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- 箏でトロイメライを弾いてみた!新鮮な反応に手応え
お箏にはさまざまな流派があります。今回はそのうちの「生田流箏曲」についてご紹介します。
お箏の歴史
お箏は日本を代表する伝統楽器といわれますが、もともとはお隣の中国で生まれた楽器です。
日本に伝来したのは奈良時代の頃。
当初は雅楽の中で演奏される多くの楽器のうちの一つでしたが、江戸時代になると、次第に箏だけを用いた「独立した音楽」として奏でられるようになりました。
改良を重ねて今の形へ
長く続く歴史の中で、箏は楽器そのものだけでなく"爪"の形や演奏法に至るまで、各流派によってさまざまな改良が試みられてきました。
その中で今に続く特に大きな流派が「生田流」と「山田流」です。
さらに明治時代になると、西洋の文化が一気に日本に流れ込んでくることになります。もちろん音楽の世界も例外ではありません。するとその中から、これまでになかった西洋音楽の要素を大胆に取り入れて、お箏をさらに発展させようと試みる人が現れました。
生田流箏曲の奏者、宮城道雄です。
宮城道雄の名はご存知なくても、「春の海」という曲はきっと聞いたことがあるでしょう。そう。お正月になると必ず流れるあの有名な曲です。
宮城道雄は西洋のリズムを取り入れた曲を作曲したり、洋楽器のバイオリンと共演したりと、それまでの日本にはなかった新たな箏曲の世界を作り出しました。
そしてそんな宮城道雄の精神を受け継ぐ様に、生田流箏曲の世界では、その後も多くの奏者が貪欲に新しい可能性に挑み続けています。
箏演奏者としてさまざまなジャンルの演奏に挑戦
さて、そういう私も実はさまざまな試みに挑戦しています。例えば最近では、お箏の音色と映像を組み合わせたミュージックビデオの制作に携わりました。
その中で、四季折々の季節をテーマに「さくら」などの日本の音楽はもちろんのこと、「トロイメライ」のような海外の曲もアレンジしてお箏で奏でてみたのです。
するとうれしいことがありました。バングラディシュ出身の知人に聞いてもらったときのことです。
「これがお箏? イメージと全然違う!」
彼女にとってお箏はそれまで敷居が高いイメージだったとのこと。それがグンと身近に感じられるようになったという言葉に、私は大いに手応えを感じました。
「お箏としての伝統を守りつつも、もっと多くの方に親しんでもらえるような音楽をこれからも奏でていきたい」そんな思いを、今また新たにしているところです。
ちなみに彼女が聞いてくれた「トロイメライ」の演奏は上の動画からお聞きいただけます。皆様も、もし良かったら聞いてみてください。
忙しくストレスの多い日々の中、どうかホッと一息、癒やしの時間にしていただけますように。
■もっと知りたい■
参照:箏の波
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