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2024.12.012024年07月04日
目元のケアだけで十分と思っていませんか?
目の下のたるみを解消!生活習慣から見直すケア方法
目の下のたるみが気になったら、目周りのケアをすればOK? 実は顔のたるみ、頭皮のたるみ、体全体のたるみが原因になることもあります。目の下のたるみは生活習慣を見直すことで改善が期待できるんだとか! NG食生活3つ、NG習慣6つをご紹介します。
気になる目の下のたるみ、その正体は?
そもそも目の下のたるみは何が原因なのでしょうか。まずは目のまわりの仕組みを知っていきましょう。
目のまわりと目の中は、表皮、真皮、眼輪筋(がんりんきん)、眼窩脂肪(がんかしぼう)、眼窩隔膜(がんかかくまく)、眼窩(がんか)の6つの主なパーツがあります。
- 表皮:目のまわりの皮膚は、ヒトの皮膚の中でも最も薄くかつ乾燥しています。
- 真皮:紫外線などの影響で、皮膚のハリを保つコラーゲンやエラスチンのダメージを受けやすい部位です。
- 眼輪筋:表情筋の一つで、まぶたを閉じる働きをする筋肉です。筋力は年齢と共に徐々に弱まり、筋肉もたるんできます。
- 眼窩脂肪:眼球(目の玉)を守るクッションの役割をしています。年齢と共に痩せて委縮します。
- 眼窩隔膜:眼窩脂肪を包んでいる薄い膜のことです。眼輪筋と同様に、年齢と共にたるんできます。
- 眼窩:眼球の入る骨のくぼみ(空洞)で、年齢と共に痩せていき、骨格自体が変形します。
老化などにより、眼窩隔膜(5)がたるんでハリ・強度が弱まると、その中に収まっている眼窩脂肪(4)が前に押し出されるように溢れ出てくるので、目の下の膨らみとして徐々に目立ってきます。同時に眼輪筋(3)の筋力低下によるゆるみにより、眼窩脂肪が前に押し出されます。
つまり、目の下のたるみ(膨らみ)は「目の下の皮膚:表皮(1)と真皮(2)、眼窩隔膜、筋肉の劣化やたるみにより眼窩脂肪が前に押し出され、重力で下方に落ち込み、痩せた骨によるくぼんだ、眼窩(6)の骨格がその膨らみを強調させている状態」とまとめられます。
1から6のパーツは老化により徐々に劣化していくので、老化と共に目立ってくるのが一般的です。
目の下の膨らみは2つある?
目の下の膨らみには「涙袋」と「目袋」の2つがあります。どちらも似ていますが、どんな違いがあるのでしょう。
- 涙袋
下まぶたの睫毛の生え際に沿った膨らみが涙袋です。涙袋の正体は、目のまわりにある筋肉=眼輪筋が発達して膨らんだ状態です。ふっくらとした涙袋は若々しい印象を与え、好まれる傾向にあります。 - 目袋
目袋はいわゆる「たるみ」のことで、正体は眼球を包むクッションのような役割がある眼窩脂肪です。加齢や紫外線などにより眼輪筋が衰えると眼球が下がり、その重みで眼窩脂肪が押し出され、下まぶたが膨らんで目袋となってしまいます。
たるみがクマの原因になることも
さらに、クマによってたるみが目立つ場合や、目の下のたるみがクマにつながる場合もあります。
もともと顔の皮膚は格段に薄いですが、中でも目の周囲の皮膚はさらに薄くなっています。そのため、顔の中でも特にデリケートで、疲れや加齢が目立ちやすい部分です。
たるみはクマと同じ場所にできるため、たるみの下に濃いクマができると影のように暗くなってしまい、それだけ老けた印象になってしまいます。また、逆にたるみの影がクマに見える場合もあります。
クマはなぜできる?
クマを色調で分類すると4つの種類があり、それぞれ原因は違います。クマ悩みのほとんどが「黒クマ」と言われ、たるみによってできます。つまり、たるみを解消することとクマを解消することは同じことなのです。
- 黒クマ
肌がくすんで黒く見えるのが「黒クマ」です。影クマとも呼ばれ、たるみの影がクマに見えてしまうのです。ファンデーションやコンシーラーで隠すことが難しい場合は黒クマです。
- 青クマ
青黒く見えるのは「青クマ」です。血行不良や睡眠不足、目の疲れなどが原因で発生します。お風呂上がりなど血行が良いときは目立たなくなるのも特徴です。
- 茶クマ
茶色く見えるのは「茶クマ」です。目をこすったり、アイメイクなどの刺激が主な原因で色素沈着してしまいます。さらに加齢による目の下のシワが重なって影になり茶色く見えることもあります。目尻を指で引っ張ると茶色い部分も皮膚と一緒に動くようなら茶クマと言えます。
- 赤クマ
皮膚のすぐ裏側にある眼輪筋が透けて赤く見えるのは「赤クマ」です。眼輪筋の内側にある眼窩脂肪により筋肉が圧迫されて生じることが多いクマです。
目の下のたるみは全身から?
人の皮膚は切れ目なく1枚で全身を覆っています。目の下のたるみが、体の他の箇所のたるみの影響である可能性もあります。
顔のたるみから
頬がたるみ、ほうれい線やマリオネットラインが目立つ、二重あごなどフェイスラインが曖昧になる、などが顔のたるみの症状です。顔がたるむのは脂肪の蓄積や、加齢とともに肌の弾力が低下するのが原因です。
例えば頬がたるんで下方に垂れ下がってしまうと、頬はこけ頬骨が突出します。突出した頬骨や、皮膚と頬の顔面骨を結ぶ靭帯が付着している部分に、その上にある皮膚や脂肪が乗りかかってくると、目の下のたるみが目立ってくるのです。
また、顔のたるみの原因で特に注意すべきなのが、表情筋である眼輪筋の衰えです。表情には目の動きが大きく関わります。笑うと下まぶたが持ち上がり、眼輪筋も大きく動きます。あまり表情が変わらないと、眼輪筋の筋力が衰えてしまい、目の下のたるみに繋がってしまいます。
マスク生活が日常になり、表情を動かすことが以前より少なくなった現在は、目の下がたるみやすい状況にあります。意識して表情を大きく動かすようにしましょう。
頭皮のたるみから
頭皮のたるみも、目の下のたるみに大きく影響を与えます。頭皮と顔の皮膚も繋がっており、頭皮がたるむと、そのたるんだ皮膚が顔に押し下げられてしまいます。すると、顔の中でも特に頭皮に近い位置にある目のまわりの皮膚が影響を受け、目の下もたるんでしまうのです。
また、こめかみ部分にある「側頭筋(そくとうきん)」が凝ることも、目の下のたるみに繋がります。側頭筋は眼輪筋と連動しており、側頭筋が凝ることで眼輪筋が縮み血流が悪くなります。頬のハリもなくなり、眼輪筋が下に引っ張られてシワやたるみが発生しやすくなるのです。
側頭筋が凝る原因は、スマホやPCなどの目の酷使や、睡眠中の奥歯の食いしばりなどです。頬を横に引っ張り上げる力が失われるため、たるみやほうれい線の原因ともなります。
体のたるみから
体に脂肪がついてお腹や二の腕、太ももなど、全身がたるんでいる場合、1枚の皮膚で繋がっている目の下にも同様に、たるみが出ることがあります。
さらに、体のたるみによって血行不良を起こした場合、リンパの流れが滞り、目のまわりに余分な老廃物や水分が溜まって、むくんでしまうことも。このむくみも、目の下のたるみの原因になってしまいます。
目の下のたるみに繋がるNG食習慣3つ
若々しい素肌を保つには、肌に酸素や栄養分をスムーズに届ける必要があります。しかし、目のまわりの血行やリンパの流れが悪いと栄養分が肌に届きにくくなり、また老廃物もうまく排出できずに溜まってしまうので肌の老化が加速してしまいます。
健康的な肌を保つには、生活習慣、特に食習慣の改善が不可欠です。普段の食事が自分の体を作っているので、どんなことに注意するべきか知って食生活を見直しましょう。
冷たい物や白砂糖の取り過ぎ
冷たい食べ物・飲み物は内臓を冷やしてしまいます。内臓は冷やされると働きが鈍くなり、特に「腎臓」は負担がかかると目のまわりに症状が出やすいのです。
腎臓は老廃物を排出し、血液を浄化する役割があります。しかし、腎臓が冷えて機能が低下すると血流が滞り、目の下にクマが出やすくなるのです。
また、白砂糖の取り過ぎも内臓に負担をかけます。消化しきれなかった余分な糖分はタンパク質と結び付き、肌を劣化させる原因にも。これを『糖化』と言います。
糖化により作られるのがAGEs(糖化タンパク質:糖化最終産物)。それにより肌の老化が進み、顔のくすみや目元のシワに加えて、目の下のたるみが目立ちやすくなってしまいます。
塩分の取り過ぎ
目の下のたるみは、むくみ(血管の外側の組織に余分な水分が溜まっている状態)からくることも。目のまわりの皮膚は薄いので、むくみやすい箇所です。目の下がむくむことで、クマや目の下のたるみも目立ちやすくなってしまいます。
塩分の取り過ぎによってもむくみは起こります。塩分の高い食べ物を食べ過ぎると、体内の塩分濃度が濃くなり、塩分濃度を薄めようとして水分の排出を控え、体内に水分を溜め込みます。過剰な水分はリンパ液の循環によっても回収しきれず、皮膚内に溜まっていき、この水分がむくみとなって現れるのです。
つまり、体内の塩分と水分のバランスが崩れることによって、むくみが引き起こされます。特に夜は、横になって寝ている間に顔の方に水分が溜まるため、朝起きた時に顔やまぶたが腫れやすくなります。
過度な飲酒
お酒を飲み過ぎた翌日、目の下がむくんでいた経験はありませんか。過度な飲酒は、アルコールの利尿作用により体内の水分が失われ、血流が悪くなってしまいます。
飲酒すると血中のアルコール濃度が高くなり、血管が拡張して、血管から水分が漏れ出します。私たちの体の細胞には、その内側と外側の水分濃度を同じにしようとする働き(浸透圧)がありますが、飲みすぎると静脈やリンパによる水分の処理が間に合わず、むくみが生じやすくなります。
さらに肝臓がアルコールを分解する際に、アセトアルデヒドという有害物質が大量に出ます。アセトアルデヒドはコラーゲン繊維にダメージを与え、肌を乾燥させてしまいます。そのため、目の下のたるみも目立ってしまうのです。
お酒と塩分の多いおつまみをほどほどに控えた上で、寝る前に水分を取りすぎないようにして早く就寝し、翌日は早目に起きましょう。また、頭を少しだけ高くしてうつぶせ寝を避けるようにすれば、顔の中でもむくみやすいパーツである目の下のむくみは改善されます。
目の下のたるみに繋がるNG習慣6つ
日々の生活の中にも、目の下のたるみの要因になる行動が潜んでいます。つい、やってしまっていないか、自分の習慣を見直してみましょう。
アイメイクのゴシゴシ落とし
クレンジングのとき、アイメイクも顔と一緒に落としていませんか。実はそれはよくありません。アイメイクは濃いめのポイントメイク。しっかり落とさないと、汚れが刺激になったり色素沈着の要因になります。
かといって、しっかり落とそうと目のまわりをゴシゴシこすることは一番のNG行動。目のまわりの皮膚は薄くてデリケートなので、こすることで皮膚がたるんでしまい、目の下全体のたるみに繋がってしまいます。アイメイクを落とすときは、目元専用のクレンジング剤を使って、コットンなどで優しく落としましょう。
長時間下を見続ける
スマホを見るとき、うつむいて画面をのぞきこんでいませんか。長時間、下を見続けることで、重力により顔のたるみが誘発されてしまうことも。
また、画面を見続けるとまばたきが減ります。まばたきは、まぶたにとっての運動です。まばたきの回数が減ることで目元の血流が滞り、必要な酸素や栄養分が行き届かなくなってしまいます。
現代人は目を酷使しています。目を休ませずに長時間スマホやパソコンを見ていると眼精疲労を招き、目の周辺の筋肉も凝り固まってしまいます。スマホやパソコンを見るときは、高さを調節し、適度に休憩を取りましょう。
スキンケアを怠る
目のまわりの皮膚は薄く乾燥しやすい部分なので、しっかりと保湿をすることが大切です。目元の乾燥で小じわが増えることも、目の下のたるみを加速する要因となります。
紫外線も皮膚には大きなダメージとなり、シワやたるみに繋がってしまいます。デリケートな目のまわりは常にしっかり保湿しましょう。
睡眠不足
睡眠不足は目の下のたるみだけでなく、肌全体に悪影響を及ぼします。睡眠にはいくつかのホルモンが関与していることが知られており、成長ホルモン分泌の低下による皮膚のターンオーバー(新陳代謝)の乱れや、熟睡効果を有するメラトニンの分泌減少により、
- メラニン産生抑制(シミ予防)
- 抗酸化作用(肌荒れ防止など)
- 老化物質AGEs分解促進(糖化抑制)
などの肌に良い効果が、睡眠不足により失われます。
冷え・喫煙
冷えは血行不順により、目のまわりの筋肉の活動や皮膚の色調にも影響しますので注意が必要です。喫煙は血行障害と併せて活性酸素の発生を促進してたるみなどの肌老化を加速させます。
自己流マッサージ
美容の為に行うマッサージが目の下のたるみにつながっているケースもあります。間違ったマッサージが目のまわりの皮膚に刺激を与え、その結果目の下のたるみを生じさせます。
自分でマッサージする際は目元に十分注意し、また使用する化粧品の成分にも気をつけましょう。化粧品によっては皮膚のバリアを壊して乾燥を招き、水分が失われ目の下のハリを失わせてしまう可能性があります。
監修者プロフィール:豊田雅彦さん(皮膚科専門医)
とよだ・まさひこ 医学博士。皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)。アレルギー専門医(日本アレルギー学会認定)。
うるおい皮ふ科クリニック院長。富山医科薬科大学(現在は富山大学)医学部卒業、1994年から2年半、米国ボストン大学医学皮膚科学教室に留学し、皮膚老化や神経などの研究を行う。
2002年と2004年の国際皮膚科学会で、それぞれ臨床部門と研究部門の最優秀賞を単独受賞する。現在までに2000以上の医学論文・医学専門書を執筆。また、国内外で、最も多い年で年250回以上の講演会・学会発表・保健所指導を行う。
2005年、千葉県松戸市に、うるおい皮ふ科クリニック(皮膚科・美容皮膚科・漢方皮膚科・アレルギー科・形成外科)を開業。
※この記事は2021年9月の記事を再編集して掲載しています。
編集部おすすめ!目の下のたるみに効くアイケア
目元は相手の視界に入る箇所。そのため目の下のたるみが改善されれば、見た目も若々しい印象を与えられます。目の下のたるみには、まず日頃の保湿ケアが大切です。
ここでは、保湿効果のあるアイケア用品をご紹介します。
キラリエ 「アイクリーム3 20g」
キラリエ 「アイクリーム3 20g」は、水溶性プロテオグリカンを配合し、肌を土台から強化します。コラーゲン・ヒアルロン酸が肌のハリや弾力を保ちます。目の下のたるみやクマには、トネリコ樹皮エキス・ビタミンBなどがアプローチ。また、たっぷりと配合されたレチノールが、乾燥性のシワにもしっかり届きます。
保湿には、安全性が高く保湿力抜群なメープルウォーターを配合。柔らかくとろけるテクスチャーで目元にしっかり浸透します。伸びがよく少量でもしっかりなじみます。
以上、編集部おすすめの商品を紹介しました。
マスク生活を続けることで表情の変化が減り、運動不足からくる体のたるみも目の下のたるみに拍車をかけています。老化によるたるみ以外にも、生活習慣によるたるみも、目の下のたるみの大きな要因・原因です。できることから少しずつ、生活習慣を整えましょう。
※記事内の価格は2024年7月時点のAmazonのもので、すべて税込です。
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