健康にいい入浴法、入浴剤の選び方を解説

入浴の効果は?お風呂はダイエットにもなるの?

公開日:2020/10/12

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毎日の入浴で元気になりませんか?入浴によって得られる健康効果や作用をはじめ、入浴に最適な温度、目的に合わせた入浴法や入浴剤の選び方などをご紹介します。またお風呂に入ることでダイエット効果はあるのか、バスクリンの研究者に伺いました。

健康にいい入浴法、入浴剤の選び方を解説
健康にいい入浴法、入浴剤の選び方を解説

入浴で元気になる? お風呂の健康効果と3つの作用

お風呂の健康効果と3つの作用

疲労回復をはじめ、健康増進、ストレス解消などにも効果的といわれる入浴。湯船に浸かるだけで、さまざまなメリットを生んでくれるのであれば、こんなにうれしいことはありません。そもそも入浴はどんな作用があって、健康効果が得られるのでしょうか?

全身の血行がよくなる「静水圧作用」

湯船に浸かると、水圧によって体が締め付けられます。これが、入浴における静水圧作用です。この圧力はウエストが3~6cmも細くなるほど。この水圧により、全身が緩やかなマッサージをした状態になり、むくみの解消にもつながるといわれています。水深が増すごとに静水圧は大きくなり、末梢部(手や足の先)の血液が心臓の方向に向かって押し上げられることになります。また足にたまった血液が押し戻され、心臓の働きを活発にし、血液の循環を促進(血行を促進)します。

筋肉と関節を緩める「温熱作用」

お風呂に入ると、体の表面が温まり、次に表面近くの血液が温まり、その血液が全身にめぐり、体全体が温まります。これが入浴でもたらされる温熱作用です。

41~42℃の高温浴は、交感神経が優位に働くため気合を入れたいときや、シャキッとしたいときにおすすめです。また、37~39℃くらいの微温浴は、副交感神経の働きが優位になるため、心身ともに心地いい安らぎを得られます。また体が温まると、筋肉や関節も緩み、体を動かしやすくなり、肩こりや腰痛なども和らぎます。

精神的に安らぐ「浮力作用」

水中では、浮力の影響から体重が約9分の1ほどになります。これが入浴で得られる浮力作用です。普段体重を支えている筋肉や関節は、その役割から解放され、緊張からくる脳への刺激が減少するため、リラックスできるようになります。このように、私たちの体には、普段重力がかかっていますが、湯船の中では解放されます。脚への負担も少なくなり、体を動かしやすくなります。

 

お湯の温度で体調が変わる? お風呂の最適な温度は?

お風呂の最適な温度は?

お風呂の温度には、体にいいとされる適温があり、わずかな温度差でも体調に変化をもたらします。お風呂の温度の違いによる体への影響や、入浴に最適な温度をご紹介します。

お風呂の温度と体温の変化がもたらす影響

入浴するときには、お湯の温度を重視することをおすすめします。人の体は、体温が1〜2℃変わるだけでも、気分や体調に影響があります。例えば、体温が1℃下がれば、基礎代謝や免疫機能が低下するといわれています。一方、お風呂で体温を上げれば、冷え症やストレス解消に効果的です。程よく汗ばむ程度の、体温を1℃上げる入浴の仕方がおすすめです。また、毎日お風呂に入ること(連浴)で、肩こりや腰痛、疲労回復に有効です。

高い温度とぬるま湯の違いは?入浴に最適な温度

入浴に最適な温度

37~39℃ほどのぬるめのお湯に入浴すると、心身ともにリラックスにつながり、41℃以上の熱いお湯に入浴すると交感神経が高まり、スッキリ、頭が冴えた!という気分が味わえます。

その理由は、入浴の温度による自律神経への作用が違うから。ぬるめのお風呂では、副交感神経が優位になりリラックス状態に。血管は拡張します。そしてぬるめのお湯のため、ゆっくり入ることが可能で、入浴後の保温効果も高まります。熱めのお湯は、交感神経が優位になり、興奮状態に。血管は収縮します。体への負担も大きいため、ゆっくり入浴することが難しく、入浴直後は体温が上がっても早く体温が下がっていきます。

季節によってお湯の温度の感じ方は違いますが、ぬるま湯とは、体温より2~4℃くらい高めの温度であり、「少しぬるいかも」と感じる湯加減が、自分の体調に合った適温と考えてください。熱いお湯に浸かる場合は短い時間で入浴するのがよいでしょう。しかし、お湯の温度は42℃までにしましょう。

 

目的別にあった入浴法で効果アップ!

目的別にあった入浴法

入浴は、その温度や時間によっても効果が異なってくるようです。ここからは、目的別の入浴法をいくつかご紹介していきます。漠然とお風呂に浸かるのではなく、より効果的な入浴法を知り、実践することで、入浴効果をアップさせましょう。

目的別の入浴法1:快適な睡眠をとりたいとき

快適な睡眠をとりたいときは、38~40℃のぬるま湯のお風呂にゆっくりと浸かりましょう。10~20分ほどの入浴で体の緊張がほぐれ、蓄積していた疲労もやわらぐため、入浴後は、安眠できるようになるでしょう。

目的別の入浴法2:よりリラックスしたいとき

心身が興奮しているときや疲れているときは、37~39℃の微温浴を行うことが良いでしょう。副交感神経が優位となり血管は拡張し、心拍数や血圧も下がります。特に、血圧が高めの方は、入浴の時間や温度、脱衣所や浴室の温度にも十分な注意が必要となります。医師の判断を仰ぐのがいいでしょう。

目的別の入浴法3:筋肉の疲れを解消したいとき

運動や肉体労働の後などの筋肉の疲労を解消したいときは、42℃くらいの熱いお湯に入りましょう。血行がよくなり、疲労物質を早く取り除いてくれることが期待できます。ただし、長湯は避けるようにしてください。また、疲労感を感じる部位に強めのシャワーをあてることも効果的です。

 

お風呂に、ダイエット効果はあるの?

お風呂に、ダイエット効果はあるの?

入浴で汗をかくことで、体重は減少しデトックス感も味わうことができます。しかし体重減少は、体内の水分を失う一時的なことでダイエットになるとまでは言えません。しかし、毎日の入浴を継続することで、食事や睡眠などの生活リズムが整い、健康的な体調に変化していくことも期待できるでしょう。

また入浴には血行を促進する効果が期待できるので、体の新陳代謝を上げることにつながります。

新陳代謝を高めるには、血行を促進することが大切です。入浴で血行促進するには、体温を上げること、入浴中にマッサージする方法があります。浴後は体を冷やさずに温かく保つことも必要です。また、温浴と冷水浴を繰り返し、血管の拡張と収縮により血行促進を期待する反復浴という方法もあります。

温浴後の冷水浴は、水の温度や時間に注意が必要です。体への負担が大きいために、冷水を掛ける体の部位を限定しましょう。体力に自信のない方や持病がある方へはおすすめできません。

 

健康的に入浴する上での注意点

健康的に入浴する上での注意点

冬の時期は、お風呂場での事故が増えてきます。安全に入浴するためには、以下の注意点を守りましょう。

  • ヒートショック対策を

ヒートショックとは、急激な温度差で血圧が大きく変動することで、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす健康障害です。年間約1万4000人が入浴中に亡くなっていると推測されていますが、その多くはヒートショックが原因と考えられます。

ヒートショックを起こさないポイントは脱衣所と浴室の温度差をなるべくなくすこと。そのためには、入浴前に脱衣場やお風呂場を暖房などで暖めておくのがおすすめです。また浴室に入る前に、お湯をためた浴槽のふたを開けておく、温かいシャワーを浴室の床にかけておくなど浴室を暖めておく工夫も大切です。

  • 入浴前にも水分補給

入浴後の水分補給も大事ですが、入浴中はたくさんの汗をかくので、脱水症状を防ぐため、入浴前の水分補給が大切です

  • かけ湯

また浴槽に入る前には、手先足先から体の中心部に順番に、かけ湯やシャワーで温めておきましょう。いきなり浴槽に入ると血圧が急上昇してしまいます。徐々に体を温めることで、血圧の急上昇を防げます。

  • 飲酒後の入浴はNG

飲酒をすると血圧が下がります。また入浴も血管が拡張して血圧が下がるため、飲酒後の入浴は非常に危険です。

  • 熱めのお湯での長湯は避けましょう

熱めのお湯で長湯をすると肌の乾燥を招きます。また浴後は10分前後で、入浴前の肌より水分が蒸発してしまうので、スキンケアはなるべく早めに行いましょう。

 

おすすめお風呂グッズ・入浴剤の選び方

入浴剤の選び方

1日の疲労回復や癒やしを求め、のんびりと過ごしたいお風呂の時間。ここからは、入浴剤やリラックスアイテムなど、お風呂タイムを快適にしてくれるおすすめのグッズをご紹介します。

まず快適な入浴に欠かせないアイテムが、入浴剤ではないでしょうか。入浴剤は、入浴の効果を高めるためのグッズです。香りはもちろん、湯ざわりや効果効能など、自分に合ったものを選ぶと、普段の入浴がより充実しそうです。

入浴剤を選ぶときのポイントは、以下の3つで選ぶといいでしょう。

  • 自分の症状に合わせた効果・効能で選ぶ
  • 好きな香りや色で選ぶ
  • 季節に合わせたものを選ぶ

入浴剤の主な効果は、大きく6つに分けられます。

  1. 保温効果…無機塩類系、主な成分は硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸マグネシウムなど
  2. 保湿効果…スキンケア系、植物エキスやアミノ酸などの保湿成分
  3. 血行促進効果…炭酸ガス系、炭酸塩と有機酸でお湯の中で発泡
  4. 清涼効果…クール系、炭酸水素ナトリウム(重曹)やメントールペパーミントなどの清涼成分
  5. 清浄効果…炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸ナトリウムなど
  6. リラクゼーション効果…好きな色や香りのもの

乾燥が気になる肌の人は保湿成分が含まれている入浴剤やスキンケア系の入浴剤を選ぶといいでしょう。さら湯よりも、スキンケア成分の入っている入浴剤を入れた方が、手軽にお風呂上がりの肌の水分量も保たれます。ミルク系の入浴剤もおすすめ。

健康な皮膚を維持するには、清浄と保湿が重要。強くこすり過ぎずに優しく洗い流しましょう。保湿は、入浴後10分以内に行うのが理想。入浴しながら保湿効果を期待できるスキンケア系の入浴剤もおすすめです。冷え症・肩が凝っている方は、炭酸ガスが入った入浴剤がおすすめ。炭酸ガスの血行促進作用が、悩みに効果的に働きかけてくれます。

 

おすすめ入浴グッズ、リラックスできるバスピロー

リラックスできるバスピロー

バスピロー(お風呂用まくら)は半身浴のときにおすすめです。湯船にゆったりと浸かり、リラックスしながら音楽を聴いたり、本を読むこともできます。入浴時間で、より深いリラクゼーションを得ることができそうです。

バスピローは、柔らかい素材で作られているものがいいでしょう。さらに、防水、防菌仕様なっているもの、粘着性のある吸盤で固定できて頭をあずけているときにズレ落ちたりしないものだと、快適なバスタイムを過ごせるでしょう。

驚くほど、さまざまな健康効果が得られる入浴。お湯の温度や入浴時間をうまく調節することにより、精神をリラックスさせたり、体調のリズムを整えたり、病気予防にもつなげたりすることができます。また、美肌効果も期待ができそうです。

とはいえ、体に大きな負担をかけるような、無理な入浴法はおすすめできません。自分の体調に合わせた入浴法を実践し、健康な体作りを行っていきましょう。
 

■教えてくれた人■

石澤太市(いしざわ・たいち)

石澤太市(いしざわ・たいち)
株式会社バスクリン製品開発部開発4グループ長。博士(薬学)、温泉入浴指導員、高齢者入浴アドバイザーの資格を持ち、入浴や入浴剤の有用性研究に従事。
 

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