これからも夫婦を続ける意味はある?
50代“モヤモヤ夫婦” 熟年離婚で後悔しないために妻が確認すべき3つのリスク
50代“モヤモヤ夫婦” 熟年離婚で後悔しないために妻が確認すべき3つのリスク
更新日:2025年11月15日
公開日:2025年10月10日
離婚までは考えないけれど…“モヤモヤ夫婦”の危険信号
「離婚するほどじゃないけれど、このままでいいのかな……」
そんな“モヤモヤ”を抱える50代女性は少なくありません。
夫婦仲が特別悪いわけでもなく、深刻なトラブルがあるわけでもない。けれど、子どもの独立や夫の定年をきっかけに一緒に過ごす時間が増え、会話が減ったり、気持ちのすれ違いを感じたりする。小さな違和感が積み重なって、不安が心に芽生えることもあるでしょう。
ただし、モヤモヤ=すぐに離婚、というわけではありません。
むしろ「離婚しない方がいい理由」や「続ける価値」に気付けるケースも多くあります。
だからこそ大切なのは、離婚するにせよしないにせよ、冷静に「後悔しない選択」をすること。そのために押さえておきたい3つのリスクと、離婚以外の選択肢について見ていきましょう。
熟年離婚を決断する前に確認すべき「3つのリスク」
感情に任せて離婚を決断すると、「こんなはずじゃなかった」と後悔することも。たとえ離婚を真剣に考えていなくても、この3つのリスクを知っておくことは、夫婦関係を見直す大きなヒントになります。
1. 経済的リスク
年金分割制度はありますが、離婚後は生活コストを一人で賄うことになり、世帯としての効率が下がります。
夫婦二人で暮らす場合は家賃や光熱費などを分担できますが、離婚するとそれぞれに住まいが必要となり、支出が倍増するケースもあります。
総務省「家計調査」によれば、二人以上世帯の月平均消費支出はおよそ30万円前後。夫婦で分担していた費用が、離婚後は一人世帯ごとにかかると考えると、その負担は大きなリスクとなります。
- 財産分与や慰謝料が十分に得られない場合もある
- マイホームをどうするか、住まいの確保が課題になる
- 定年後の再就職は厳しく、収入減の可能性も高い
一方で、夫婦を続ける場合は「生活コストを分担できる」という経済的なメリットがあります。モヤモヤがあっても、安定した生活基盤は「離婚しない価値」の一つと言えます。
2. 健康と孤独のリスク
もし病気や介護が必要になったとき、誰が支えてくれるのか。離婚後は孤独感や喪失感から心身に影響が出ることもあります。逆に夫婦関係を続けることで「いざという時の支えがある」という安心感も残ります。
夫婦仲が完璧でなくても、“同居人”として存在することが心強い支えになることは少なくありません。「将来、誰と支え合いたいか」を考えておくことが重要です。
3. 人間関係のリスク
子どもや親族との関係が変化したり、共通の友人と会いにくくなったりすることも。夫婦を続ける場合は、これまで築いてきた「人とのつながり」がそのまま残るという強みがあります。
モヤモヤはあっても、子どもや友人との関係を大きく揺るがさないというのは、見逃せないメリットです。
離婚しなくてもできる「夫婦の距離の取り方」
「もう離婚しかない」と思い詰める前に、他の選択肢も視野に入れてみませんか。
- 家庭内別居のように生活リズムを分ける
- 平日は個々の時間を大切にし、週末だけ一緒に過ごす「週末婚」スタイル
- 会話を見直し、感謝や小さな思いやりを言葉で伝える
こうした工夫で、夫婦関係がラクになったというケースもあります。
二人だけで解決が難しいと感じたら、カウンセラーなど第三者の力を借りるのも効果的です。
後悔しないために。「未来の自分」を基準に選択を
最終的に離婚を選ぶにせよ、継続を選ぶにせよ、後悔しないために必要なのは「未来の自分」を基準に考えることです。
- 5年後、10年後にどんな暮らしをしていたいか
- 誰と一緒なら安心して年を重ねられるか
- 経済面・健康面でどんな環境なら心穏やかでいられるか
これらをイメージして選択することが、納得のいく人生につながります。
熟年離婚はゴールではなく、新しい人生のスタート。冷静な準備と判断が、未来の自分を笑顔にしてくれるはずです。
※HALMEK upの人気記事を再編集したものです。
参照元
shiRUto「家族心理学者に聞いた『夫婦関係改善のヒント』」
テンミニッツTV「熟年離婚の背景にある価値観の不一致」




