モデル前田典子!連載「マエノリごと」39

マエノリ、伝統芸能・狂言の魅力に触れる!「和泉姉妹」の記念舞台へ

マエノリ、伝統芸能・狂言の魅力に触れる!「和泉姉妹」の記念舞台へ

公開日:2025年11月15日

マエノリ、伝統芸能・狂言の魅力にふれる!和泉姉妹50周年の舞台へ

前田典子の「マエノリごと」第39回は、和泉流狂言師・三宅藤九郎さんの舞台50周年記念公演へ。女性狂言師・和泉姉妹が魅せる新作「狸腹太鼓」を鑑賞し、能楽堂ならではの和の美と笑い、伝統芸能の奥深さをレポートします!

芸術の秋!女性狂言師「和泉姉妹」の舞台へ

久しぶりに、心から“和の空気”に包まれる時間を過ごしました。向かったのは千駄ヶ谷の国立能楽堂。和泉流狂言師・十世三宅藤九郎さんの舞台50周年記念公演「和泉姉妹の会」です。幼い頃から舞台に立ち続けてきた藤九郎さんの節目と、和泉姉妹の凛とした姿。客席に座った瞬間から、受け継がれてきた伝統の息づかいに胸が高鳴りました。

藤九郎さんは和泉流宗家に生まれ、お姉様は日本初の女性狂言師・和泉淳子さん、弟は俳優の和泉元彌さん。まさに狂言一家です。1歳半からお稽古を始め、2歳半の初舞台から50周年という節目、本当におめでとうございます。

新作「狸腹太鼓」の初披露

この日は新作狂言「狸腹太鼓(たぬきはらだいこ)」の初披露。舞台後には狸ポーズで一緒に写真を撮らせていただきました。舞台正面に描かれた松の絵は、神が宿るとされる神聖な松を映した「鏡板」。静かな舞台に太鼓・鼓・笛の音色、足拍子が響き渡り、その迫力に圧倒されます。

狂言の魅力は“笑い”と“間”にあり

狂言は能とは異なり、庶民の日常を題材にした“笑い”の演劇。独特のリズムや言葉遣い、身振りの面白さにクスッと笑ってしまう場面も。私が最初に狂言に触れたのは小学生のとき。学校の講堂で観た「附子(ぶす)」「棒縛(ぼうしばり)」が面白くてゲラゲラ笑っていたのを覚えています。子どもでも理解しやすく、教科書にも載る名作ですよね。

日本の伝統文化に浸る、贅沢な夜

能楽堂という静謐な空間で、和の音・舞・衣装が一つに重なり合い、まるで室町時代にタイムトリップしたような感覚に。600年以上ほとんど形を変えずに続いてきたという伝統芸能の奥深さを、しみじみと感じる夜でした。

久しぶりに味わった日本の伝統芸能の世界。子どもの頃に笑って観ていた狂言が、大人になった今、こんなにも深く温かく響くとは思いませんでした。「日本っていいな」と感じられる豊かな時間。これからも、年齢を重ねながらこうした文化にふれ、学び、楽しんでいきたいと思います!

文・写真=前田典子  編集=鳥居史(ハルメクアップ編集部)

※本連載「マエノリごと」は、毎月1日・15日の更新を予定。お楽しみに!

前田典子(マエノリ)
前田典子(マエノリ)

1965年、大阪府出身の58歳。19歳でモデルデビュー、21歳で上京し、女性ファッション誌を中心に活躍。32歳のときに結婚、2年後に長男出産。その後も長年にわたって雑誌の表紙モデルを務めるほか、テレビ番組出演、通販でのオリジナルブランド展開などで、常に大きな注目を集め続けてきました。現在もそのエイジレスな健康美と抜群のスタイルを生かし、多方面で大活躍中です!愛称は「マエノリ」さん。