「ふじ」「王林」などの品種は、冬におすすめ。生で食べることで、体の中の“サビ”を防ぎ、血流をよくして冷えにも効果が期待できます。

また、りんごに多く含まれる発酵性食物繊維(ペクチン)は、腸内細菌のエサとなり、“短鎖脂肪酸”という物質を作り出します。これは腸の動きを促し、免疫や自律神経のバランスを整える鍵。

「朝にりんごを食べると、腸のぜん動運動が自然に活発になります。腸が動くと体も軽く、気持ちも前向きになりますよ」と工藤さん。

1日1個を“分けて食べる”のが理想的

リンゴは1個丸ごと食べてもいいのですが、実は“こまめに分けて”食べるほうが効果的です。

「ポリフェノールなどの抗酸化成分は、体に長くとどまらないため、朝・昼・夕と分けて少しずつ摂ると、酸化ストレスを抑えやすくなります」(工藤さん)

たとえば——

朝食のヨーグルトにスライスを添えて、腸を目覚めさせる。

昼食後のデザートに少し。

夕方、小腹がすいたときにおやつ代わり。

お菓子の代わりにすれば、カロリーは約5分の1。自然の甘みと歯ざわりで満足感が得られ、糖分のとりすぎを防げます。

「リンゴは“食べるお守り”。少しずつでも毎日続けることが、冬の不調対策にはいちばん大事です」

ビタミンEが4倍に⁉リンゴの切り方の正解は?

ビタミンEが4倍に⁉リンゴの切り方の正解は?
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では、どんなふうに食べるのがベストなのでしょうか。

工藤先生が教えてくれたのは、実はとてもシンプルな“切り方”でした。

それが、りんごを縦ではなく、横に輪切りにする「スターカット」です。芯の部分が星形に見えるこの切り方は、皮ごと食べても果肉とのバランスがよく、食べやすいのが特徴。

「この方法なら、皮の栄養を逃さず摂ることができます。ビタミンEは約4倍、ビタミンCや食物繊維もアップ。見た目もかわいいので、朝食やデザートに添えるだけで気分が上がります」

りんごは、ただの果物ではなく、腸・免疫・肌をつなぐ“健康スイッチ”。焼かずに生で、朝に一切れ。少しずつ食べ続けることで、体の中から冬の不調を整えてくれます。

今日から、“生のりんご習慣”を始めてみませんか?

出典:一般社団法人青森県りんご対策協議会 セミナーレポート

HALMEK up編集部
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