落語自由自在(69)

勢揃い!五派五人会

公開日:2023.04.28

五派五人会が勢揃い

四派は、普段交流することはあまりないのですが、本日はそれに講談協会が加わり、梶原いろは亭にて、五派五人が勢揃いしました。

五派五人会が勢揃い

「真田小僧」三遊亭歌彦(うたひこ)落語協会

2017年に四代目三遊亭歌奴師匠に入門、2021年3月二つ目昇進。

前座名「歌つを」の頃に、横浜にぎわい座で「初天神」を聞きました。小生意気な子どもが躍動していて、中々の腕前でした。

今回も子どもが主役の「真田小僧」で、父を罠にかけ、まんまと小遣いをせしめます。一筋縄ではいかない子どもを、楽し気に演じていました。

「小言念仏」三遊亭鳳月(ほうづき)五代目円楽一門会

吉本所属お笑い兄弟コンビ「若月」のメンバーで、解散後2015年三遊亭鳳楽師匠に入門、2018年11月二つ目昇進。

演目は柳家小三治師匠の十八番「小言念仏」です。「南無阿弥陀部、南無阿弥陀部」と繰り返しながら、扇子でリズムを叩き、合間に小言を連発、これは中々難しい技ですが、乱れることなくポンポンと小言が飛び出しました。お見事!

「蘇生奇談」宝井梅湯(うめゆ)講談協会

2010年2月宝井琴梅先生に入門、2015年3月二つ目昇進、2019年スターブル藤崎寄席若手演芸選手権優勝。

焼酎を一升呑んだら1円やると言われて呑んだ植木屋、帰宅後酔いが回り玄関先で気絶。医者が死亡と診断して、土葬にしてしまいますが、やがて植木屋は、墓の中で目を覚まします。明治時代の実話だそうです。落ち着いた語り口に、思わず聴き入ってしまいました。

「花見酒」三遊亭花金(はなきん)落語芸術協会

2015年10月三遊亭金遊師匠に入門、翌年師匠急逝のため笑遊門下に移籍、2020年3月二つ目に昇進。若手落語家と講談師のユニット「ルート9」のメンバーです。

演目は、この時期一度は聴きたい「花見酒」。お酒好きはなるほどこうなるのだと、頷いてしまいました。酔っ払い方も上手でした。

「竹の水仙」立川談吉(だんきち)落語立川流

2008年3月立川談志師匠に入門、2011年6月二つ目昇進、師匠が亡くなり2012年4月左談次門下に移る。立川左談次師没後、立川談修門下に移籍。

談吉さんを初めて聴いたのは2020年の「渋谷らくご」で、聞き飽きたはずの「青菜」を、独自の演出で、楽しませてくれたのを鮮明に覚えています。

本日の演目は「竹の水仙」で、いきなり甚五郎が水仙を作ったと言ってしまうので、どうなるのかとハラハラしましたが、宿に無一文で居座る甚五郎が登場し、こういう展開もあるのだと納得。談吉ワールドに惹きこまれていきました。

見どころいっぱい、聴き応え十分な会でした。

「竹の水仙」立川談吉(だんきち)落語立川流

梶原いろは亭 友の会会員になると、お得に寄席演芸が楽しめます。

[個人会員]
Aタイプ 年会費3000円(配信視聴なし)
Bタイプ 年会費5000円(配信アーカイブ1か月付)

いずれも友の会特典(会員割引・友の会招待券年間2枚・いろは亭グッズ)が付きます。

「竹の水仙」立川談吉(だんきち)落語立川流

梶原いろは亭
〒114-0016 東京都北区上中里3-1-4 03-6322-1622

■もっと知りたい■

さいとうひろこ

趣味は落語鑑賞・読書・刺しゅう・気功・ロングブレス・テレビ体操。健康は食事からがモットーで、AGEフードコーディネーターと薬膳コーディネーターの資格を取得。人生健康サロンとヘルスアカデミーのメンバーとなり現在も学んでいます。人生100年時代を健康に過ごす方法と読書や落語の楽しみ方をご案内します。

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