裁判費用ってひとことでいうけど弁護士費用は自分持ち

離婚したいだけなのに裁判が必要なんて

公開日:2021/07/23

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乳がんサバイバーのあ・らかんです。前回、離婚についての話し合いがまとまらなかったことについてお伝えしました。ただ離婚したいだけなのに、離婚って結婚よりパワーとお金が必要なことを知ったのは10年前のことです。

基本は弁護士さんと二人三脚で進める文書作業

基本は弁護士さんと二人三脚で進める文書作業

前回、離婚についての話し合いがまとまらなかったことについて「離婚は結婚より大変」でお伝えしました。ただ離婚したいだけなのに、離婚って結婚よりパワーが必要。そして、離婚するのにお金がかかることを知ったのも、離婚裁判が終わってからでした。今回は、離婚裁判についてお話します。 

裁判ですので始めに訴状を作成します。事務的な作業はいろいろありますが、基本的に弁護士さんと二人三脚で進めていきます。私は、E-mailにWordの文章(変更箇所は文字色を変える)を添付し、弁護士さんとやりとりをしていました。

「事件名」というところに離婚請求事件と記載しただけで、離婚って事件なんだと重く感じました。この訴状の請求及び申立ての趣旨欄に、子どもの親権の指定・財産分与・養育費・年金分割などについて、請求の原因等という欄に、婚姻の日・未成年の子どもの有無・調停前置の結果・離婚の原因などを記載します。

訴状には、訴訟費用は被告の負担とするという項目があって、何も知らない私は、ここにチェックを入れておけば、裁判に勝てば弁護士さんに支払うお金も含めて相手から受け取ることができると思っていました。訴訟費用は、裁判所へ訴状を出すときに貼る印紙代のことで、ここにチェックが入れてあると判決に訴訟費用は被告が支払うと書かれて、印紙代の請求ができるだけでした。

訴状を出した後は、答弁書のやりとりなどがありますが、弁護士さんが代理人として出廷してくださるので、自分では裁判所に出廷することはありませんでした。途中で裁判官からの和解の勧めなどがありますが、私のケースのように相手が応じなければ、判決を受けるより仕方がありません。

家庭裁判所の判決が下り、離婚できると思ったのも束の間のことでした。家庭裁判所の判決に相手が納得せず、2週間以内に相手から控訴されたので、これを受けて控訴審が始まりました。新しい事件になりますので、ここでまた弁護士さんと契約し直さなくてはなりませんでした。

基本は弁護士さんと二人三脚で進める文書作業

控訴審……怖かった本人尋問

相手からの控訴になると被告と原告が入れ替わりますので、答弁書などの記載がわかりにくくて苦労しました。ここでも答弁書のやりとりがありましたが、本人尋問を相手が求めてきたため、地方裁判所に出向き法廷に立ちました。傍聴席から見えないように囲いをされた法廷に被告として立って、尋問を受けました。

よほど肝の据わった人か自信家でなければ、理路整然と答えることはできないと感じました。自分にとって有利になるように答えられるはずもなく、緊張して何を答えたかも覚えていません。ただただ怖かったです。

控訴審でも裁判官から和解の勧めがありますが、それに応じる相手ではありませんでした。そして、控訴審の判決が下りましたが、やはり相手が納得せず、最高裁へ上告されました。

控訴審……怖かった本人尋問

上告の棄却……やっと離婚成立

上告は棄却され、控訴審の判決に従いやっと離婚が確定しました。離婚協議を始めた日から3年半が過ぎていました。

相手からの財産分与は弁護士事務所の口座で受け取りますので、そこから弁護士費用を差し引かれたものが、弁護士事務所から自分の口座に入金されるという流れでした。家を選んだので、金銭的な財産は、ほぼ弁護士費用に代わりました。

「離婚」たった二文字ですが、とても重いものでした。ただ離婚したいだけなのに、離婚って結婚よりパワーが必要だと知りました。離婚するのにお金がかかることを知ったのも、離婚裁判が終わってからでした。思い起こせば大変な日々でしたが、何ごとにもチャレンジするというマインドで闘い続け、モラハラ・DVから解放されて良かったと思っています。

離婚届けだけで離婚することができる方もたくさんいらっしゃるでしょう。1円も受け取らずに、相手の思うままにすれば、私ももっと早く離婚できたのかもしれません。3年半という長く大変な日々でしたが、裁判によって財産分与された古い住宅があったことで、低い賃金での離婚後の生活が可能になったので、私にはやはり裁判が必要だったと思いました。

控訴審……怖かった本人尋問

「粛々と」待つ

長い裁判の期間中、弁護士さんがいつも「やるべきことをきちんとして、後は粛々と待ちましょう」と、励ましてくださったことが強く心に残っています。

(「しゅくしゅく」:「粛」という漢字は「つつしむ」「身が引き締まるほど厳しい」「物音を立てない」という意味があり「粛々」は「粛」を2回繰り返して強調。「粛々と」は「ひっそりと静かに」「おごそかに」慌てず騒がず、身を引き締め、真剣に厳しい姿勢で取り組むことを示す)。

何かあるときは今でもこの「粛々と」待つ という言葉を思い出して、気持ちを引き締めています。せっかちな私にとって本当に必要な言葉であり、自らの生き方を考える上で大切な言葉であると感じています。

 

■もっと知りたい■

あ・らかん

子どもの独立、大学入学、闘病生活など、波瀾万丈の人生ですが、残りの人生を悔いなく過ごしたいと思い、いろいろなことにチャレンジして、ポジティブに過ごしています。50代からの positive life。私のこの10年を振り返りながらお話したいです。

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