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2023.04.292021年02月23日
広がりゆくお箏の世界
お箏の舞台は世界へと広がっています
あなたは“お箏”と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか? 例えば、お正月に聞く音楽でしょうか。あるいは着物を着て弾く姿とか。実はそのようなイメージは、既にもう古いものかもしれません。
あなたのお箏のイメージは?
“お箏”と聞いて、どんなイメージが思い浮かびますか?
こう問いかけると多くの方が「和」「着物」「正座をして弾く」などとお答えくださいます。赤い毛氈(もうせん)の上で正座をして弾く姿を思い描かれる方が多いようですね。
ところがですね、実際はイメージとは少し違っています。
実際に現場で演奏をする者の体感として、着物を着て赤い毛氈の上で正座をして弾く機会は、以前に比べてかなり少なくなりました。
今はむしろ「洋服」で「椅子に座って弾く」ことの方が多いくらい。さらに最近では「立って弾く」姿もごく普通に見られるようになっています。意外に思われる方も多いのではないでしょうか?
それでは、多様なお箏の世界をご紹介していきます。
洋楽、ジャズ、ジブリ、何でも弾けます
変わってきているのは演奏スタイルだけではありません。奏でる曲の幅も近頃はグンと広がっています。
日本の曲はもちろんのこと、洋楽、ジャズ、さらにはジブリなどのアニメ音楽も様々に演奏されています。また楽器の編成もピアノ、ギター、ドラムといった洋楽器とコラボレーションすることが珍しくなくなりました。
大ヒットした「千本桜」
2015年頃に大ヒットした「千本桜」という曲をご存知でしょうか。歌手の小林幸子さんがNHK紅白歌合戦で歌われた曲です。
この千本桜を演奏している「和楽器バンド」は、和のビジュアルバンドとして当時は大きな話題となりました。Youtubeでの動画再生数は今や1億回をはるかに超え、日本のみならず世界中にファンが広がっています。
特に若い世代の子供たちには大人気。私のお教室にも「和楽器バンドを見てお箏を弾いてみたいと思った」と言って、小学生の女の子が習いに来てくれました。
ご存知ない方は、ぜひ彼らの演奏動画をご覧になってみてください。お箏を始めとする「和楽器」のイメージがきっと大きく変わることと思います(YouTube「千本桜」と検索してみてください)。
流派による姿勢の違い
さて、このように日々様変わりしているお箏の世界ですが、すべての箏奏者が同じような活動をしているという訳ではありません。
今回ご紹介したような革新的な活動をされているのは、私が幼い頃から弾いている「生田流箏曲」に属する方が多いように感じます。
一方、前回「詳しくは別の機会に改めてご紹介します」と申し上げた琉球箏曲の世界では、逆に伝統の形を守り伝えることにより、その存在の希少価値を世界に広めています。
次回からはそれぞれの流派による違いを、詳しくご紹介させていただきますね。
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