作家・寮美千子が少年刑務所で見つけた言葉の可能性
2024.10.212021年05月14日
作家・寮美千子さんと考える「音に出す言葉の力」#3
少年刑務所で気付いた「人間の本質は優しさ」
作家の寮美千子さんは、2007年から16年まで奈良少年刑務所で受刑者の少年たち186人に絵本の朗読や、詩を書く授業を行いました。その中で寮さんは少年たちの書く詩と、その詩に対する彼らの反応に触れ、人間の本質は優しさではないかと気付いたそう。
直球な詩を作った少年は悪い魔法がとけた
刑務所の少年たちが書いてくれた詩の中に、こんな一編がありました。
「すきな色」
ぼくのすきな色は
青色です
つぎにすきな色は
赤色です
確かに私は少年たちに、「書きたいことが見つからなかったら、好きな色について書いてきてください」と言いました。とはいえ、こんな直球の詩が来るとは思わず、のけぞりそうになりました。コメントに困っていたら、受講生がみんな手を挙げるのです。
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これからも、何度も読み返したいインタビューです。心が洗われました。