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- 知っ得!50代からにありがたい小豆の栄養とパワー
50代以降にうれしい成分が含まれている食材「小豆」。「抗酸化力は40代以降減少するため、日々の食事で効率よく補うことが重要」と小豆研究の第一人者で農学博士の加藤淳さんは言います。最強食材「小豆」の栄養や、体調を改善させてくれるパワーを解説!
加藤 淳(かとう・じゅん)さんプロフィール
名寄市立大学副学長・栄養学科教授保健福祉学部。農学博士。帯広畜産大学大学院修了。豪州クイーンズランド大学、北海道立総合研究機構・中央農業試験場などを経て、現職。小豆の研究をライフワークとし、「あずき博士」として講演などを行う他、著書に『あずき毒出しスープ』(河出書房新社)、『小豆の力』(キクロス出版刊)など多数。
小豆のパワー!生活習慣病を予防・改善、免疫力もアップ!
甘くておいしいあんこの材料……そんなイメージの強い小豆ですが、魅力はそれだけではありません。
「そもそも小豆は種。ですから、次世代が育つために必要な栄養がバランスよく、たっぷりと含まれています。中でも、食物繊維と抗酸化成分のポリフェノールの含有量が極めて多いのが特徴。
これらは50代以上にとって不足しがちな栄養素であり、もっと上手に活用しない手はありません」と、小豆研究の第一人者・農学博士の加藤淳(かとう・じゅん)さんは言います。
小豆の食物繊維はゴボウの4倍!
小豆が有する食物繊維の量は、野菜の中で最も多いゴボウの約4倍。食物繊維には水を抱き込む性質があるため、ゆでた小豆の食物繊維の量はさらに多くなります。
また、成分の半分を占めるデンプンは、ゆでると食物繊維と同様の働きをするレジスタントスターチに変化します。「その結果、腸に働きかける力が増し、善玉菌が増加。腸内環境を整え、免疫力を向上させます。
食物繊維には水溶性と不溶性がありますが、小豆の場合、7割が不溶性。腸のぜん動活動も活発になるので、便秘も解消します」と加藤さんは言います。
食物繊維の含有量の比較
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の含有量の比較(100gあたり)
ゴボウ……5.7g(水溶性2.3g、不溶性3.4g)
小豆……24.8g(水溶性7.7g、不溶性17.1g)
ゆでた小豆はさらに多くなります。
小豆のポリフェノールは赤ワインの約2倍!
一方、ポリフェノールは、体内で老化やがんなどの病気を引き起こす活性酸素を除去する成分です。脂肪の吸収を防ぎ、食事でとった糖の分解・吸収を抑える働きもあります。
「ポリフェノールを含む食品で有名なのが赤ワインですが、小豆の含有量はその約2倍。人が本来持っている抗酸化力は40代以降、一気に減少するため、日々の食事で効率よく補うことが重要で、その点で小豆は最適な食材なのです」と加藤さん。
ポリフェノール量の比較
小豆に含まれるポリフェノールの量は、同量の赤ワインと比べて1.5~2倍。5000種以上あるポリフェノールの中で、小豆に含まれるポリフェノールは赤ワインに含まれる種類とは異なり、ルチンやカテキンなど、抗酸化力の強いポリフェノールが豊富。
特に50代以降にはうれしい栄養がたくさん含まれている小豆。次回は、小豆が持つ7つのすごいパワーについて、詳しく教えてもらいます。
取材・文=大門恵子(ハルメク編集部)
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年2月号を再編集し、掲載しています。
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