きものリフォームに魅了されて30年以上

長年の思いを形に。絞りの羽織で作ったワンピース

公開日:2020.09.29

いつかワンピースを作りたいと絞りの羽織を大切に保管していたやまきさん。前回、片袖と衿(えり)を使って二部式の作り帯を作ったことで、製作欲に弾みがついたそうです。今回は残りの生地で作ったワンピースを紹介してくれました。

絞りの羽織で作ったワンピース

長年、いつか素敵なワンピースに作り替えたいと思いつつ、羽織のままたんすに眠らせていた絞りの羽織。前回お伝えしたように、羽織の片袖と衿を使って二部式の帯を作ったことによって「何でも作れる」生地分量から、デザインに制約がかかる分量になりました。作れるものは、半袖、衿なしと、決まりました。

できました。軽くてふんわりしたギャザースカートのワンピースです。

絞りの羽織で作った半袖ワンピース。少しローウエストなので紐を作ってブラウジングしています
絞りの羽織で作った半袖ワンピース。少しローウエストなので紐を作ってブラウジングしています

 

残りの布でポシェットを作る

さて、ワンピースを作った後に切れ端が残りました。何か作れるものはあるでしょうか? 私はすぐに作らなくても、「いいなあ」と思った作品の型紙を取っておく習慣があります。クリアファイルの中に「ドーム型のポシェット」というのがありました。

見本の色柄が羽織の布に似ています。大きな違いはキルティング地で作られているという点です。残り布に型紙を置いてみるとなんとか生地が取れそうです。ただし、出来上がって内側になるところは接ぎました。絞りの布にキルト芯を当てて、ミシンでキルティング地にするところから始めました。キルト地にするのは初めてのことでしたが、なんとかバッグに必要な分量が確保できました。

しかし、マチ付きのバッグは組み合わせ方がややこしく、手順通りに縫っていきましたが、布の厚さのせいもあって、印通りに縫うことができませんでした。後でキルトのベテランの人に聞くと「手縫い」で作られるそうです。ミシンで縫った私は、相当無謀でした。最初は楽しみながら取り掛かりましたが、早い段階で放り出したくなりました。大好きな絞りに敬意を表しながら仕上げましたが、恥ずかしいくらいいびつなバッグになってしまいました。

ワンピースの残りで作ったポシェット。前後のポケットが不統一
ワンピースの残りで作ったポシェット。前後のポケットが不統一

 

白大島のポシェット

絞りの羽織の残りで作ったポシェットは、形がいびつで、持つことにためらいを感じる出来栄えでした。このままでは終われません。薄地で張りのある布なら作りやすいかもしれないと思い、白大島で2作目を作りました。やはりキルト芯を挟んだので分厚くなってしまい、変わり映えしない作品になってしまいました。

白大島でポシェットに再挑戦
白大島でポシェットに再挑戦
白大島でポシェットに再挑戦
ポシェットは前後にファスナー付きのポケットと中央にスナップボタン付きのポケットがあります

絞りのポシェットの内側には洋服地を、白大島のポシェットの内側には肩裏を使用しています。

先月1泊のドライブ旅行をしてきましたが、この絞りのワンピースとポシェットをペアで着用したくて、素敵なディナーが提供されるホテルを選びました。絞りのリフォーム服は目立った経験があるのですが、今回はさりげなく、目にも美しく、おいしい料理を楽しむことができました。

 

やまきさんの記事

やまきひろの

3世代6人家族で暮らし、家事を担当する主婦です。孫の世話もしており、旅行も孫連れが多いです。趣味はきものリフォームで、完成に至るまでのいきさつを交えながら作品を紹介していきます。

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