生活習慣で痩せる

お腹だけ痩せたい!太り方タイプ別の日常ケアとは?

公開日:2021/06/30

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「お腹がぽっこりしている」「お腹だけ痩せたい」と、悩んでいませんか。太り方のタイプは人それぞれ違いますが、どのタイプでも日頃のケアで解消していくことは可能です。ここではタイプ別に日常生活でのお腹痩せポイントをご紹介します。

お腹だけ痩せたい!太り方タイプ別の日常ケアとは?

年齢を重ねると脂肪がつきやすくなる?

年齢を重ねると脂肪がつきやすくなる?

「今年こそ痩せる」と決意する人も、健康診断で減量を推奨された人も、漫然と「まず5kg痩せたい」と思っていませんか?

-5kgは設定しやすい数値目標ですが、50代以上の大人女性はただ体重さえ落として痩せれば良いわけではありません。

また、ストイックなダイエット方法で一時的に減量に成功しても継続できなかったり、ストレスからリバウンドしたり、代謝や筋肉が落ちて不健康な体になってしまっては逆効果。
そこで今回は、お腹太りのタイプ別に健康的なお腹痩せの体質を作る方法をご紹介します。同じ-5kgでも「1年くらいかけてゆっくりと痩せる」のを目標に、まずはお腹に脂肪がつく原因と、脂肪の構造、理想的な体重について見ていきましょう。

なぜ女性のお腹は脂肪がつきやすい?

女性は更年期を迎えると、ホルモンのバランスが変わることによる影響を大きく受けます。女性ホルモンには「プロゲステロン」と「エストロゲン」の2種類があり、脂肪の蓄積を防ぐエストロゲンが更年期に減少していくことから、脂肪が蓄積しやすい状態になるのです。

特に下半身は、内臓を支えている筋力が低下して胃腸が下がることでぽっこりお腹になる他、摂取カロリーに対して消費カロリーが低下することも脂肪がつきやすくなる原因になります。

皮下脂肪と内臓脂肪で変わる脂肪のつき方

皮下脂肪と内臓脂肪で変わる脂肪のつき方

お腹や腰など胴体部分から脂肪がつきやすいのは、生命維持に必要不可欠な内臓を守るためで、痩せにくいという難点があります。特に女性には子宮があり、お腹に脂肪がつきやすいのもうなずけます。

脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があり、皮下脂肪は皮膚と筋肉の間につき、皮膚の外側からつまむことができます。女性の場合、体脂肪率が30%以上、腹囲が90cm未満だと「皮下脂肪型肥満」に該当します。

一方、内臓脂肪は内臓のまわりにつく脂肪で、外側からは見えません。女性の場合、体脂肪率が30%以上、腹囲が90cm以上あると「内臓脂肪肥満型」に該当し、メタボリックシンドローム:内臓脂肪症候群に分類されます。

女性の場合は、ホルモンの関係で「皮下脂肪」がつきやすいと言われていますが、更年期を迎える50代になってくると、皮下脂肪だけでなく「内臓脂肪」もつきやすくなってきます。

自分のお腹太りが皮下脂肪型と内臓脂肪型のどちらに該当するかによって、アプローチの仕方が変わるので注意が必要です。

具体的に、目標にしたい自分のベスト体重を確認して、自分に合ったお腹痩せの方法を見ていきましょう。

50代以降で目指したい体重とBMI

体型が瘦せ型なのか肥満型なのかを表す体格指数を「BMI(Body mass indexの略)」と呼び、最も病気になりにくい状態である22が標準指数とされます。そして、18.5未満が「痩せ」、30以上が「肥満」となります。

【BMI計算式】
体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

(例)体重74kgで身長157cmの人の場合
74÷(1.57×1.57)=30:肥満体型

さらにBMIは年齢によって異なり、「50~69歳:20.0~24.9」、「70歳以上:21.5~24.9」が適正な範囲です。範囲内であれば減量は不要ですが、大人女性はメタボに該当する腹囲や体脂肪率、更年期の症状にも注意して食習慣を見直しましょう。

ちなみに、自分の身長に合った理想の体重はこちらの式で計算します。

【理想の体重の計算式】
身長(m)×身長(m)×22

(例)身長が157cmの人の場合
1.57×1.57×22=54.2kgが理想の体重です。

あなたはどれ?お腹太りタイプを3つに分類

あなたはどれ?お腹太りタイプ別3つに分類

お腹が太っている原因は人によって違いますが、大きく分けて3つのタイプに分けられます。

  1. 下半身に脂肪がついている【下半身太りタイプ】
  2. お腹まわり全体に脂肪がついている【お腹まわり太りタイプ】
  3. 下腹だけがぽっこり出ている【下腹ぽっこり隠れ肥満タイプ】

さらに、何が原因でどこにどのくらい脂肪がついているのかで、アプローチ方法が変わってきます。自分がどの太り方をしているかを知って、それに合わせた対処をしていきましょう。

【下半身太りタイプ】 洋ナシ型(皮下脂肪)

「洋ナシ型」とは、お尻や下腹、太ももなどを中心とした下半身に余分な皮下脂肪がついている体型で、なかなか落ちにくいのが特徴です。

【アプローチ法】
皮下脂肪は摂取カロリーを適正に保ち、脂肪を燃焼させる食材を取り入れた食事方法の改善や、筋トレ・有酸素運動の組み合わせが効果的です。糖質・脂質・炭水化物の量や割合・内容を見直しましょう。

とはいえ、いきなり筋トレを始めるのはハードな場合も。散歩を兼ねたウォーキングなどの有酸素運動や簡単なストレッチなどから行うのがおすすめです。

【下半身太りタイプ】 水太り=むくみ

水太りは、脂肪がついて太っているのではなく、水分が下半身に溜まってむくむことにより起こります。50代以降になると代謝が低下するので、余分な水分がうまく排出されず、体に溜まりやすくなります。

また、水は周りの環境の影響を受けて冷めやすいという性質があります。そのため、体内に余分な量が溜まって滞ると「冷え」につながってしまい、さらに代謝が下がったり、胃腸の働きを鈍らせて食欲の低下を招いたりなど悪循環に陥る可能性も。

水太りも日常生活の中でケアすることが大切です。

【アプローチ法】

  • ウォーキングや体操など適度な運動をコンスタントに取り入れて、汗をかく習慣を作る
  • 生体水に近い良質な「水」をこまめに摂取・排出して、体内水を入れ替える
  • 下半身、特に骨盤まわりの筋肉のマッサージやストレッチをして、リンパの流れと血行を良くする

適度な運動をすることで血行が良くなります。ウォーキングや筋トレが難しくても、スキマ時間に行えるストレッチ、つま先立ちや屈伸運動をできるだけ毎日することだけでも効果があります。

水分摂取量の目安は、1日で平均1.5L~2Lと言われています。水分は食事からも摂取するので、運動前後や入浴前後・就寝前・起き抜けなど小分けして、トータルで1日の目安量となるよう心がけてみてください。

【お腹まわり太りタイプ】 りんご型(内臓脂肪)

洋ナシ型とは逆の「りんご型」は、お腹や背中など上半身を中心に脂肪がつく体型のことで、内臓脂肪が多い人によく見られる特徴です。更年期を過ぎた女性は皮下脂肪から内臓脂肪がつきやすくなってきます。

【アプローチ法】
内臓脂肪に関しては脂肪を燃焼させる有酸素運動が効果的です。代表的な有酸素運動はウォーキング・アクアエクササイズ・ジョギングなど。

食後の散歩やエレベーターの代わりに階段を使う、電車を1駅前で下りて歩くなど、日常生活に自然と取り入れるのがコツです。

また、内臓脂肪の燃焼におすすめの食材は、たんぱく質を多く含む卵・大豆、酢酸を多く含むお酢、食物繊維が豊富な玄米・雑穀、ポリフェノールを含むブラックコーヒーなどがあります。

【下腹ぽっこり隠れ肥満タイプ】 内臓下垂

50代以降の女性は、骨盤が開き内臓を支える骨盤底筋が薄くなってしまうので、内臓が下垂して下腹がぽっこり出てしまっている人が多いです。これは加齢により骨盤底筋や腰まわりの筋力が低下していることと、姿勢が悪いことが原因です。お腹を突き出して猫背になる前のめりの姿勢、胸を突き出して腰がそってしまうそり腰、内股やがに股などが原因。

正しい姿勢を意識しても、気づけばついつい楽な姿勢をとりがちに。骨盤が開いた状態のところに内臓が下がると、脂肪がついてお腹が出るという結果になります。

【アプローチ法】
骨盤が歪むと猫背になり、お腹が緩み、筋力の低下を招き、楽な姿勢が癖になるといったループになってしまいます。これを解消するには、日常生活で多い「立つ」「歩く」「座る」の姿勢を正しくすることから始めましょう。

具体的には、「重心は前でなく後ろ、特にかかとに体重がのるように置き、上から吊るされているイメージで立つ」「お腹を引っ込めて、膣や肛門をしめて姿勢をまっすぐにして歩く、座る」というように、正しい姿勢を常に意識します。脚を組む習慣は骨盤をゆがめてしまうので意識してやめることも大切です。

骨盤を正しい位置に戻すにはなかなか自分だけでは難しいのですが、まずは骨盤の周りについている筋肉をほぐすようにマッサージやストレッチ、猫背を治すための上半身のストレッチを習慣にしましょう。骨盤底筋を鍛えるには、膣と肛門を日常的にしめることを意識してください。

【骨盤底筋を鍛えるエクササイズ】

●    仰向けになりお尻だけを上に持ち上げて、お尻の筋肉に力を入れてキープ。数秒間その体勢をキープしたら、筋肉を徐々に緩めながら背骨・腰・お尻の順にゆっくりと床に降ろしていきます。

家事の合間などに手軽にできる骨盤底筋強化トレーニング

50代のお腹痩せに効く!日常生活でできることとは

50代のお腹痩せに効く!日常生活でできることとは

「とにかくお腹を引っ込めたい。でもジムやダイエットは続かない」という人は、とても多いと思います。できれば、日々の生活の中で簡単に続けられるものがいいですよね。ここでは、どのタイプにも共通する日常生活を見直すことでできるお腹痩せの方法をご紹介します。

食べ方の工夫

まずは、食事から見直していきましょう。カロリーの取り過ぎを見直して、食事の内容とバランスを重視することが大切です。

多くの現代人は炭水化物を取り過ぎています。カロリーをとるのではなく、栄養をとる意識をもち、ビタミンやミネラルの多い野菜、穀類、肉、魚をバランス良くとり、食べる時はゆっくりと時間をかけ、よくかむこと。腸内環境を整える発酵食品も積極的にとりましょう。発酵食品を取り入れるなど食事内容を変えていく必要があります。

偏った食事制限は低栄養状態をもたらし、健康にとって危険です。痩せるためには新陳代謝を良くしてカロリーを燃やすこと。病気予防の観点から、ちょっとした工夫で満足感を得ながらダイエットしていきましょう。

  • 夕食の時間を早める:遅くとも22時までに終える
  • 食べる順番に注意する:野菜などの食物繊維、肉や魚などのたんぱく質、緑茶などを先に取る
  • よく噛んで食べる:食事時間は30分以上かけてゆっくり。歯のメンテナンスは怠らずに
  • 発酵食品や酵素を取り入れる:味噌・納豆・漬物などと、生野菜や果物を毎日取る

【発酵食品で簡単メニュー】

  • オートミール(発酵性食物繊維β-グルカン)にブランとオーツミルクをかけた簡単シリアル朝食
  • 発酵発芽酵素玄米にダイシモチ麦やキヌア・アマランスなどのスーパーシードをブレンドしたご飯

正しい姿勢の習慣化

骨盤の歪みが原因で骨盤が後ろに傾いている場合、猫背になって下腹がぽっこり出てしまう姿勢になります。浅く腰掛けて背もたれに寄りかかっている姿勢は要注意です。

椅子に座る際は、肩と骨盤が一直線になるように座ることを心がけましょう。ずっとその姿勢だと逆に疲れてしまうので、気づいた時に「背筋まっすぐ」と意識することから始めるのがおすすめです。

また、猫背の解消には背中の柔軟性や筋力も大切。日本では押し開けるドアが多く、日常の動作で胸筋を使っていますが、「引く」動作は少ないため意識的に鍛える必要があります。

ながらストレッチ

家事に仕事にと、忙しい女性におすすめなのは「ながらストレッチ」です。これならわざわざマットを広げたり、ウエアや道具を用意したりする手間も無く効率的に取り組めます。

料理しながら・歯磨きしながらストレッチ
姿勢を整えて、腹筋に力を入れてペタンコに凹ませたり膨らませたりする「ドローイン」の動きがおすすめです。息をゆっくり吸ってゆっくり吐きながらお腹を凹ませ、10〜30秒程度キープしましょう。

椅子に座りながらストレッチ
どちらか片方の手をまっすぐ上に伸ばして、上げた手の反対側へ上体を倒していきます。脇が伸びたところでそのまま天井を見てキープ。お腹の脇腹にある腹斜筋を伸ばして、姿勢改善、骨盤ストレッチにもなり、ぽっこりお腹の解消につながります。

ロングブレス

ドローインと同様にロングブレスは、息を細く長く吐くことでお腹痩せが期待できる呼吸法です。

息をゆっくり長く吐く腹式呼吸は、お腹の筋肉が規則的に使われるので、お腹痩せに効果的です。酸素をしっかり体内に届けることで内臓も活発に働き、代謝もアップしていきます。

規則正しい起床・就寝時間

毎朝同じ時間に起き、良質な睡眠をとることは健康に良いだけでなくダイエットにも効果的です。

睡眠中は成長ホルモンが活発に分泌され、脂肪を分解したり、筋肉を強くする働きがあるからです。また、睡眠中は食欲を抑えるホルモンの「レプチン」が分泌されるので、しっかり睡眠をとることでストレスからくる食欲の暴走を抑制することにもつながります。

こうして見ると、生活の工夫でお腹痩せにつながる習慣は意外と多いものだということに気付くはず。お腹太りは、それぞれのタイプに合わせたアプローチをすることで、効果的なお腹痩せが期待できます。

50代以上の女性はお腹の脂肪はなかなか落ちにくいという特徴があるため、短期間で-5kgを目指すのはおすすめできません。

自身が健康的に活動できるベスト体重を知り、1年かけてなどロングスパンで捉え、スタミナを落とさず脂肪を筋肉に変えてお腹を凹ませましょう。

監修者プロフィール:メッドセルクリニック大阪 院長 安宅鈴香さん

メッドセルクリニック大阪 院長 安宅鈴香さん

1973年生まれ、男児2人を子育て中。1997年3月琉球大学医学部卒業
卒後は20年ほど主に大阪市立大学病院で精神科、内科、神経内科の臨床と研究に従事。一般病院でも女性更年期外来や認知症外来、老人医療などを行う。
2019年12月より大阪梅田のハービスプラザ4階のメッドセルクリニック大阪院長就任。
クリニックでは美しく、健やかに、実り多いエイジング(productive aging)をサポートするために、統合医療(西洋医学と東洋医学の融合)、幹細胞による再生医療、美容医療を中心とし、患者様のニーズに合わせたパーソナルオーダーメイド医療をご提案しています。

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