【体験談1】50代でダイビングの資格取得に挑戦!津波以来また海を好きに
【体験談1】50代でダイビングの資格取得に挑戦!津波以来また海を好きに
更新日:2025年09月26日
公開日:2025年09月19日
「80過ぎてもできますよ。お母さんもやってみたら?」
「次女がダイビングの資格を取りたいと言って、その手続きに同行したんです。その場でなぜか、私も取ることになってしまって」
そう笑って話すのは、宮城県石巻市に住む佐藤みちよさん。
海のそばで暮らしながらも、考えもしていなかったダイビングに挑戦するきっかけをくれたのは、手続きのために訪れたダイビングショップのオーナー、徳増良平さんからの「お母さんもやってみたら? ダイビングは80歳を過ぎてもできますよ」という何げない一言だったのだそう。
「徳増さん自身が76歳で現役なので、説得力がありました」
佐藤さんは2011年の東日本大震災の津波被害で、ご両親を亡くしています。ずっと身近だった海が豹変したあの日以来、波が静かに寄せる音にも怖さを感じ、海に近づかなくなっていたのだそう。
「普段から意識していたわけではなかったけど、海が遠い存在になってしまったことが、どこかで引っ掛かっていたのかもしれません。しかもちょうど受講料を払えるくらいの臨時収入がありまして(笑)、まあやってみるかと思えたんです」
3日間の実習を乗り越えて、念願の沖縄へ
いざ講習が始まると、「ウエットスーツはきついし、ボンベは重いし」と、早々にくじけそうになった佐藤さん。しかし実習で海に出ると、海の中で手足を伸ばす気持ちよさ、目の前を魚が横切る楽しさに感激。無事に3日間の講習を終えて、初級資格を取得しました。
子どもの頃に海で遊んでいた記憶を思い出せるように

上の写真は、ご両親の家があった場所にほど近い海岸での一枚です。子どもの頃によく遊んだ砂浜はなくなり、高い防潮堤が築かれましたが、その上にのぼれば昔のままの穏やかな海が広がります。
「海に潜ってみて、子どもの頃に海や浜辺で遊んだ楽しい記憶が久々に蘇ってきたんです。また海を好きになれてよかった。今の夢は、石垣島でウミガメと泳ぐこと。いつか実現したいですね」

3人の子どもも大きくなり、「続けてきた仕事を減らし、自分のために時間を使おうかな」と、心境の変化もあるという佐藤さんです。
次回は、60代で日本語ボランティア講師になった先輩のストーリーを紹介します。
取材・文=田島良子、塚本由香(ともにハルメク編集部)、撮影=林ひろし
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年2月号を再編集しています




