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今回MIMIさんが旅したのは、山梨県にある「身延山久遠寺」。旅の途中、過去に訪れたある場所と身延山久遠寺が縁のある場所だと気付いたそうです。旅慣れたMIMIさんが今回の旅で改めて学んだこととは……
千葉県「清澄寺」お寺合宿の思い出
私は某企業に勤務しているとき、新入社員合宿研修の引率を担当しました。
千葉県鴨川市小湊にある清澄寺という日蓮宗のお寺での合宿。
ちなみに宿坊は個人でも宿泊できるようです。
日蓮聖人はこの地でお生まれになり、南無妙法蓮華経のお題目を唱えたとか。
1200年の歴史をもつ日蓮宗の霊場として有名なお寺です。
私は新入社員百数十人と一緒に、このお寺の合宿で規律正しい集団生活や、自分を取り巻くすべてのものに感謝することなどを学びました。朝は5時起きで旭日遥拝。南無妙法蓮華経を唱えました。写経もしました。
そんな大変有難い経験をしたにもかかわらず、私はその後、このお寺のことはすっかり忘れていました。
![清澄寺旭日遥拝](https://halmek.co.jp/media/uploads/ace135097d0a2d89e440f0c12d0896ac1564539341.4231.jpg)
山梨県「身延山久遠寺」を訪ねて
先日、たまたまTV番組で山梨県身延山久遠寺がとりあげられているのを見て、そのパワースポット的な風情に惹かれ、さっそく訪ねてみることにしました。
「身延山久遠寺」は、日蓮宗の総本山。それは私も知っていたのですが、行き交う門徒の方々の数には驚くばかり。バス十数台を連ねて参拝に訪れていらっしゃるようで想像を超えていました。
総門から続く門前町も風情がありますが、圧巻は三門から本堂に続く287段の石段「菩提梯」です。
登り切れば、ご利益があることは承知ですが、それはもう、ものすごい傾斜。足腰へのダメージを考慮して断念しました。
でも、私のような参拝客のために、階段を使わなくても本堂に行ける斜行エレベータという画期的な手段がありますので安心です。
広い本堂の回廊は自由に歩くことができ開放的。静寂の中に太鼓が鳴り響き、時折すれ違う僧侶の方々が、「こんにちは」と声をかけてくださるのも清々しく、TVで見た通り、身延山久遠寺は素晴らしいところでした。
「ボウシュウコミナト」
本堂を巡って五重塔などを拝観したあと、身延山(標高1153m)の山頂まで行けるというので、ロープウエーで登ってみることにしました。ロープウエーのガイドさんが、「山頂には『奥之院思親閣』があって、読んで字のごとく『親を思うお堂』ですよ」と説明してくれました。
さらにガイドさんは、山の彼方を指さして、しみじみと語りました。
「日蓮上人は、この身延山で修業されていたとき、来る日も来る日も、ふるさと房州小湊の両親に思いを募らせていたのです」
心がじーんとする一方で、「ボウシュウコミナト……なんか聞いたことがある。えっ、あそこ?」「そっか、清澄寺?」と頭の中がぐるぐる回り、それまで忘れかけていたお寺、そこで見聞きした風景や説法が一気に蘇ってきて、身延山と繋がりました。
少し踏みこんだら、もっといいかも
![日蓮聖人像](https://halmek.co.jp/media/uploads/19732521a1bbdb8b0cc90efab8f1bad41564566377.6998.jpg)
日蓮聖人は9年間、身延山で修業を積まれた後、病気療養のため常陸の国に向かわれたそうですが、途中の武蔵国池上(現在の東京都大田区池上)で亡くなられたとか。
ガイドさんの説明によると、それが池上本門寺だということでした。
池上本門寺にも行ったことはありますが、その縁起について、よく調べることもせず、これではダメだと思いました。今回の旅にしても、事前に関連を調べていたなら、もっといいものになっていたように思います。
旅が好きなわりには、どうも私は歴史とか背景とか、予備知識のようなものへの踏み込みが足りないな。。そんなことをしみじみ感じながら下山しました。
もちろん、行き当たりばったりで出かけてサプライズを経験するのも楽しいので、やはり、またそのスタイルに流れてしまいそうですが……。
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