TRFのSAMさんにダンスを教えてもらいました!

SAMさん。50代ですが、カッコよく踊れますか?

公開日:2020.08.10

更新日:2023.11.25

中高年向けダンスエクササイズ「ダレデモダンス」を手掛けるTRFのSAMさん(58歳/取材当時)。コロナ禍にこのダンスにハマったというコラムニストの矢部万紀子さん。「カッコよく踊りたい」という野望を胸に、SAMさんと一緒に踊ってみました!

SAM(TRF)さんのプロフィール

15歳でダンスの面白さを知り、10代でディスコダンス、ブレイクダンスに出会う。単身ニューヨークへ。帰国後、TRFコンサートの振り付け、構成、演出はもちろんV6、浜崎あゆみ、BoA、東方神起、郷ひろみ他アーティストの舞台もダンスクリエイターとして手掛ける。2018年に行われた日産スタジアムでの東方神起ライブは、史上初3日連続計22万人を動員。総合演出で観客を魅了する。

2016年、一般社団法人ダレデモダンスを設立、代表理事に就任。この団体での活動を通じて、誰もがダンスに親しみやすい環境を創出し、子供から高齢者まで幅広い年代へのダンスの普及と質の高い指導者の育成、ダンサーの活躍の場の拡大を目指す活動を始めている。最近では、日本最古の伝統芸能「能」の舞台にダンサーとして初めて出演した。

気分を上げるSAMさんの「ダレデモダンス」!

※このインタビューは2020年に行いました。

DVDを流して、本の解説を読みながらレッツダンス
外出自粛期間中、ダレデモダンスに取り組んでいたときの様子

今回「ハルメク」のためにオリジナルのダンスエクササイズ「健康美ボディダンス」を作ってくれた、TRFのSAM(サム)さん。2016年から中高年向けの「ダレデモダンス」を作っています。

コロナ禍で鬱鬱とした気持ちで落ち込みそうなとき、私が見つけたのが『DVDつき 一生元気に動ける体を! ダレデモダンス』(主婦の友社)という本でした。TRFのヒット曲「Overnight Sensation〜時代はあなたに委ねてる〜」をSAMさんのお手本ダンスDVDと本に書かれた説明とで踊るのですが、これが大変。その体験はハルメクWEBにも書きました。

SAMさんのダレデモダンス

何日間か取り組んだ結果、何とか最後まで踊れるようにはなりました。でも、とにかくたどり着けるだけです。練習を重ねているうちに、カッコよく踊りたいなーという「野望」が私の中でムクムクと湧き上がってきました。

この野望は果たして実現できるのか。SAMさんに直接、尋ねてしまいました。題して、「SAMさん。私59歳(取材当時)ですが、カッコよく踊れるようになりますか?」。以下、SAMさんとのやりとり、どうぞお読みください。

カッコよく踊るために必要なこととは?

SAMにダンスを教わるの回

――「Overnight Sensation〜時代はあなたに委ねてる〜」を練習しました。カッコよく踊るには程遠い状態です。

SAM まずは楽しく踊ることが大切です。でもカッコよく踊れるようになるには、やはり形を意識していかないと。ステップの流れがわかったら、一つ一つの動きを精査していく。これをもっとカッコよくするにはどう動くのか、という次の段階です。家で踊るときも鏡を見た方がいいですね。

――仕事柄、パソコンに向き合う時間が長く、肩まわりがガチガチです。体全体の柔軟性も乏しく、そもそもダンスに不向きだと思うのですが。

SAM 「ダレデモダンス」もハルメクオリジナル「健康美ボディダンス」にも、柔軟性が必要な振り付けは入っていません。ダンサーはストレッチをして柔軟性を高めていますが、ダンスでそんなに使うことはないんですよ。自分でストレッチしながら、「こんなに必要だっけ?」と疑問に思ったりします(笑)。

体の硬いダンサーもたくさんいますから、気にしなくても大丈夫ですよ。ストレッチをダンスの前にするのは、柔軟性を追求するためでなく、体を温めるため。筋肉を痛めない、関節を痛めないためのストレッチと思ってください。

手と足で違う動きが覚えられません!

SAMにダンスを教わる

――「Overnight Sensation〜時代はあなたに委ねてる〜」で一番難しかったのは、サビAの片足のステップからひざのツイストに行く部分です。本のサビAのページ「片足のステップ」は、「右前、クロス、右前、戻す」と足の動きが書いてあり、手の動きは特に説明がありませんが、足が右前のときは、右手が前にきています。

次の「ひざのツイスト」では「1、2、3とツイストし、4で戻してクラップ」と書いてあります。写真を見ると、まず右足が内側に入っていて、そのとき左手が前に来ています。一連の流れなのに、足と手の動きの組み合わせが違うので、すごく混乱します。この混乱、わかっていただけるでしょうか?

SAM シニアのみなさんにダンスをレクチャーするときは、「腕を意識しなくていいです」とお伝えします。この場合も、ひざを動かすと自然と体がねじれて上半身もついてきます。「こっちの足のときはこっちの手」のように頭で覚えようとするのでなく、流れを意識すると自然と動けるようになると思います。

そのためにも、足の動きを先にマスターする。足が動かせれば、自然と腕はついてくる。ステップからマスターしましょう。先ほどのサビAなら、まずは足のステップを「外→内→外→戻す」と覚えてください。

――考え過ぎて、かえって動けなくなってるんですね。ダンスに慣れてくると、こういうのも自然にできるようになるんですか?

SAM なります。でもやはり一人で踊っているより、レクチャーを受けるとわかりやすいと思います。ワークショップは認定インストラクターが教えていますし、行けなくてもパーツごとの振り付けを詳しく解説する「ダレデモダンス」DVDもあります。そういうものを活用してみてください。

ダンスをうまく踊りたいけどリズム感がない!

――SAMさんの動きと比べてしまうと、あー、こんなに動けないって思ってしまい、ダンスへのためらいが。

SAM よく言われます(笑)。もう一つ、「リズム感がないんです」というのも、よく言われます。ダンス=高度なリズム感、と思っている方が多いようですが、歌を歌えている時点でリズム感はあるんです。カラオケで歌ってますよね、それで十分にリズム感があるということなんです。

難しいと思った動きは、反復練習をしてみましょう

分からないダンスの動きを教えるSAMさん

――サビAは、「片足のステップからひさのツイスト」に行く前に、まず「腕でリズムをとりながら、右へ大きく2歩」という動きがありますよね。この部分、私の動き方が間違っていることはわかっているんですが、何がどう間違っているのかが、実は全然わからないのです。

SAM これは、確かに難しい動きですね。

――なんかカッコ悪いっていうのはわかっているんです。
SAM 沈んだときに、ひじが上がるんですけど、そうなっていないのですね。

――ああ、そこが違ったのか。なんかわかるような、でもできないような。
SAM とりあえず、リラックスしてください。腕もそうですが、全体に力が入り過ぎちゃっています。もう少し、ひじが横に入るようにして。この動きは、これだけで練習してあげた方がいいですね。

ダンサーはこの動き「ダウンのリズム」と言います。音楽に合わせて、何度も練習する基本の動きで、足腰にとてもいい動きです。これだけを1曲分、練習したりもします。

ダウンのリズムを練習する

――おお、わかってきました。これで合ってますよね?
SAM ひじをもう少し、横にしてください。太ももにも来るし、体幹にも効きますよ。

――今日は、これがわかっただけで、大感激です。
SAM 楽しんでもらえて、よかったです。カッコよく踊るためには、カッコよい服装もけっこう大事です。動きやすければ特別なものでなくてもいいですが、「ダンスのときのTシャツはこれ」って決めるといいと思います。これを着てダンスするぞって、まずウエアから気分を上げて、これからも「ダレデモダンス」「ハルメク健康美ホディダンス」続けていってください。

――はい、どうもありがとうございました!

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
※この記事は2020年8月の記事を再編集して掲載しています。

撮影=中村彰男、取材・文=矢部万紀子


SAMさんの「健康美ボディダンス」動画で一緒に踊る!

SAMさんの「健康美ボディダンス」動画で一緒に踊る!
↑動画を見るには画像をクリック↑​

中高年向けダンスエクササイズ「ダレデモダンス」を手掛けるTRFのSAMさんが、ハルメクのためにオリジナル制作した50代からの「健康美ボディダンス」。約5分間、音楽とSAMさんの掛け声に合わせて楽しくレッツダンス♪

>>約5分間のダンス動画はこちら
>>パーツごとの練習動画はこちら

■もっと知りたい■

矢部 万紀子

1961年生まれ。83年朝日新聞社に入社。「アエラ」、経済部、「週刊朝日」などで記者をし書籍編集部長。2011年から「いきいき(現ハルメク)」編集長をつとめ、17年からフリーランスに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔』(幻冬舎新書)

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