自立した夫婦として生きていく

毎週水曜日は、主婦業定休日宣言!

公開日:2020.10.01

コロナ禍で在宅時間が増えた松本さん。ある日、夫に「週に1日お休みをください」と提案しました。松本さんのひと言で、夫婦の暮らしはどのように変化したのでしょうか? 定年後、夫婦で過ごす時間が増えたときにも、参考になるストーリーです。

コロナ禍で外出を控える日々

天高く、秋らしくなりました
天高く、秋らしくなりました

2月の沖縄旅行以来、新型コロナウイルスの感染を恐れ、外出するといえば、そそくさと近くのスーパーで密を避けて買いものをする程度で、それ以外は自宅で過ごす日々が続いています。
公共施設の使用制限が緩和された6月から、時間と人数制限をを決めて開始された「スポーツ吹き矢」のサークル活動に週1回ほど、また、1回2時間のパソコン教室に月2回ほどなど、近隣での活動には参加しています。

私は片付けが嫌いではないので、食品庫と2台分の冷蔵庫と冷凍庫の整理整頓をして、煮物、ゼリー・水羊羹などを作り、食品ストックのスリム化を実行しました。

ワカメ・豆類の水煮・ユズ、ウメ、クリ、カボチャやサツマイモのペーストなどは、外出自粛中の食事作りに役立ち、助かりました。

 

毎週水曜日は主婦業の定休日

実は2017年に、私は一人で105日間のクルーズ旅に参加しました。そのとき、夫のために炊飯器の使い方・みそ汁の作り方・麺類のゆで方などを教え、家事ノートも作りました。それでも、何と夫は105日間、一度もご飯を炊きませんでした。近くにスーパー・お弁当屋さん・コンビニ・飲食店があれば、男性はごはんを炊かなくても、105日間も大丈夫なのですね。ちょっと呆れてしまいますが……。

それから、ゴミ出しと、ときどき掃除機をかけること、草取りと枝や草の片付けも、「手伝って」と声を掛けたり、おいしいお昼ご飯とおやつをちらつかせると、手伝ってくれるようになりました。

しかし、主婦業はつきないものです。コロナ禍での在宅時間も増えたことも相まって、少し私も疲れてきました。

ある日、朝5時起きで庭の草取りを終え、シャワーを浴びた私は、クーラーの効いた涼しい部屋の中で平和そうにくつろぐ夫に対して、にこやかに、でも真剣に、こんな提案を切り出しました。

「長い間、私は家の事きちんとやってきたけど、私に週に1日お休みをいただけないかしら? 朝昼夜の食事をなーんでもいいから作ってくれたらうれしいんだけど……」。それを聞いた夫は、しばらく無言でいましたが、「わかった」と案外あっさりと私の提案を受け入れてくれました。そして、毎週水曜日が主婦業免除の日と決まり、なんと夫は「1階の掃除機をかけるよ」とまで言ってくれました! 言ってみるものですね!

 

朝食を夫に作らせてみたら

我が家の朝食は12年前からゴーヤのスムージー(バナナ1本・リンゴ1/2・オレンジ1/2・青汁2・豆乳・ゴーヤ1/4※1年分を乾燥させて、冷凍保存してあるもの)に、チーズ・らっきょう漬け3粒・梅干し・いわし煎餅・お茶、と決まっています。

ゴーヤスムージーの材料
ゴーヤスムージーの材料
ゴーヤは冷凍保存しておきます
ゴーヤは冷凍保存しておきます

昼食は、土鍋ごはん・具だくさんのみそ汁(またはスープ)・納豆・肉か魚・サラダや酢の物(または、和え物)・煮物・漬物です。

私が作ったある日の昼食
私が作ったある日の昼食

夕食は、蕎麦うどん類・サンドイッチ・昼食の残り物プラスお茶、コーヒー、牛乳などです。

7月最初の水曜日は夫が主夫をする日でしたが、ミキサーの使い方、果物の保管場所、ゴーヤスム―ジーの作り方、ミキサーの洗い方や片付け方、チーズ・らっきょう漬け・梅干の場所など、いろいろなことが全然わかっていない夫……。


「やって見せ、言って聞かせてさせてみて、誉めてやらねば人は動かん」。山本五十六氏の名言を思い出し指導を始めた私です!

夫の「主夫」業最初の日の昼食は外食にしました。なかなか出かける機会もないので、これもいいかなと近くの店に行きました。夕食は冷蔵庫にある冷やし中華に挑戦するというので、作り方を指導しました。

台所に立つ夫
台所に立つ夫

鍋の場所、料理をするときに入れる水の量、包丁の持ち方(左手は猫の手にすること)、キュウリ・ハム・トマト・薄焼き卵(焼いたのは私)の切り方、麺のゆで具合、盛り付けなどなどを教えました。

「夫は今まで何を見て、何を食べてきたのだろう……」。今日1日で、山本五十六氏名言の重みを感じながら、疲れてしまった私でした。

 

夫の主夫力が上がってきました

8月は足場を組んでの家の補修工事が入り、暑い暑い日々を乗り越え、涼しくなり秋めいてきた今日この頃まで、何と夫は朝食をあれ以来ずーっと作ってくれています。 

足場に囲まれた我が家
足場に囲まれた我が家

食事の後片付け、ゴミ出し全般は退職以来夫の持ち場となり、来宅して食事を共にした兄姉・友人・子供たちからも絶賛された夫は、自分の担当する家事を自信を持って自然にこなしています(笑)。

私もまだまだ続くコロナ禍にあって、主婦業休業の1日は、心の風穴となり、よいリフレッシュができて、よい反動となって私が作る料理献立が増えています。

「すぐ死ぬのだから」とか、「俺にはできない」と言っている夫に、自信を持たせて家事に参加させ、何でもできる二人が助け合って、この先もまだまだ続く日々を生きてゆけるように、指導・共感してしていけたらと思っています。

 

松本さんの記事

松本 悦子

先祖代々生まれも育ちも埼玉県。フットワークのよさで、軽めの頭をのせて今まで生き抜いてきた気がします。5坪程の畑で季節の野菜、果物の木を植え、花を愛でて現在夫と2人暮らしです。2017年4月から7月で105日間北半球一周のクルーズに行ってきました。 大切な宝物のクルーズ体験記を読んでみてください。

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