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- クイズ:お箏の絃は何本でしょう?
前回は江戸時代のお箏をご紹介しましたので、今回は令和の今の時代に使われているさまざまなお箏をご紹介します。絃の数を増やし、音域を広げることで、お箏はさらに多彩な曲を奏でられるようになりました。
お箏の絃は何本?
いきなりですが、クイズです。お箏の絃は何本でしょう?
そう問われて、すぐに答えられる方はきっと少ないことでしょうね。ということで、まずは現在一般的に使われている「箏」を改めてご紹介します。
上の写真が一般的なお箏になります。私たちが普通に「お箏」と呼ぶ、この楽器の絃の数は13本です。昔は絹の糸が使われていましたが、現在はテトロンなどの合成繊維が使われています。
『十七絃』
さて近年、お箏という楽器そのものにも、さらにさまざまな改良が加えられるようになりました。その一つが「絃の数」なのです。
さきほど、一般的なお箏の絃は「13本」と申し上げましたが、大正時代には『十七絃』と呼ばれる、その名の通り「17本」の絃をもつお箏が開発されました。こちらがそのお箏です。
十七絃は普通のお箏よりも1回り大きく、より低い音を奏でることができます。洋楽器に例えるならば、普通(13絃)のお箏がヴァイオリン。対して十七絃はチェロに相当するでしょうか。今では邦楽器の合奏には欠かせない存在となっています
実は、既に先にご紹介させていただいた私の記事、「箏でトロイメライを弾いてみた!新鮮な反応に手応え」や「お箏で「さくら」を弾いてみませんか?簡単ですよ!」の中の動画でも使っています。
もともとは低音部を受け持つ伴奏楽器として使われていましたが、低く、哀愁を帯びた音色が好まれて、今は独奏楽器としても広く演奏されています。
今回、特にこの十七絃だけを使った「モルダウ」の動画を撮ってみましたので、音を聞いてみたいと思われる方はこちらの動画をご覧になってみてください。
次々に開発される「多絃箏」
この十七絃のような “13本”より絃の数の多いお箏は「多絃箏」と呼ばれ、時代が進むにつれて、さらに次々と新しいものが作られるようになりました。
現在演奏されているものとしては、二十絃、三十絃、二十五絃などがありますが、中でも特に二十五絃の箏は目覚ましい広がりをみせ、第一線で活躍する多くの演奏家によって弾かれています。
もし興味を持っていただけたら、「二十五絃箏」で検索なさってみてください。さまざまなコンサートや、配信情報が見つかることでしょう。古典的なイメージを大きく変えるような “新しいお箏”を、きっと楽しんでいただけることと思います。
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