実家じまいで迷ったときの整理ガイド
実家じまい、何から始める?後悔しないための行動ステップ8
実家じまい、何から始める?後悔しないための行動ステップ8
更新日:2026年02月16日
公開日:2026年01月21日
この記事は、18年間の介護と、その後4年間にわたる空き家管理を経験した50代女性・まいこさんの体験談をもとに、「感情」と「事務」を切り分けて整理した実用ガイドです。
実家じまいは一度で終わるものではありません。迷ったときに何度でも見返せるよう、行動の順番を一覧にしています。
実家じまいで迷ったときは「順番」を決める
実家じまいは、気持ちの整理と事務的な判断が、同時に押し寄せてきます。
「何から始めればいいのか、わからない」
「今やるべきことと、後回しでいいことの区別がつかない」
そんなときは、感情よりも「行動の順番」を先に決めておくこと。それだけで、 判断の負担は大きく減ります。
1:実家が空き家になると決まったら最初にすること
まずは「住まなくなる家」を安全に保つ準備から始めます。
- 冷蔵庫の中身、生ごみの処分
- 新聞、郵便物、定期的に届くDMの停止
- ポストのチラシ対策
- 必要であれば、ご近所へ空き家になる旨と連絡先を伝える
時間が経つほど負担になるものを、最優先で整理しておくことがポイントです。
2:片づけは生活用品から。思い出は最後に
空き家の片付けは、一気にやろうとしないことが大切です。
家具・家電・日用品など、生活に使っていたものから手をつけることで作業が進みやすくなります。
写真や手紙などの思い出の品は、心の余裕があるときに、最後に向き合うのがおすすめです。
3:実家の維持費を「数字」で把握する
実家を持っているだけで、毎年どれくらいの費用がかかっているか。まずは数字で把握します。
最低限確認したい項目は、
- 固定資産税
- 火災保険
- 光熱費(基本料金)
- メンテナンス費(庭・害虫・簡単な修繕など)
年額・月額に直してみると、空き家を持ち続ける現実が見えてきます。
4:不動産会社への査定は「情報収集」と考える
売るかどうかを決めていなくても、不動産会社への査定は有効です。
- 確認したいのは、
- 売却した場合の金額と流れ
- 売れるまでの期間の目安
- 賃貸に出せる可能性
- 最低限必要な修繕内容
「売らなければいけない」と思わず、選択肢を知るための相談と考えると動きやすくなります。
5:相続登記は「自分でできる」場合もある
相続後の名義変更(相続登記)は、状況によっては自分で行うことができます。
管轄の法務局に相談すると、必要書類や手順を教えてもらえるため、「専門家に頼まないと無理」という思い込みを外すだけでも、負担が軽くなります。
6:相続に関わる税金&制度を知っておく
税金や制度の仕組みを完璧に理解する必要はありません。ただ、次の3つの存在を知っているかどうかで、判断は変わります。
- 相続税
- 不動産を売ったときの譲渡所得税
- 相続空き家の特例(3000万円控除)
知らずに決めるより、知った上で選ぶことが大切です。
7:リフォームは「目的」から逆算する
リフォームは、「きれいにしたい気持ち」と「回収できるお金」を切り分けて考えます。
- 売る前提か
- 貸す前提か
- しばらく自分で管理する前提か
目的によって、お金をかける場所/かけない場所は変わります。
8:実家じまいは「納得」で決める
実家じまいに、正解はありません。
大切なのは、
- お金の現実
- 自分の気持ち
- 体力と時間(タイムリミット)
この3つを天秤にかけて、「これでよかった」と思える選択をすることです。
急がなくていい場合もあります。一度手放したら、元には戻せないことも知っておきましょう。
この8つのステップを一つずつ確認しながら進めることで、「知らなかったせいで後悔する」選択を減らすことができます。
迷いの中にいる人へ、伝えたいこと
実家じまいは、不動産の問題であると同時に、人生の整理でもあります。
情報を集め、数字を知り、その上で自分の心と向き合う。
この行動ステップが、迷いの中にいる人の判断を助ける道しるべになれば幸いです。
実家じまいに読んでよかった本

『母の遺品整理で学んだ人生を軽くする方法』堀内美佳・著(竹書房)
『負動産地獄 その相続は重荷です』牧野知弘・著(文春新書)
『実家じまい 終わらせました! ――大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方』松本明子・著(祥伝社)
実家が空き家になった日から、4年間で約100万円の維持費がかかった体験や、「売る・貸す・残す」で迷い続けたリアルな経緯は、体験談シリーズで詳しく紹介しています。
▶【体験談】介護の後に始まった空き家の実家じまい3話シリーズはこちら




