料理研究家・島本美由紀の、体にいい油を取ろう(2)

小豆島のおいしいオリーブオイル料理と作り方

公開日:2019/12/12

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良質なオリーブを生産している香川県・小豆島。その土地の生産農家に誘われて、料理研究家の島本美由紀さんがオリーブの収穫や選果を体験。今回は、地元のオリーブオイルを使ったおいしいイタリアンや郷土料理をご紹介します。家で作れるレシピ付きです!

おいしいオリーブオイル料理と作り方

瀬戸内海を見下ろすオリーブ料理レストラン

みなさん、こんにちは。料理研究家の島本美由紀です。

前回は、柑橘・オリーブ農家の「井上誠耕園」でのオリーブの収穫体験をご紹介しましたが、今回はランチで訪れた、オリーブ畑と瀬戸内海を眼下にオリーブ料理が楽しめる「レストラン忠左衛門」をレポートします。

レストラン忠左衛門

「忠左衛門」は井上誠耕園が運営するレストランで、「もっと多くの人にオリーブオイルの魅力を知ってもらいたい!」という思いから、2017年4月、現在の場所にリニューアルオープンしました。小豆島の池田港から徒歩10分とアクセスもよく、シェアサイクルの利用や、小豆島をぐるりと1周巡る「オリーブバス」の停留所も目の前です。

レストラン忠左衛門

レストラン忠左衛門

レストランは建物の2階にあり、店の奥に広がる大きな窓からは瀬戸内海とオリーブ畑を見下ろす絶景が! 特等席は海を一望できる開放感抜群のテラス。晴れればさわやかな海、曇りの日はしっとりとした白い海。周囲の自然も感じられるので、気持ちのいい時間が過ごせます。

オリーブオイルと地元食材がコラボしたイタリアン

ランチでいただいたのは、オリーブオイルと地元食材を主役に構成されたヘルシーでボリューミーなイタリアンのコース料理。

1品目は、オリーブの搾りかすを飼料にして育てた「緑果豚」を使ったロースハムと、フレッシュ野菜を盛り合わせた「緑果豚ハムのサラダ」。

緑果豚ハムのサラダ

ピュアオリーブオイルと白ワインビネガー、玉ネギ、ニンニクを使った忠左衛門特製ドレッシングが、上質なハムのうま味と相性抜群!

メニューを見て気になった、井上誠耕園の生搾りジュース「温州みかん」もチョイスし、オリーブオイルをふんだんに使ったお料理に合わせてみました。

写真には映っていませんが、自家製のパンも一緒にサーブされるので、レモンやガーリック風味のオリーブオイルをつけて楽しむこともできます。

2品目は「超熟オリーブオイル・林檎とパルミジャーノチーズのパスタ」です。 

超熟オリーブオイル・林檎とパルミジャーノチーズのパスタ

極細麺のカッペリーニにリンゴ風味のさわやかなオリーブオイルが絡み、まろやかな口当たり。上品な味わいでおいしかったです。

3品目の「オリーブ牛のビステッカ」は、一度食べたらやみつきに!

オリーブ牛のビステッカ

肉の風味もよく、脂が口の中でさらっと溶けるほど軽やか。さらにオリーブオイルをかけることで、肉本来の甘みとオリーブオイルの爽やかな香りが相まって食欲をかき立て、満足度も十二分です。

ちなみに香川オリジナルブランドの「オリーブ牛」は、オリーブの搾りかすを乾燥させてから飼料にしているのでオレイン酸が多く含まれており、腸の働きを活性化してくれるそうです。

実は食後にデザートもあったのですが、かわいらしいフォルムに思わず我慢ができず、写真を撮る前に食べてしまいました(苦笑)。いただいたのは季節のタルト。店内で焼き上げたオリジナルのタルトに塩ミルク味のジェラートを乗せて、文旦のジャムをトッピングしたもの。オレンジ風味のオリーブオイルをかけたら、後味がスッキリとして後を引くおいしさでした。

メニューは季節によって変わるので、訪れるたびに新しい発見がありそうです!

オリーブオイルを使った郷土料理を教わりました

ランチの後は、特別に井上誠耕園で商品・レシピ開発を担当している美紀子さんから、農園の敷地内にあるベーカリー&カフェ「菊太郎」2階のキッチンで、オリーブオイルを使った小豆島の郷土料理を教えてもらいました!

ベーカリー&カフェ「菊太郎」

美紀子さんは生まれも育ちも小豆島。「ゆったりとした雰囲気が小豆島の魅力。居心地がいいですよ」と、笑顔で話す美紀子さん。お話をしているだけで、美紀子さんの小豆島愛が伝わってきます。

簡単でおいしい!「かえりちりめんの酢の物」

習ったのは、「かえりちりめんの酢の物」。小豆島の酢の物には、3cmサイズのかえりちりめんが欠かせないそうで、このレシピは行事があれば必ず作る郷土料理の一つとのこと。作り方はとっても簡単でした!

かえりちりめんの酢の物

かえりちりめんの酢の物

材料(作りやすい分量)

・キュウリ         1本
・油揚げ          1/2枚
・ワカメ(水で戻したもの) 50g
・かえりちりめん      ふたつまみ
・かつお節         1パック(3g)
A
・酢            大さじ2
・砂糖           大さじ2
・オリーブオイル      大さじ2

作り方

  1. キュウリは薄い輪切りにし、塩もみして水けを絞る。油揚げはフライパンで軽く焼いて食べやすく切り、ワカメはひと口大に切る。
  2. ボウルに、1の材料と、かえりちりめん、かつお節を入れ、Aを加えたらしっかりと和え、器に盛る。

酢や砂糖と同量のオリーブオイルを加えることで、酢のカドを和らげて口当たりをまろやかにしてくれるそうです。

酢や砂糖と同量のオリーブオイルを加える

食材から水分がにじみ出るのを防ぐためにも、食卓に出す直前に調味し和えましょう。

オリーブオイルをかけて味わいアップ!

他にも小豆島の郷土料理をご準備してくださっていて、干しエビと一緒に旬の具材を煮込んで炊き立てのご飯に混ぜていただく「かきまぜ」と、そうめんを製造したときに出る「ふし」を入れて作る「ふし汁」も一緒に試食させていただきました。

小豆島の郷土料理

ちなみに「ふし」とは、うどんやそうめんを伸ばしてから、つるして乾燥するときに棒にかかっていた曲線部分を乾燥後に切り分けたもの。ご実家がそうめん屋を営んでいたことから、美紀子さんにとって「ふし」は身近な存在だったそうです。

「かきまぜ」にも「ふし汁」にも、仕上げにオリーブオイルを加えることで、料理が引き締まり、風味もさらによくなりました。

味わいに感動していると、「オリーブオイルって何にでも合うの。ヨーグルトや納豆なんかに入れても最高ですよ。もっと自由に楽しんでくださいね」と美紀子さん。

思いの外、オリーブオイルは使い方が簡単で、使い道もたくさん。さらに体を整えてくれるうれしい作用もあるので、私も積極的にオリーブオイルとの暮らしを始めてみたいと思います。今日は本当にありがとうございました。

島のオリーブ畑を歩いているといろいろな場所から海が見えます。
島のオリーブ畑を歩いていると、いろいろな場所から海が見えます

ほんの数時間の滞在でしたが、日常では感じられない島ならではの時間の中で、ずいぶんのんびりしたような気がします。いつの間にか帰りの船の時間。今度はゆっくり時間を作って遊びに来ます。

取材・文・撮影=島本美由紀

 


次回は、島本流オリーブオイルを使った料理とレシピをご紹介します。とっても簡単でおいしいのでお楽しみに!

<第1回の記事はこちら>日本の小豆島で作られる上質なオリーブオイルとは?

島本美由紀

料理研究家・ラク家事アドバイザーとして家事をラク(楽しく、簡単)に、をモットーにテレビや雑誌で活躍。冷蔵庫収納や食品保存のスペシャリストとしても活動。近著『野菜保存のアイデア帖』(パイ インターナショナル刊)が好評発売中。

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