きものリフォームに魅了されて30年以上

絞りの羽織で作った二部式帯と、友禅の絵具で描いた帯

公開日:2020/09/03

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長年にわたり、きものリフォームを続けてきたやまきさん。できるだけ着物でお出掛けすることも心掛けているそうです。今回は、暑い季節に合わせて作った帯について紹介してくれました。きものリフォームはいろいろな楽しみ方ができて、奥が深いです。

絞りの羽織で作った二部式の帯

絞りの羽織から二部式の帯を作る

着用の機会がないまま長らく保管している絞りの羽織があります。好みのデザインに出合ったら、夏のワンピースを作りたいと思っていました。今年は新型コロナの発生で5月にあるはずの高齢者教室の入学式が延期になりました。着物を着る機会が減ってしまった昨今、入学式、修了式、落語や能、演奏会など、不都合でない講座は着物で参加するようにしています。

入学式の延期の知らせを受けたとき、7月の暑いときになったらどうしよう。汗ばんでも絽(ろ)の着物を着ようかな? 着ないでも廃棄になる運命の着物なら、後の手入れを省いてもいい、着よう、と決めました。

帯は? 帯揚げは? と心づもりをする中で、手持ちの絽の帯はちょっと仰々しいかな? と思いました。そこでひらめいたのが絞りの羽織です。これで二部式の帯を作ろう。片袖で太鼓が作れます。左右の袖を上下に返したり折ったりたたんだり。これぞという柄を選んで決めました。羽織の衿は幅の半分だけが絞ってあります。胴は半幅ですから、衿の部分をそのまま使ったらいいのですが、ワンピースも作りたいので、羽織の生地は少しでも多く残しておきたい。そこで胴に巻いたときに見えない部分や太鼓の裏側は他の着物を使いました。

絞りの羽織で作った二部式の帯 太鼓の右側の柄は朝顔だと思います
絞りの羽織で作った二部式の帯 太鼓の右側の柄は朝顔だと思います
(上)羽織りの絞り部分 (中)羽織りの衿の絞りのない部分 (下)別の無地の着物。以前、これで弟のシャツを作りました
(上)羽織りの絞り部分 (中)羽織りの衿の絞りのない部分 (下)別の無地の着物。以前、これで弟のシャツを作りました

 

名古屋帯の裏地で二部式の帯を作る

絞りの帯は頬ずりしたくなる肌触りで、色も好みで私は幸せな気分でした。うれしい気分で叔母宅を訪問して、出来上がった帯と着るつもりの着物を見てもらうと、「それぞれはいいけど、組み合わせは……?」と言われました。そりゃあ、ドンピシャでないことは承知していますが、持っている中ではそうする他はないでしょ! とは思ったけれど、合っていない組み合わせは避けたいので、考えることにしました。

以前、妹が派手な帯をほどいて表地でテーブルセンターを作り、裏地を私にくれました。裏地は無地なので、ここに何か夏の花を描いたら良い帯ができるのではないだろうかと思い付きました。

町内の公民館には20年以上前から続いている「友禅教室」というサークルがあります。ずっと以前、単発の初心者講座でウォールポケットを作ったことがあります。ブラウスに絵を描いたこともあります。早速そのサークルに「帯地に絵を描きたい」と申し出たら快く受けてくださいました。先生がお持ちのたくさんの下絵から図案を選び、写して塗り絵の要領で色を付けていきました。

帯の裏地に絵を描いて作った二部式の帯
帯の裏地に絵を描いて作った二部式の帯

結局、高齢者教室はまだ開催されていませんが、7月は私の誕生月でしたし、叔父の3回忌もありましたので、友人が祝ってくれたランチ会と、法要にこの帯を着用しました。出来栄えよりも「帯が作れる」ということに驚かれました。

そもそも和服の着用が減ってしまって、「作る」必要が無くなっていますが、私は今後も自分で作ったものを身に着けたいと思っています。次は、きものの残り布で足袋や半衿を作ろうと思っています。

やまきひろの

3世代6人家族で暮らし、家事を担当する主婦です。孫の世話もしており、旅行も孫連れが多いです。趣味はきものリフォームで、完成に至るまでのいきさつを交えながら作品を紹介していきます。

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