漫画で歴史に興味を持つ

歴史ロマンは漫画から!(上)

公開日:2022.11.28

歴史に興味を持つきっかけは、どのような事でしょうか。私の場合は、漫画や小説、映画がその契機となった事が多いような気がします。歴史漫画というジャンルもあるので、興味のある漫画家さんが描いていれば、そこから入って行くのも楽しいと思います。

歴史ロマンは漫画から!(上)
右『日出処の天子』 山岸凉子  左『雪花の虎』 東村アキコ​​​​

『日出処の天子』

これは説明の必要がないほど有名だと思いますが、聖徳太子をモデルとした山岸凉子さんの漫画です。1983年度、第7回「講談社漫画賞少女部門」を受賞しています。

聖徳太子と蘇我蝦夷との関係や、太子と母の関係等、聖徳太子の心の鬱積が表現されていて面白い漫画です。

これに派生した『馬屋古女王』も当時読みました。私の好きな作家さんの一人で、2017年に京都国際マンガミュージアムで山岸凉子展が開催され、見に行ったこともあります。

『日出処の天子』完全版  山岸凉子 角川書店刊

『天上の虹』

いつかはまとめて読みたいと思っている『天上の虹』。

これは天智天皇の娘で天武天皇の后となった「鵜野讃良皇女」=持統天皇を主人公に据えた、1983年から2015年までの連載期間の長い漫画で、里中満智子さんのライフワークの一つでしょう。

里中満智子さんは、インタビューで「世界に一人でも私の作品を求め、心を揺さぶられる人がいるなら、その誰かに向かって描く」と述べられています。

『天上の虹』 里中満智子 講談社刊

『天智と天武』

最近読んで、面白いと思った漫画です(まだ全巻読んではいませんが……)。

古代の事なので何分資料が少なく、あったとしても世の常でその時代の権力者に都合の良いように書かれています。ただしその分、自由な表現もできます。

小説『額田女王(著 井上靖)』を読み、上記の3つの漫画(『日出処の天子』『天上の虹』『天智と天武』)を読むと、飛鳥白鳳時代にとても興味を持つこととなるやも知れません。

『天智と天武』
『天智と天武』 中村真理子 小学館刊

『雪花の虎』

東村アキコさんの漫画で、途中まで読みましたが、面白いの一言です!

上杉謙信が女性であったという説を題材に描かれています。つい最近の大河ドラマにあった『麒麟がくる』で戦国時代を描いていますが、そこに出てくる足利義輝などもこの漫画に出てきます。

歴史が苦手な方のために、東村アキコさんの簡単な解説もあり、面白く読めます。

『雪花の虎』
『雪花の虎』 東村アキコ​​​​ 小学館刊

私が知らないだけで、日本史に関してもっと面白い漫画があるかもしれません。

そうそう忘れてはならない、手塚治虫さんの『火の鳥』。

火の鳥がさまざまな時代と場所を転生していますので、広義で言えば歴史漫画となるかもしれませんね。

参考作品
『日出処の天子』1980年~1984年連載 山岸凉子 白泉社 ※完全版は角川書店
『天上の虹』1983年~2015年連載 里中満智子 講談社 
『天智と天武』2012年~2016年連載 中村真理子 小学館 
『雪花の虎』2015年~2017年・2018年~2020年 東村アキコ 小学館 

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黄緑・緑・青緑

もともと自分のブログ「黄緑・緑・青緑の日々徒然」で、ファッションやアート、まちあるき、狂言、お酒、漫画、産業、等々。脈絡もなく時々の興味のある事や好きな事・モノについて拙い文章ではありますが、ぼちぼちと書いています。ハルメクWEBでも、好奇心の向くままに書いていきたいと思っています。インスタグラム

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