シミの種類とおすすめ治療法!特徴・選び方を解説

公開日:2023年07月19日

レーザー、光治療、ピーリング、薬どれがいいの?

シミの種類とおすすめ治療法!特徴・選び方を解説

シミの種類とおすすめ治療法!特徴・選び方を解説

徳永理恵
監修者
徳永理恵
監修者 徳永理恵 逗子メディスタイルクリニック院長

シミの治療法には「レーザー治療」「光治療」「ピーリング」「イオン導入」「外用薬」「内服薬」などさまざまな種類があります。シミの種類別のおすすめ治療法を医師監修のもと詳しく解説!治療の効果を高めるセルフケア方法もご紹介します。

シミの治療の種類

シミの治療の種類

シミの治療の種類は、大きく以下の5つに分けられます。ここからはそれぞれについて詳しくご紹介します。

  • 照射系治療(シミ取りレーザー、レーザーによるフェイシャル治療、光治療)
  • ケミカルピーリング
  • イオン導入・エレクトロポレーション
  • 内服薬
  • 外用薬

なお、シミ治療を受ける時期は一年中OKですが、レーザーなど照射系の施術前後の肌に日焼けは厳禁です。無防備に日に当たる機会が多い人は、紫外線の強い季節を避けて冬場にレーザー治療を受けるようにするといいでしょう。

メラニンの生成を抑制しシミを予防する効果のある内服薬などは、夏の紫外線ダメージ対策として取り入れることもできます。

顔にできているシミは、見た目では同じように見えてもいくつかの種類や症状に分類されており、それぞれ適した治療法も異なります。まずは信頼できる医療機関の医師と相談して、シミの状態を診察してもらった上でシミ治療の計画を立ててもらいましょう。

シミ取りレーザー

シミ取りレーザー
※イメージ

シミ取り治療の定番ともいえるのが、シミ取りレーザーです。

Qスイッチルビーレーザー、Qスイッチヤグ(YAG)レーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザー、ピコレーザーなどさまざまな種類があり、それぞれ異なる特徴があります。クリニックによって取り扱いレーザー機器は違うので、事前の確認が必要です。

シミ取りレーザーの治療メニューは、治療範囲によって「ポイントショット」と「シミ取り放題」に分かれていることも多くあります。

  • ポイントショット……顔にある点状のシミを1つのスポットごとに照射する方法。シミの大きさによって料金が変動する
  • シミ取り放題……シミ◯個まで同価格で取り放題などとしているメニュー。シミが多い場合は取り放題メニューの方がお得になることも

シミの一種ではありますが、老人性色素班(日光黒子)が進行していぼ状になったり、ざらざらしたりする「脂漏性角化症(老人性イボ)」の場合は、炭酸ガスレーザーや液体窒素で治療します。

【シミ取りレーザーがおすすめなシミの種類・症状】

老人性色素斑、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)、そばかす

レーザーによるフェイシャル治療

レーザーフェイシャル、レーザートーニング、ピコトーニング、ルビーフラクショナルなどシミ取りレーザーよりも弱い出力のマイルドなレーザーを顔全体に均一に照射する治療がいくつもあります。これまでのレーザーでは難しかった肝斑も治療できるものもあります。

レーザートーニングやピコトーニングはレーザーの波長が長く、真皮上層まで届くため、シミなど肌の色の悩みの他にも、くすみ、開いた毛穴、美肌効果なども期待できるでしょう。

【レーザートーニング・ピコトーニングがおすすめなシミの種類・症状】

肝斑、色素沈着

レーザーフェイシャルは脱毛にも使うレーザーを当てるため、シミやくすみの他、ムダ毛を減らす効果、また毛穴を引き締める効果が期待できます。

【レーザーフェイシャルがおすすめなシミの種類・症状】

老人性色素斑、ムダ毛、毛孔開大、そばかす

ルビーフラクショナルレーザーはシミ取りに使うルビーレーザーを細かい点状にして顔全体に当てる新しいフェイシャル治療です。

一つ一つの点はシミ取りレーザーに匹敵する効果がありますが、傷が小さいのでダウンタイムがほとんどありません。しかも顔全体に熱が入るので、コラーゲンを増やす効果も期待できます。ただし、大きめなシミに対しては一回では効果が薄く、何回もかけて全体を網羅していく治療です。

【ルビーフラクショナルがおすすめな症状】

これまで取り切れなかった薄い細かいしみ、毛孔開大、くすみ

光治療(IPL)

光治療(IPL)も、照射することでシミなどの肌トラブルを改善できる治療です。フォトフェイシャル、フォトシルクプラス、フォトRF、ライムライトなどさまざまな治療機器があります。

レーザー治療は単一の波長の光を用いての治療であるのと違い、光の治療は目に見える光(可視光)のうち皮膚に有害な波長の部分や強調したい波長以外の部分をフィルターでカットしたうえで強く照射しますので、いろいろな種類の波長が含まれています。

そのため肌に対して「浅く広く作用する」のが特徴です。

特に肌の表層のシミに対しての効果が期待できます。レーザーに比べると穏やかな作用で、色素沈着といった副作用・リスクを抑えながら治療可能です。

【光治療(IPL)がおすすめなシミの種類・症状】

老人性色素斑、そばかす

ケミカルピーリング

ケミカルピーリング
※イメージ

ケミカルピーリングは、肌に直接薬剤を塗布して、皮膚表面の古い角質や汚れを除去し、ターンオーバーを整えメラニン排出を促すことでシミの改善につなげる治療です。

レーザー治療や光治療に比べると効果の現れ方は穏やかですが、継続することでシミを薄くする効果が期待できます。シミ治療の効果を高めるため、レーザー治療や光治療を組み合わせて治療を行うこともあります。

【ケミカルピーリングがおすすめなシミの種類・症状】

老人性色素斑、肝斑、ニキビ跡の赤み、くすみ

イオン導入・エレクトロポレーション

通常、肌の角質層と顆粒層の間には電気の膜ができており、これが外部刺激から肌を守っています。

イオン導入とは、専用機器を使って皮膚に微弱な電流を流し、手で塗るだけでは肌表面にしか届かない美容成分を、肌内部まで浸透させる治療法です。

エレクトロポレーションは皮膚のバリアにさらに電気的な通り道を作り、電圧をかけて美容成分を押し込む治療法です。

気になる症状に合わせて美容成分を選ぶことができ、シミの場合は「ビタミンC誘導体」や「トラネキサム酸」が人気です。イオン導入ではイオン化した薬剤を入れていきますが、エレクトロポレーションではもっと分子量の大きいものも導入することができます。イオン導入やエレクトロポレーションは、痛みやダウンタイムがほとんどないことが特徴です。

【イオン導入やエレクトロポレーションがおすすめなシミの種類・症状】

肝斑、色素沈着、ニキビ跡の赤み、乾燥によるくすみ

内服薬

ラネキサム酸(トランサミン)やビタミンCなどの内服薬

肝斑や炎症後色素沈着、そばかすなどの治療、シミ予防を目的として、トラネキサム酸(トランサミン)やビタミンCなどの内服薬を使用することもあります。

トラネキサム酸とはアミノ酸の一種で、止血作用や炎症・アレルギー抑制作用があり、医療現場でも使われてきた成分です。メラニン色素をつくる上で欠かせない「プロスタグランジン」などの物質を抑制する効果があり、シミ治療の内服薬として近年取り入れられることが多くなってきました。

ビタミンCは美容医療では「シナール」というビタミンC配合剤が使用されることが多いです。メラニンや代謝に働きかけることによる美白効果、抗酸化作用、コラーゲン生成を促す、ニキビによる皮膚炎症を抑えるなどの効果が期待できます。トラネキサム酸と併用されることも多くあります。

その他にも代表的なシミ治療の内服薬としてビタミンE、L-システイン、グルタチオンなどがあります。

【内服薬がおすすめなシミの種類・症状】

肝斑、そばかす、シミ予防、美肌ケア

外用薬

ハイドロキノン(HQ)」を含んだクリームなどの塗り薬

メラニン色素の合成を抑えてシミやそばかす、色素沈着を改善する作用のある「ハイドロキノン(HQ)」を含んだクリームなどの塗り薬を塗って、シミを改善する方法です。

ハイドロキノンには、メラノサイトと呼ばれる組織の動きを抑制してメラニンを減少させる作用があります。薬事法の規制緩和により、2001年以降は市販の化粧品にも使用されるようになりましたが、ハイドロキノンは強い成分のため皮膚に副作用が出ることがあり、注意が必要です。

厚生労働省も「インターネットを介して個人輸入した美白を目的とする海外製クリーム剤の使用にご注意ください~個人輸入した海外製クリーム剤の使用により健康被害(疑い)が発生しました~」という情報を公開しており、自己判断で使用すると逆に肌トラブルが起こってしまうリスクも。

高濃度のハイドロキノン含有のクリームを使用する場合は、必ず医師の処方を受け、使用上の注意を守ることが大切です。

外用薬にはこの他にもトレチノイン(レチノイン酸)やビタミンC誘導体などの種類もあります。

【外用薬がおすすめなシミの種類・症状】

肝斑、色素沈着

シミの治療は適した治療法を選ぶことから!

シミの治療は適した治療法を選ぶことから!

代表的な肌悩みの一つである「シミ」には、老人性色素斑(日光性黒子)、そばかす(雀卵斑)、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)、炎症後色素沈着、肝斑などさまざまな種類があります。

シミの種類

  • 老人性色素斑(日光性黒子)
    紫外線や老化が原因でできるシミ。一般的に「シミ」と呼ばれているのがこのタイプ。顔や手の甲によく見られ、脚などあまり日が当たらない部分にもできることがある
  • そばかす(雀卵斑)
    顔の場合は頬の上部〜鼻にかけて見られ、1~4mmほどの小さなシミが複数、左右対称にできる。遺伝する傾向があるといわれている
  • 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
    頬骨部分や額の両側にまとまって現れるシミで、「あざ」と呼ばれることもある。肌の表皮ではなく、深い部分の真皮層にメラノサイトが増えることで生じる
  • 炎症後色素沈着
    ニキビや火傷、虫刺され、かぶれ、アトピー、切り傷などによって肌に生じた炎症の跡がシミとなって残ったもの
  • 肝斑
    頬骨あたりを中心に左右対称に生じるシミ。30~40代に多いシミで、50歳代後半まで見られるが、60歳代以降になるとほぼ発症せず、閉経とともに薄くなったり消えたりする傾向にある

シミは、1種類のシミだけが単独で現れるよりも、複数の種類のシミが同時に現れることが多いです。

女性ホルモンバランスの変動が起こるタイミングで多く見られる「肝斑」ははっきりとした原因が解明されておらず、治療が難しいシミです。レーザーなどの刺激が原因で悪化することもあるため、シミの種類や症状をしっかりと見極めた上で治療を行うことが求められます。

そばかすや脂漏性角化症、花弁状色素班、肝斑は化粧品によるスキンケアでは防げないシミであるため、美容医療の施術が有効です。

シミの治療後のダウンタイム・痛みは?

シミの治療のダウンタイムや痛みは、どの治療法を選ぶかによっても変わってきます。

今回紹介した中でダウンタイムが長めなのは、シミ取りレーザー。照射部分に赤み、かさぶたができることがあります。施術後は保護テープを貼って過ごし、10日ほど経過したらテープを剥がします。

シミ取りレーザーの痛みは「ゴムでパチンと弾く程度」といわれ、強い痛みではないため麻酔なしでも施術を受けられますが、痛みを緩和したい人は表面麻酔を塗るなどの処置をしてくれる病院もあります。

フォトフェイシャルのビフォーアフター写真

上記は、フォトフェイシャルのビフォーアフター写真です。光治療であるフォトフェイシャルは作用が穏やかなため、複数回治療を重ねることでシミを治療していくことが一般的です。

シミの治療を受ける病院の選び方のポイント

シミの治療を受ける病院の選び方のポイント

シミ治療は美容皮膚科の他にも、街の一般的な皮膚科でも行っています。しかし、「どこで治療を受けても同じ」ということはなく、後悔しないシミ治療を受けるためには、自分に合った病院を選ぶことが大切です。

以下で、シミの治療を受ける病院の選び方のポイントをご紹介します。

  1. シミ取りレーザー機器が豊富
  2. シミの治療の選択肢が豊富
  3. 再発シミ・消えなかったシミには「ピコレーザー」を選ぶ
  4. 医師の実績や症例数をチェックする
  5. カウンセリングを受けてみて、信頼できるか判断する

シミが再発してしまった場合や、他の治療では消えなかったシミには、従来機器もナノ秒よりも短いピコ秒照射が可能な「ピコレーザー」を選ぶと、改善できる可能性も。なかなか治らないシミに悩んでいる場合はピコレーザーを取り扱っている病院を選ぶといいでしょう。

シミの治療後に取り入れたいセルフケア

シミの治療後に取り入れたいセルフケア

シミの治療後、きれいな肌を作り出すためにはセルフケアも大切です。

  • インナーケア……食生活改善、サプリを取り入れる、十分な睡眠、ツボ押し
  • スキンケア……紫外線対策、美白有効成分(ビタミンC誘導体、リノール酸S、コウジ酸、プラセンタエキス、エナジーシグナルAMPなど)が配合された化粧品によるスキンケア

インナーケアとスキンケアも合わせて行い、シミ対策を行いましょう。シミを取った後の肌に、紫外線は厳禁です。しっかりとした紫外線対策が必要です。

種類に合ったシミの治療で悩みを改善!

シミにはさまざまな種類があり、適した治療が異なります。自分でシミの種類を見極めるのは難しいため、信頼できる病院・クリニックに相談することが大切です。

シミの治療にはダウンタイムや痛みが生じることもあるため、リスクや副作用もしっかり把握した上で慎重に検討しましょう。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

監修者プロフィール:徳永理恵さん(美容皮膚科医)

徳永理恵さん

逗子メディスタイルクリニック院長。国立東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大学形成外科所属。横須賀市立市民病院では美容レーザー外来の立ち上げを行う。都内美容皮膚科勤務を経て、『医療の力でQOLを上げる』をコンセプトに、2010年逗子メディスタイルクリニックを歯科医の夫と開院。3人男子の育児にも奮闘中。

所属学会:日本形成外科学会、日本美容皮膚科学会

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