DV・モラルハラスメントからの離婚

離婚は結婚より大変

公開日:2021.07.09

乳がんサバイバーのあ・らかんです。DV・モラルハラスメントからの離婚・・・私の場合・・・離婚を決意したものの、離婚を勝ち取るには、強い意志・負けない気持ち・長い時間が必要でした。今回は協議離婚、調停離婚についてお伝えします。

比較的簡単な方法は協議離婚?

比較的簡単な方法は協議離婚?

前回は、離婚を決意するまでの話「DV・モラルハラスメントからの離婚」について書かせていただきました。

離婚とひとことで言っても、いろいろなケースがあります。双方が別れたいと考えているカップルやどちらかに不貞行為などがある場合などさまざまです。そして、お互いに話し合えて離婚協議ができれば、割と簡単に離婚することが可能です。

協議離婚の場合きちんと話し合いをして、念書などをとったりしないと後々、子どもの養育費などで困ることがでてくるようです。かっとしたり、ただ「別れたいから」と慌てて離婚をして、きちんとした書類を作らなかったために、困っている女性が私の周りにも何人かいらっしゃいます。

離婚協議が調わない場合、調停前置主義といって、裁判の前にまず、家庭裁判所の調停を受けることになります。

私の場合は、間に人を立ててもきちんと話し合いに応じてはもらえず、間に立った方から「別れたいなら裁判しないと無理」と言われたことで、離婚裁判をする(まず調停を受ける)決意をしなくてはなりませんでした。

「今は子どもがいるから、どんなに冷ややかであってもつらくても、私さえ我慢していれば、家庭としての形はなんとか保っている」。「けれども子どもが巣立った後、元さん(元夫のことです)との2人きりの人生・老後を考えることは私にはできない」。「このまま、ずっと元さんに支配され、年齢を重ねていくのは無理だ」と強く感じていたので、勇気をふるって一歩前に出ることを選びました。

離婚調停(調停前置主義)とは?

それで慌てて、離婚裁判と離婚調停について調べ直しました。お金もかかりそうでしたので、法テラスの無料相談を利用することにしました。事前に予約して担当の弁護士に離婚裁判について説明を受けました。担当した弁護士は自分に依頼して欲しそうでしたが、この弁護士とは合わないと感じたので、依頼せずに渡された名刺だけ受け取って帰ってきました。

無料相談の結果、離婚調停は「がんばれば自分でもできそうだ」と思ったので、自分で家庭裁判所に出向き、申請書類一式をもらい、記入方法など伺って書類を作成して申立て書を提出しました。係員の方はこちらから積極的にたずねれば、意外と親切に教えてくださいます。この時に必要だったのは、収入印紙代・戸籍謄本代・住民票代・家庭裁判所に預ける郵送用の切手代などで3000円ほどと裁判所への往復交通費でした。

離婚調停(調停前置主義)とは?

ついに調停委員に見放された私

申立て後、家庭裁判所から調停日の連絡がありました。担当の調停委員と話をし、その際に相手とは絶対に会いたくないことなどをお伝えしました。調停委員が間に入って双方の話を聞いて調整案を策定してくださいました。調停委員は男女2人でおもに女性が話を聞いてくださり「大変でしたね」と味方になってくださいましたので、これで少し前に進めそうだと思い、ほっとしたことを覚えています。

しかし元さんは、依然として私の嫌がらせだと思っているのか、調停委員をもばかにしている様子で、調停委員が何を話しても歩み寄ることは無かったようで、話はまとまりませんでした。何度も調停の期日を決めて出席しましたが平行線でした。ついには優しかった調停委員の方も元さんの頑固さにうんざりした様子で「弁護士をつけないとあなた別れられないわよ」とほぼ、見放された状態になりました。

そこで、法テラスの無料相談後、自分で探した弁護士事務所に、初回無料の相談に行きました。法テラスでの無料相談の際の弁護士は、何だか頼りないのに上から目線で、身だしなみの悪い男性弁護士で、私には合わないと感じたからです。

弁護士さんはプライベートな話をしなくてはならない、一緒に戦ってもらうための仲間ですから、ここに関しては慎重になりました。また法テラスを利用しての契約ができる事務所であることも重要でした。

自分で探した弁護士さんと契約を結び、調停に挑みましたが、調停委員の言ったとおり不調になりました。これはもう分かっていたことで、不調になった所から弁護士さんにサポートをして頂くことになっていました。

弁護士費用は決して安くはありません。それでも法テラスを利用することで、月7000円+引落手数料を無利子で返せばよく、負担が少なくて済みましたが、長い間ずっと返し続けました(法テラスは収入や貯蓄額などを申告して一定の基準以下ですと利用ができます)。

遂に調停委員に見放された私

不調(調停離婚が成立しなかった)場合……次なる手段は?

私の場合、離婚協議が調わず、家庭裁判所の調停にかけられ(調停前置主義)、そこで不調(調停離婚が成立しなかった)になって、離婚訴訟を提起することになりました。そこからは弁護士さんと二人三脚での離婚裁判になりました。この時点で間に人を立てた時から1年が過ぎていました。

結婚は大変ですが、離婚はさらに大変です。長い時間と金銭的負担と精神的な負担があります。負の重圧を感じる日々でした。自分のため明るい未来のために、なんとしてもがんばり抜こうという強い気持ちがないとできないことです。離婚調停が不調になった私の次なる手段……次回は離婚訴訟についてお伝えしたいと思います。

 

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あ・らかん

子どもの独立、大学入学、闘病生活など、波瀾万丈の人生ですが、残りの人生を悔いなく過ごしたいと思い、いろいろなことにチャレンジして、ポジティブに過ごしています。50代からの positive life。私のこの10年を振り返りながらお話したいです。

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