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- 常備食にすると便利!かたゆで小豆とあんこのレシピ
50代以上に特にうれしい栄養がたくさん入っている小豆。今回は、そんな小豆が365日、毎日食卓に登場するという料理研究家の本田明子さんに、おかずとして使える「かたゆで小豆」と、おやつの素になる「あんこ」のレシピと保存方法を教えてもらいます。
本田明子(ほんだ・あきこ)さんプロフィール
家庭料理研究家。1962(昭和37)年生まれ。料理研究家の故・小林カツ代さんの一番弟子として多くの料理本に携わった後、2007年に独立。「本田明子キッチンオフィス」を主宰し、テレビや雑誌等で活躍中。
あんこと固ゆで小豆。それぞれを使い分け
小豆に含まれる栄養や、特に50代以降にうれしい成分や効能について、小豆研究の第一人者・加藤 淳(かとう・じゅん)さんに詳しく教えてもらってきましたが、小豆を毎日の食卓に取り入れるのは難しい……と感じている方も多いのではないでしょうか?
毎朝必ず汁粉を食べる父と夫のために、週に1度は小豆を炊くという料理研究家の本田明子(ほんだ・あきこ)さんじは、汁粉用の手作りあんこの他に、料理に使うための甘くないかたゆで小豆を常備していると言います。
「『小豆は甘いもの』という思い込みを取り除けば、小豆はどんな料理にも使える豆、万能食材です。ご飯はもちろん、煮物や汁物に入れても、炒め物に混ぜてもおいしい。味付けも和風だけでなく、コンソメやトマトを効かせた洋風の味にもよく合います」と本田さん。
豆を炊くというと、面倒なイメージがありますが、小豆は他の豆に比べて扱いやすく、手間もかからないと言います。
「事前に浸水させず、ゆで時間も気にし過ぎないで大丈夫。小豆は、産地や保管状態、鮮度によってゆで加減が変わるので、途中、豆を食べて確認を。料理用は、歯でつぶせる程度のかたさがおすすめです。
もしゆで過ぎたら、そのままあんこ用に変更してしまいましょう。こんなふうに大らかに扱えるのも小豆ならではです」と本田さんは言います。
一方、あんこをおいしく仕上げるコツとなるのが砂糖の加え方。「ゆでた小豆は、砂糖を入れるとぎゅっと締まるため、一度に入れると芯がかたく残ってしまいます。砂糖は何回かに分けて入れ、その都度しっかり練るのがコツです」と本田さん。
種ゆえに、古くなっても腐ることはない小豆。「古い小豆はスープにぜひ。一粒一粒の命を大切に味わってください」と本田さんは言います。
おかずの素になる「かたゆで小豆」を作る
【材料】(作りやすい分量)
小豆……250g
水……500mL
1.小豆をゆでる
小豆を洗い、鍋に小豆とたっぷりの水(分量外)を入れて強火にかけ、沸騰したらそのまま2~3分ゆでる。
2.ゆでこぼす
ザルに上げて、緑色のあくが出たゆで汁を捨てる。
3.再び水を入れ、約30分ゆでる
鍋に2の小豆と分量の水を入れて弱火にかけてふたをし、40分前後ゆでる。
4.出来上がり
煮汁はほぼなくなる。食べてみて、歯でつぶせる程度の硬さになっていればOK。
保存は冷蔵で約1週間
ホーローやステンレス容器に移し替え、冷蔵庫のチルド室で冬なら約1週間、夏なら4~5日保存可能。「かたゆで小豆」は冷凍すると味が落ちるので、冷蔵保存で早めに食べ切るのがおすすめ。
「かたゆで小豆」は煮物やおこわなどにアレンジ可能です。詳しくは「かたゆでおかずレシピ」もご覧ください。
おやつの素になる「あんこ」を作る
【材料】(作りやすい分量)
小豆……250g
水……900mL
砂糖……250g
1.小豆をやわらかくゆでる
かたゆで小豆を作る要領で小豆をゆで、さらに水2カップ加え約30〜60分長くゆでて、指の腹で簡単につぶせるやわらかさにする。
2.砂糖を加える
水分がほとんどなくなったら1に、分量の砂糖を1/3入れて混ぜ、弱火で10分煮る。
3.しっかり練る
残りの砂糖を数回に分けて入れて練る。小豆の色は、空気に触れることで、紫色からおいしそうなあんの色に変わる。
4.出来上がり
ヘラを傾けると、ポタッと下に落ちるくらいのやわらかさになればOK。
保存は冷凍で1~2か月
ラップにぴっちり包んで、冷凍保存用バッグに入れて冷凍庫へ。おいしく食べられる1か月くらいで食べ切るのがベスト。
次回は、今回紹介した「かたゆで小豆」と「あんこ」を実際に使った、おかずレシピ3品と、おやつレシピ3品をそれぞれ教えてもらいます。
取材・文=大門恵子(ハルメク編集部) 撮影=公文美和 スタイリング=本郷由紀子
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年2月号を再編集し、掲載しています。
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