ちょっといいはなし

大人の自由研究 海水から塩とにがりを作ってみました

公開日:2024.01.10

天然塩のほとんどは海水から作られますが、実際に作ったことはありませんでした。能登で汲んだ500mlの美しい海水を煮詰めると10gの塩とにがりがとれました。豆乳ににがりを混ぜて1分チンすると柔らか豆腐が完成。自家製塩をかけると一層美味でした。

海水より塩とにがりをとる

能登の海水を持ち帰りました

能登の海水を持ち帰りました
美しい珠洲の海 白いのは波の花
能登の海水を持ち帰りました
ステンレス製鍋とペットボトル

2023年12月に旅行で能登の珠洲に行きました(※1)。

訪問した塩工場の前の、波の花が舞う美しい海水を500mlのペットボトルに入れて持ち帰り、塩を作る実験をしました。

日本近郊の海水の塩分濃度は約3.4%。計算では水分を蒸発させれば17gの塩がとれるはずです。

伊豆の土肥では、窯に入れてゆっくり煮詰めていました。福島の山塩も薪でゆっくり煮詰めて結晶させていました。

※1 今回の能登の地震で被害に合われた皆様にお見舞い申し上げます。また一刻も早い復興を祈念いたします。

海水を煮詰める

海水を煮詰める
塩が出てくる

500mlの海水をステンレスの鍋に入れて弱火にかけました。ネットなどで調べるとまず容積が10分の1になるまで煮詰めるようです。

海水が汚れているときは先にペーパーフィルターで濾過するようですが、珠洲の海水は不純物が目視できませんでしたので、そのまま火にかけました。

見ているとどんどん鍋のなかに結晶が出てきました。容積が10分の1くらいになったので一旦火を止めました。この間、弱火でしたので2時間ほどかかりました。

1度目の濾過

1度目の濾過
コーヒーペーパーフィルターで1回目の濾過

煮詰まった溶液を、コーヒーのペーパードリップに使用するペーパーで濾過しました。

ペーパーに塩が約5gとれました。

1度目の濾過
1回目にとれた塩

残った溶液を再加熱

残った溶液を再加熱
塩が出てくる

下に残った溶液をステンレスの鍋に戻し、再加熱開始です。

今度は5分くらいで塩がどんどん出てきました。煮詰まって来たので火を止め、再度濾過しました。

ペーパーに約5gの塩が残り、下には若干のにがりらしきものがとれました。

本当にそれがにがりかどうか確かめる意味もあり、豆腐を作ってみることにしました。

無調整豆乳とにがりで豆腐を作る

無調整豆乳とニガリで豆腐を作る
ラップして電子レンジでチン 右は自家製にがり

冷蔵庫で冷えた無調整豆乳100ccを容器に移し、先ほどのにがりを1cc(※2)を入れてよく混ぜ、軽くラップをして600wの電子レンジに1分かけました。

電子レンジにかけすぎるとすが立ってしまいます。またにがりが多すぎると苦い味が舌に残ります。

結局、お豆腐ができたので残った液体はにがりだと判明しました。

海水から塩とにがりがとれたので、実験成功!!

ただし、自家製にがりはすぐに蒸発してしまったので、その後のお豆腐つくりは珠洲で購入したにがりで行いました。

※2 ネットでは100ccに1ccとありましたがほとんど固まりませんでしたので、その後は倍量(2cc)入れました。

我が家の自家製豆腐レシピ

【自家製豆腐のレシピ】

我が家の自家製豆腐レシピ
楊枝が立つほど固まった豆腐 右の塩でいただきます
  1. 冷たい無調整豆乳100ccを容器に入れます。
  2. 1ににがり2cc(小さじ半分弱)を入れて、泡立たないようにしっかり混ぜます。
  3. 2にふんわり(ぴったりだとはじけます)ラップをかけます。
  4. 600wの電子レンジで1分30秒チン(電子レンジによって違いますので、何度かお試しください)。
  5. ラップをかけたまま動かしてみます。固まってないようでしたら10秒ずつ再加熱です。
  6. ラップを取らずに3分ほどおくとしっかり固まりますが、基本的に柔らかいお豆腐です。
  7. 食べる前に水分を捨てると良いそうですが、我が家はそのままいただきます。

自家製塩をかけるとなお一層美味な気がしました。簡単でとてもおいしいのでぜひ作ってみてください。

■もっと知りたい■

上野真香

趣味は陶芸、旅行、料理、華道、手芸など多岐にわたるが根っこは一緒。美味しいものを食べて楽しい人生を送りたいというもの。ワインと犬とコーヒーとTVドラマが大好き。シャンシャンと誕生日が一緒のため他パンダ(?)とは思えず、現在年パスを購入しシャンシャンウォッチャーを続行中。

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