顔たるみの正体

2023年11月19日

美容機器、サプリ、美容医療で、最善の対策を

顔のたるみの原因と対策。5つの原因別のケア方法

50代を過ぎ、顔のたるみが気になる方も多いのではないでしょうか。顔を変形させるたるみには、ゆるみや皮下脂肪など5つの原因があります! 化粧品・美容機器・表情筋トレーニングなど、今すぐできるスキンケアで若々しいフェイスラインを目指しましょう。

なぜ加齢でたるんでしまうのか

皮膚のゆるみ※イメージ図
  1.  皮膚が弱って緩む
    紫外線や大気汚染などによるストレスがかかると、活性酸素と呼ばれる老化を加速する物質が肌の中に生じます。肌のハリを保つコラーゲンは破壊され、新たなコラーゲンが作られにくくなります。また若い頃と比べ、肌細胞を正確に産生する能力も衰えるため、肌そのものが脆弱になりがちになっていくので、皮膚が脂肪などの組織を支えきれず、重力に負けてたるんでしまいます。
     
  2. 皮下脂肪が肥大化する
    加齢により代謝が落ちるので、食事の量が減らなければ、顔も脂肪が増えやすくなります。皮膚が支える重量が増えれば、たるみやすくなってしまいます。
     
  3.  筋肉が弱る
    顔の筋肉が衰えると、その上の脂肪や皮膚を支えにくくなります。
     
  4.  顔の骨が縮む
    骨密度が減り、もろくなることを骨粗しょう症といいますが、顔の骨も加齢の影響を受けます。およそ30代から始まり、女性ホルモンが減少する40代から、萎縮スピードは加速します。同時に、顔の骨には目、鼻、口に穴が開いていますが、この穴が拡がることがわかっています。また頬骨は平坦化していきます。内容量が減るのですから、皮膚を含む外側の組織は余って当然です。
     
  5. 全身の機能が衰える
    人間には、悪影響から自分自身を守る機能が備わっています。ところが老化が進むとその機能も衰えてしまいます。必要がないのにメラニンを作り続けたり、活性酸素を消しきれず暴れ放題にしてしまったり、ハリを保つコラーゲンを十分に作れず勝手に分解してしまうといった事態が生じます。

原因別たるみ対策!ゆるみ、皮下脂肪、衰え、顔面骨の縮小化をどうする?

顔を変形させるたるみの5つの原因のそれぞれに、適切なケアを始めましょう。

皮膚のゆるみへの対策は、紫外線対策やハリ化粧品を使って!

  • 紫外線や大気汚染から肌を守る機能がある、日中用のスキンケアやベースメイクを必ず使うようにしましょう。
  • ハリをもたらす機能があるスキンケアを取り入れましょう。最先端のコンセプトで作られた美容液やクリームが理想です。朝晩に必ず使うよう心がけましょう。
  • 細胞の働きを活性化させる、美容機器でのケアを取り入れるといいでしょう。
  • 真皮に働きかけるラジオ波(※1)や筋膜を引き締めるHIFU(※2)、また糸を用いた美容医療(※3)で定期的に治療すると、たるみの進行を遅らせることができます。
  • 医療用の出力を抑えた機器、マメに通えるのなら美容鍼など、サロンケアもよい施術があります。

 皮下脂肪の肥大化への対策は、太らないことと美容機器・美容医療のケアを

  • 若い頃と比べて代謝が落ちているため、全身に脂肪がつきやすくなっています。食事は適量を心がけ、太らないようにしましょう。ただし急にやせると、皮が余ったようなたるみ方をする可能性があるので、急激な変化は避けるのが鉄則です。
  • 脂肪に働きかける美容機器でのケアを検討しましょう。
  • 注射、冷却、衝撃波、超音波などを用いた美容医療でも対応可能です。

 筋肉の衰えへの対策

  • 筋肉が緩むと、脂肪や皮膚ももれなく緩みやすくなります。顔筋を鍛える表情筋トレーニングを取り入れましょう。ただし、顔の上半分のエクササイズは難易度が高く自己流になりやすいため、口周りのケアを中心にすることをおすすめします。
  • EMS(※4)機能がある美容機器を取り入れるのも効果的です。

顔面骨の縮小化への対策

  • 更年期以降に訪れる女性ホルモンの分泌量の変化に伴い、全身の骨量が減少してきます。予防するにはホルモン補充療法や、マグネシウム、ビタミンDなどの摂取があります。

 全身の衰えへの対策

  • 衰えた体の機能を補うマルチビタミン&ミネラル、コラーゲン、コエンザイムQ10、アスタキサンチンなどのサプリメントを取り入れましょう。
  • 動かないしゃべらない、は、体はもちろん脳の老化も加速します。病名がつかない不定愁訴なら、一人一人、症状が違うので心配な人はサプリや健康食品をやみくもに摂取するのではなく、栄養外来を受診して自分に合った食事やサプリをアドバイスしてもらうと良いでしょう。

顔たるみを取る美容医療に関する説明

(※1)ラジオ波
別名高周波。RF電磁波ともいわれる。たるみ治療の医療機器サーマクールなどに用いられている。家庭用の機器やエステティックサロンのマシンにも用いられているが、医療用のものは周波数が高いため、より深部へ到達し、高い効果が期待できる。

(※2)HIFU(ハイフ)
高密度焦点式超音波のこと。皮下組織の1点に焦点を合わせることができるので、癌細胞を壊死させる治療にも使われている。美容領域の照射機器では、ウルセラやダブロが有名。脂肪細胞を破壊することでスリミング、筋膜に作用させてたるみの引き締めなどに用いられる。

(※3)スレッドリフト
こめかみ部分に小さな穴を開け、特殊な溶ける糸を皮下組織に挿入することで、主に頬の部分の肌を物理的に引き上げる挿入系の治療法。入れる糸の種類や本数で効果の持続期間はまったく異なる。施術後すぐに戻る症例が多く、最近は学会でもあまり推奨されていない。効果がないと使用中止になった国もある。

(※4)EMS
電気刺激により筋肉を収縮運動をさせることで、体を動かす運動をしたのと似た作用をもたらす。

※この記事は2018年7月の記事を再編集して掲載しています。

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柳田美由紀
柳田美由紀

やなぎた・みゆき 大手化粧品メーカーで商品開発、宣伝PR業務を経て、独立。『プレシャス』、『婦人画報』、『美的GRAND』を始め、女性誌などで美容記事を執筆するほか、商品開発のコンサルティング、宣伝物の執筆なども手掛ける。@beauty_cosme_from_japan

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