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リバティの布
皆さんの中にもリバティの布が好き、小物を持っている、ブラウスを着ている、などという方も多いのではないでしょうか? きれいな発色とセンスのよい模様、生地のよさ、優しさにあふれた心和む布ですよね。
日本国内にもきっと昔から普及していたと思いますが、若いころには気にも留めず、リバティ自体を知らずに過ごしてきました。私がリバティを意識しお気に入りになったのは、ロンドンの街にあるリバティのお店に入ったことがきっかけです。
はじめてロンドンに出かけたのは一人で参加したツアーでした。自由時間が多く、グリニッジ天文台、シャーロックホームズの資料館、ボートベローマーケットの骨董市、夜はミュージカルを見に出かけたり、紅茶のお店で山ほど紅茶を買い込んだり、アフタヌーンティーに毎日通ったり、毎日チューブ(地下鉄)に乗って一人であちこち見て歩きました。
その折に、偶然リバティのお店の前にたどり着き、「ああ、これがあのリバティなのね」と入ってみることにしました。1階の入り口付近には美しい花屋さんがあります。花屋さんを突っ切り奥の木製の重厚感あふれるレトロな階段を上がると、布地などリバティの神髄ともいえる布売り場です。
それ以来、ロンドンに行くたびにリバティに足を運び、布地を買い求めます。それもなるべく日本国内では見かけない図柄の布を選んで買います。なかなか、お高いので1mずつ切ってもらいます。既製品のブラウスのバーゲンなどもありますので、お気に入りを見つけたらお買い得です。
なお、リバティ店内には、手芸品の充実した売り場のほかに裁縫・刺繍などのキット、化粧品、食器、カトラリー、生活雑貨などセンスのよい商品がたくさん売られています。ちょっと小ぶりな落ち着いた趣あるデパートです。
布との対話
お気に入りの布が手に入ると、まず私はずーっとそばに置いて眺めています。手に取ったり、机に置いたり、ひざの上で広げたり、長い時間、布を見ています。
布を見ながら、布をなでながら、布の気持ちになって(おかしいでしょ?)何を作ったらこの布は喜ぶのか、何に変身するのが似合うのか、その布らしさってなんだろう……、いろいろ考えます。
リバティの布だけではなく、旅先で買った西陣織、東南アジアのバティック、アンティークのリボン、何でも同じ。何を作るか決まらないときはハンガーにかけて数日、部屋で眺めて暮らします。何しろ布を見ているのが好きなのです。
さて、ハンドメイドだ!
お気に入りのリバティの布、はさみを入れるのは毎回ドキドキです。
はさみで切って、芯を張って、ミシンで縫って、ファスナー付けは手縫いでチクチクが私のこだわり。では、過去に作り、手元にあるものたちを見ていただけますか?
もっと、もっと、山ほど作ったのですけど……、こうして見ると手元に残っているものは少ないです。私は作り終えると完結してしまうので、すぐに手放してしまうのです。
作り終えたら頭の中は次のことを考え始めています。さて、お次はバッグかな?
やはりリバティの布を使って作るとテンションが上がりますね。みなさん、私の作品を見てくださってありがとうございます。
またいつか、ゆっくりロンドンの街歩きをして、リバティで布をたくさん買えたらうれしいです。
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