蛭子能収さん・認知症がもたらした生活と夫婦の変化
2024.06.142021年10月19日
認知症になることは長生きの証し
知りたい!わかりたい!認知症の人の気持ち
今や認知症は誰でもなる可能性があるといわれています。認知症になった人の気持ちを考えてみることは、私たちの老いに対する不安を取り除くことにつながるのかもしれません。
父の気持ちが知りたい!
私の父は、自分の気持ちをほとんどしゃべりません。
認知症になる前からおしゃべりではありませんでしたが、認知症になってからは「やらへん」「行かへん」、この2つの言葉だけはっきり話してくれるという感じです(笑)。
だから、認知症になって、父が何を考えているのか、知りたいと思っていました。
不安が常にある
NHK スペシャル『認知症の先輩が教えてくれたこと』という番組を見ました。
香川県にある病院では、認知症になった人自身が、認知症の人や家族の相談にのる「認知症相談室」があります。番組では「認知症をどう生きるか」をテーマに、相談室を訪れる認知症の人とその家族の苦悩や葛藤を描いていました。
番組を見て、印象的だったのは、認知症になった人は常に「不安感」があるということ。
自分がこの先どうなっていくのかという不安、自分自身の存在の不確かさに不安を抱いています。
認知症になってから、父の行動でわからなかったことがありました。それは、父は、家のどこにいても、母の行動を見ていたことです。
母は「監視されてるねん」と笑っていましたが、あれは、母が常にどこにいるのか確認していないと、父が不安になるから、だったんですね。
母が外出して1時間以上戻らないと「どこに行った?」と聞いてくるのも、母がいない不安から。
自分の心の底に不安があり自信がないから、買い物のとき、買っていいかどうか、いつも私に聞いてくるんだな、と思いました。
誰でも認知症になる可能性がある
もう一つ、NHK スペシャル『認知症の第一人者が認知症になった』という番組を見ました。
認知症の機能検査で有名な「長谷川式簡易知能評価スケール」を開発した、長谷川和夫さん自身が認知症になった、ありのままの姿を追った番組です。
息子さんいわく、父が認知症になったように、認知症は完全に予防することはできない。認知症になるということは、そこまで長生きしてくれた、ということなんだそう。
なるほど、そういう捉え方もあるのですね。
私も、長年体を酷使していれば、どこか故障してもおかしくないよね、と思っていたのですが、それが人によって、癌になったか、認知症になったか、ということ。
だから、私もいつかはなるかもしれない。
今、私が父の介護をしているのも、その時に備えて勉強させてもらっているのかもしれません。
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ハルメクから【親の認知症との向き合い方講座】のお知らせ
認知症研究の第一人者の父・長谷川和夫さんが認知症であると公表したNHKスペシャルが話題になりました。この講座では、息子で精神科医の長谷川洋さんが、「親や家族の認知症とどう向き合えばいいか?」をテーマに、医師として、また父の姿から学んだ前向きな認知症との向き合い方をお話しします。現在悩んでいる方も、将来が不安な方も必見です。
開催日:2021年10月28日(木)
参加費:1000円
講座形式:ライブ配信
お申込み締め切り:2021年10月25日(月)
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