北海道・帯広を拓く~六花亭の銘菓~
2022.09.15はじめてみた
毎年、夏の暑さを避けて夫と二人で北海道・釧路に3週間滞在するようになって5年が経ちます。
釧路の街では、時折アイヌ文化に触れる機会があります。今までは独特の文化もあるのは知っていましたし、独自の風習もあるとはおぼろげながら知っていました。
博物館で見聞きするアイヌ文化や道具、祭祀、生活様式、衣類など、見るたびに引き付けられます。じっと見ていると、不思議な模様が自然界をテーマにしているのではないかと気が付きます。
そこで、衣類に施されている刺繍が気になり始めました。
2023年夏は、本屋と道の駅でアイヌ刺繍の本を購入してみました。最初は、パラパラとページをめくり見ているだけだったのですが、独特な刺繍を自分でもやってみたくなりました。
上手くできるなんて思わないことにする
長い年月受け継がれてきた文化を尊重しなくてはいけないと、戒める気持ちを持つことにしました。
たまたま手にした本に触発されて、気持ちが動いたくらいでやり始めた刺繍を上手くやってみようと思わないことにしました。
積み重ねた月日が、生きていく中で受け継がれ、伝承された模様には生活の中で、大自然の中で生活するためには必要な身を守る祈りや願いが込められていることも気が付きます。
見よう見まねでできるはずがないと、真似をさせてもらおう、刺繍をしてもいいですか……。と言った気持ちになります。
だから、なぞるように真似をさせてくださいね。
色々な技法
布に布を重ね、留めつけていく……。着衣を丈夫にしたり、擦り切れたりすることから守り大切に着用するためだろう。
糸をかがり付けていく……。模様やアクセントになり、流れを止めない、続きゆく繰り返す自然界の営みを表現するのだろうか。
まるでフランス刺繍のチェーンステッチに似た技法は、つながりゆくことの伝承や歴史を表すのか。
角々を角のように突き出すのは、本で知った知識。悪いものを寄せ付けないためだという。
一つ一つの見慣れない模様もじっと見ていると波の模様だったり、動物の角に見えたり、顔や目玉に見えたり、モチーフになるものが浮かび上がってくるようです。
刺し貯めたものは、少しずつこの先バッグや小物に作り上げようと構想を温めています。また後日、続編で発表できたらと思っています。
70歳にして新たなアイヌ刺繍世界が広がりつつあることがうれしいこの頃です。
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