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2023.04.29野外公演で神楽を鑑賞
「G7広島サミット」の開催が迫り、あと何日とカウントダウンの最中、サミット開催記念と銘打って「ひろしま神楽」の野外公演が広島市の主催で開催されました。
4月下旬に広島城二の丸で、ゴールデンウィークには市内中心にあるデパート横のふれあい広場で、それぞれ2日間ずつの開催です。友人を誘って、ふれあい広場での神楽鑑賞に行ってきました。
コロナによる行動制限がなくなり、広島も外国人観光客が増えましたので、会場のアナウンスも、モニターTVで上映される神楽の台詞も、日本語と英語の両方で流れていました。
私たちは早くから列に並んだおかげで、用意された200席の中央の最前列の椅子を確保できました。ロープで囲まれた客席は満席で、立ち見の人や地べたに腰を下ろして観る人もたくさんいました。
神楽が大好きな広島県人
広島育ちの知人たちは、子どもの頃から神楽になじんでいたそうで、「昔は娯楽が少なく、親に連れられてよく神楽を観たもんだ」とのこと。
列に並んで開場を待ちながら、列の前後の人とおしゃべりしました。
30歳前後の男性Aさん(広島生まれの広島育ちらしい)は「広島城二の丸での神楽2日間観た。明日も来るよ」。同世代の男性Bさん(京都出身らしい)は、「広島に転勤になって初めて神楽を知った。俺も広島城址に2日間通った」と話してくれました。
70代半ばくらいの女性Cさんは、「小さい時から神楽団のある場所で育ったから、あちこちの神楽を見歩いている」「同じ演目でも、神楽団によって微妙に舞い方が違うから、それを見極めるのが楽しい」とのことでした。
広島県は有数の神楽どころ
「神楽」の始まりは、日本神話の「天岩戸(あまのいわと)伝説」と言われており、自然の恵みへの感謝の心・畏敬の念から生まれた儀礼とされています。
私の住む団地の小さな神社でも、秋の終わり頃に奉納神楽を斎行します。私はその神社のお手伝いをしていますので奉納神楽を何度も観ておりますが、いつもチラリチラリと観るだけでした。
こんなにたくさんの人たちを魅了する神楽を初めから終りまでちゃんと観てみたいと思い、「ずっと見たかった神楽を堪能する(2020.3.16)」つもりで、常設の神楽演舞場へ出かけたこともあります。
神楽の舞は単調で素朴
前述のCさんが言うように、どの神楽団も同じような演目を扱っていて、日本神話の神様や歴史上の人物がモチーフになっています。
TVドラマの「水戸黄門」のように勧善懲悪のストーリーですから、観ていても安心感があるのでしょうか。
トリの演目はどの神楽団もたいてい「八岐大蛇」ですが、ひろしま神楽には70種ぐらいの演目があるとか。戦前から伝承されているもの、戦後・近年製作されたものなど、さまざまなようです。
豪華絢爛たる衣裳は歌舞伎の影響とか。金糸銀糸を織り込んだ衣裳は20kg以上の重さで、それを身に着けて舞台を飛び回るのは驚きの一言です。もっとも、遠心力でクルクル回りやすいのだとか。
神楽囃子の「楽(がく)」は大太鼓・小太鼓・手打鉦(てうちがね)・笛で構成されていて、神楽団によって音やリズムが違うそうです。
神楽団員の皆さんは、学業や仕事のかたわら、練習や奉納活動を行っている人がほとんどです。伝統芸能、郷土芸能、民俗芸能の大切な担い手さんたちです。
私も、前述のAさんBさんCさんのように“I’m crazy about Kagura. ”になる日も近いかもしれません。
※画像は許可をいただいて掲載しています。
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