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更新日:2025年06月26日 公開日:2025年06月12日
50代からのセルフ・カウンセリング術
現代は自分に厳しい人が多過ぎる! と書籍『自分にやさしくする生き方』の著者・伊藤絵美さんは言います。やさしくするために大切なのは、LINEの既読無視など小さなストレスに「気付く」こと。必要なのはノートだけ、幸せになる5ステップをご紹介します。
いとう・えみ 東京都生まれ。公認心理師、臨床心理士、精神保健福祉士。洗足ストレスコーピング・サポートオフィス所長。慶應義塾大学文学部人間関係学科心理学専攻卒業。同大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専門は臨床心理学、ストレス心理学、認知行動療法、スキーマ療法。
私は心理職として、長年カウンセリングを行ってきました。うつ病や不安症といったメンタルヘルスの症状を抱えている人もいれば、対人関係がうまくいかず悩んでいる人など、実にさまざまな人がいます。
このようにクライアントが抱える困り事は多種多様ですが、共通する特徴があります。それは「自分に厳しい」ということです。
「自分はダメだ」「自分には価値がない」など、自分に厳しすぎるんです!
では、カウンセリングを通じて回復していくと、どう変化するでしょうか。みなさん、自分にやさしくできるようになります。自分に対して厳しい言葉を投げつけることが少なくなり、自分を大切にする行動が取れるようになります。逆は決してありません。
ここから何がわかるでしょうか?
それは、自分に厳しくすることは人を幸せにしないということ、自分にやさしくすることで人は回復できるということの2点です。
自分に厳しくすることが幸せをもたらさないとしたら、ではなぜ自分に対してそんなに厳しいのでしょうか? 小さい頃から今に至るまで、私たちは社会や周りの大人たちから、次のようなメッセージを浴びてきているのではないでしょうか。
・完璧であるべきだ
・成果を上げなければならない
・人に頼ってはいけない
・失敗は自己責任だ
・自分を甘やかしてはならない
煎じ詰めれば「自分に厳しくあれ」というメッセージですよね。そういう社会で暮らしているのですから、私たちが自分に対して厳しいのはある意味当然のことです。
「自分に厳しくあれ」というメッセージに満ちた社会は、幸せな社会でしょうか? 私はそうは思いません。
私たちはみんな、もっと自分にやさしくなれるように練習する必要があるのではないかと思います。まずはその練習の第一歩として、5つのステップをご紹介します。
日常的に使っているであろう「ストレス」という言葉ですが、自分に降りかかってくる刺激や出来事である「ストレッサー」と、そのストレッサーによって自分の心身に生じるさまざまな反応である「ストレス反応」に分けることができます。
■「ストレッサー」
■「ストレス反応」
実は生きている限り、ストレスがない、ということはありえません。前述のストレッサーとストレス反応のサンプルを見てみてください。生死に関わる大きなストレッサーは、たまにしか発生しないかもしれませんが、「LINEの既読無視」といった小さなストレッサーなんて、日々、しょっちゅう降りかかってきますね。
「ぐるぐる考えちゃう」といった心身のストレス反応も、ちょっとしたストレッサーに対してごく普通に出てくる反応です。つまりストレッサーやストレス反応から私たちは逃れようがないのです。
ですからストレスを「なかったこと」にするのではなく、「あるもの」として、あるがままに気付きを向ける方が、自分にやさしくすることに直接つながります。
それは怪我をしたときと同じです。何か体のどこかに痛みを感じるな、と思ったら、私たちは体のその箇所に注意を向けますね。そして手当てをすれば、痛みは少々続くかもしれませんが、そのうち傷は治っていきます。
体の傷を放置したり、その痛みを「なかったこと」にしたりするより、早めに気付いて、適切な手当てをする方が、よほど自分に対してやさしい行為であることは、誰の目にも明らかでしょう。ストレスについても同じです。
自分の心身や自分を取り巻く環境を観察することを、心理学では「セルフモニタリング」と言います。ストレス(ストレッサーとストレス反応)に対してまず必要なのは、このセルフモニタリングです。
今、あるいは今日、1週間、1か月、自分にどんなストレス(ストレッサーとストレス反応)が降りかかってきたでしょうか、または降りかかっているでしょうか。
ちょっと頭の中で考えてみてください。1つか2つ、あるいはそれよりもっとたくさん、浮かんできたでしょうか?
次にそれらのストレス(ストレッサーとストレス反応)をノートやメモ用紙に書き出してみましょう。スマホのメモ機能を使ってもいいです。このような行為を、心理学では「外在化」と言います。
「外在化」とは、「頭や心や体の内側の情報を、何らかの形にして外側に出す」ということです。単に頭の中でストレス(ストレッサーとストレス反応)を思い浮かべるよりも、紙やスマホに外在化することで、気付きの効果が増すことがわかっています。
今後ぜひ、セルフモニタリングし、それを外在化することをしてみてください。そしてその際、自分にかけてほしい言葉があります。
◇ストレッサーに気付いた自分にかける言葉
「すごいね、小さなストレッサーに気付くことができたんだね」
「ストレッサーをノートに書くことができたんだね、よしよし」
◇ストレス反応に気付いた自分にかける言葉
「そうなんだ、そういう反応が体・心・頭に出てきたんだね〜」
「ストレス反応をスマホにメモできたんだね。それって大事なことなんだよ」
こんな些細なことで自分を褒めたり、励ましたりするのはバカバカしい、まるで子どもだましのようだ、と思う人がいるかもしれません。というか、そういう反応の方が普通かもしれません。が、私は大真面目です。
がんばることを是とし、「自分に厳しくあらねば」というメッセージが心身にしみ込んだ私たちです。「自分にやさしい生き方」をするためには、セルフモニタリングという出発点から、やさしい言葉を浴びせるように自分にかける必要があります。
もちろん言葉をかけるときは、本気でそう思ったり言ったりするようにしてください。おざなりな通り一遍の言葉には力がありません。それこそ子どもだましになってしまいます。
「自分にやさしい生き方」の第一歩は、自分のストレスに気付きを向けるセルフモニタリング、そしてそれを書き出す「外在化」であることをご理解いただき、実際にやってみてください。そしてそれができた自分を褒めてください。
・少なくとも1週間、ストレスに対するセルフモニタリングを行いましょう。
・(気が向いたら)外在化を実践してみましょう。
・セルフモニタリングできるようになった自分を褒めてください。
次回の記事では、「気弱な人でもNOと言える『自己対話』術」を紹介していきます。
※本記事は、書籍『自分にやさしくする生き方』より一部抜粋して構成しています。
■「 自分にやさしくしたら幸せになった!」をもっと読む■
#1:ストレスに気付くだけでOK!幸せになる5ステップ
#2:気弱な人でもNOと言える「自己対話」術
#3: 更年期・どん底の自分をいたわる3つのルール
セルフケアは「一人でがんばる」ものではありません。日常のストレスに気付き、心の根っこにあるもやもやを解消し、自分にやさしくする技術を身につける一冊です。
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