老後も安心な一人暮らしを叶える#1
50代から準備!老後に快適な一人暮らしを実現するための「 5つの備え」
50代から準備!老後に快適な一人暮らしを実現するための「 5つの備え」
更新日:2025年11月20日
公開日:2025年11月19日
教えてくれたのは、2人の専門家
山田静江(やまだ・しずえ)さん
ファイナンシャル・プランナー、終活アドバイザー、NPO法人ら・し・さ副理事長。医療・介護、相続やエンディングノートなど人生後半期の課題を得意とする。
中澤(なかざわ)まゆみさん
ノンフィクション作家。自らの介護体験から医療・介護・福祉・高齢者問題に取り組む。著書は『人生100年時代の医療・介護サバイバル』(築地書館刊)など多数。
将来一人暮らしを楽しむためには、どんな準備が必要か?
「趣味や仕事を楽しみ、いきいきと一人暮らしをしている人は、私の同世代や先輩にも大勢います。その方たちの共通点は、自分の居場所があること、いざというときの備えができていることです」と言うのは、高齢者の豊かな暮らしについて発信を続けているノンフィクション作家の中澤まゆみさん。
ファイナンシャル・プランナーでおひとりさま終活士の山田静江さんは「一人暮らしで一番の不安は、自分のことが自分でできなくなったときのこと。元気なうちに、いざというときの頼り先やお金の整理をしておくことが大切です」と言います。
一人になっても安心!今すぐ自分でできる5つの備え
できる備えから始めましょう。日常生活に取り入れることで将来の“安心”につながります。
備え1:いざというときの“頼り先”を整理しておく

安否確認をしてくれる人、急な入院時に荷物を頼める人など、もしもの事態に頼れる人を書き出してみましょう。まわりにいなければ業者の下調べを。頼り先のめどが立ったら、いざ何かあったときにその人へ連絡が届くよう、自分以外の人が見てわかるようにしておくこともポイントです(山田さん)
備え2:習慣的に行く場所・会う人をつくる
地域のサロンで顔なじみを増やしたり、イベントや講座に参加して、地域でのつながりをつくってみましょう。深い付き合いでなくてもいいので、日頃から様子を知って、お互い困ったときに「助けて」と言えるようにしておくのが大事です(中澤さん)
備え3:スマホの機能を活用する!

家の中でも、転倒や夜間の急病などに備え、スマホを身近に置いておくと安心。また、高齢になったときに文字が打ちにくくなっても音声入力で検索できたり、道がわからなくなっても地図アプリで迷わず行けたりと、年齢を重ねてこそスマホの便利さは増します(中澤さん)
備え4:かかりつけ医を持っておく
かかりつけ医も、地域との大切なつながりの一つ。「かかりつけ医に聞けば自分の病歴や健康状態がわかる」ようにしておけば、もし将来介護が必要になったり急な入院になったりしたときも情報を共有できて安心です(山田さん・中澤さん)
備え5:ひとりになったら家計がどう変わるか把握しておく
家族と暮らしている人は、将来一人になったら出ていくお金、入ってくるお金がどう変わるのか考えておくと、先が見通せて安心に。年金の疑問は、年金事務所や年金相談センターの相談窓口に問い合わせると教えてもらえます(山田さん)
次回は、一人暮らしでいざというときに頼りになる、安心サポート制度・サービスについてお話します。
取材・文=原田浩二、塚本由香(ともにハルメク編集部)、イラストレーション=いなばゆみ
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年3月号を再編集しています。




