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2019年02月09日
素朴な疑問
テレビの食レポなどを見ていると「う~ん。この〇〇、うまみ成分がギューっと凝縮されていて、とっても美味しいです!」なんて言葉をよく耳にします。たしかに「うまみ」という言葉が使われているだけで、その味がおいしいのだということが伝わってきますね。
すると、一緒にテレビを見ていた娘が「うまみ成分って何?」と聞いてきました。うまみ成分と言ったらそれは……。え? ちょっと待って。うまみ成分? それは一体何なのか? と聞かれたらはっきり答えられませんでした……。早速調べてみると、どうやらうまみ成分にはトップ3がいることがわかりました。
うまみ成分と三大うまみとは? 私たちが普段食べている、食べ物の味をおいしくする「うまみ」の正体を探してみたいと思います。
食べ物の味を表す呼び名には、5つの基本味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)があります。うま味はこの5つの中の1つで、食べ物の味を表すときに使う公式な呼び名なのです。
味を表すうま味ですが、この中でもグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸と3つの成分に分類されます。昆布や野菜に多く含まれているのは「グルタミン酸」、カツオや肉類などに含まれているのは「イノシン酸」、干ししいたけなどきのこ類に多く含まれているのは「グアニル酸」です。
と、ここまで見てみると何か気づきませんか? そうなんです。うまみ成分は、出汁(だし)に使われる食材に多く含まれているのです。食べ物の味を表す「うまみ」は、出汁の成分の味。食材の持ち味を引き出し、料理の味に深みを加えたり、おいしさを支える役目をする味なのです。
「あー。わかる! 味噌汁って、出汁と野菜のうま味がミックスされているもんね!」とここでまた娘が一言。実は彼女の大好物である味噌汁は、うま味の宝庫なんです。というのも、うま味成分は単独で使うよりも、昆布や野菜などのアミノ酸であるグルタミン酸と、カツオや肉類など核酸系うま味物質であるイノシン酸を組み合わせて使うことで、もともとの味がさらに強くおいしくなるからです。
例えば、日本料理では昆布(グルタミン酸)と、かつお節(イノシン酸)、西洋料理や中華料理では野菜類(グルタミン酸)と肉類(イノシン酸)を組み合わせてだしをとり、食材を引き立てるスープとして使われていました。ビーフシチューは野菜と牛肉のうま味が、ラーメンなども豚骨と鰹節などのうま味素材を組み合わせて、おいしい味を生み出していますよね。
このようにうま味は単独で使うだけでなく、うま味同士を組み合わせて使うことによってさらにおいしさが引き出されるのです。
グルメ番組のレポーターが言う「うま味が凝縮されています!」は、食材と食材を掛け合わせたときに深みが増す味のことを言っていたのですね。昆布、かつお節、しいたけ。これらを組み合わせる食事といえば、やっぱり和食。うま味という繊細な味覚を知ることのできる和食はやはり奥が深い! と思ったのでした。
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参照:日本うま味調味料協会
イラスト:飛田冬子