山本ふみこさんエッセー通信講座第3期第2回

2021年11月29日

山本ふみこさんが選んだエッセーの紹介とQ&A動画

山本ふみこさんエッセー通信講座第2回参加者の4作品

随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座。毎月1回、半年間でエッセーの書き方を学びます。第2回のテーマは「卵」。参加者が書いた作品から山本さんが選んだエッセーを紹介します。

山本ふみこさんが選んだ4つのエッセー

クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。

「象は忘れない」あべれみさん
れみちゃんの通う幼稚園は、毎年学芸会で劇を披露しています。今……

「完敗」池永さとみさん
和歌山県にある白浜温泉は日本三古泉の1つである。その中で天智……

「たまごふみお」小玉美智子さん
「ねえ、名前なんていうの」びっくりして声のする方に顔を向ける……

「おさかな事情」原エリカさん
近くのディスカウントストアに行くのが楽しみだ。鮮魚コーナーの……

 

エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答


通信制エッセー講座の参加者から寄せられた質問やお悩みに、山本ふみこさんが動画で回答します。

今月は「卵」というユニークなテーマで書いたこともあり、テーマに関する質問やコメントも多くありました。テーマについては前回の動画で取り上げましたので、そちらをご覧ください。

今回は(1)句読点の付け方、(2)文中の漢字とひらがなのバランスと表記、(3)漢数字と算用数字の使い方、などのご質問にお答えいただきました。

 

 

お便り(1)「句読点の付け方ですが、音読してみて『ここ』と決めるようにしています」

山本さん:句読点は「刺身のつま」のように、後回しに思う方も多いけれども、実は句読点の使い方に最も書き手の個性が表れると思います。

どこに「、」を打つか、どこに「。」を打つかということは大事です。そうね……アクセサリーを選ぶような感じかしら。ここはつけないでおこうということも含めて、ね。

お便りにもありましたが、音読しながら書くということは、とっても大切だと思います。実際に声を出しながら書いてもいいですし、頭の中で音読と同じ情愛をつくって書くのでも、どちらかは必要です。そうすると、どこに点を打ったらいいか、どこで丸で止めるかというようなことは決まってくると思います。

最もいけないのは、句読点に無頓着になること。締りがなくなります。句読点を大切にすること、音読を大切にすることを頭に置いて書いてください。

お便り(2)「漢字が多過ぎないかと気になりました。何も考えずに書いたら、もっと黒くなっていたかもしれません」(3)「数字について。今回は算用数字で10年と書きましたが、十と漢数字でいくべきでしたか?」

山本さん:まず漢字の方ですけど、漢字が多いと原稿用紙が黒くなり、ひらがなが多いと白っぽくなるということがあります。

ひらがなにすると読みやすくなることがあるんですけど、ひらがなばかりだと、また読みにくくなる……ここが難しいところです。この言葉はひらがなで書こう、これは漢字で、と決めるのは書き手のみなさんです。そこに個性が表れるので面白いです。

私のおすすめのやり方は、日常的のよく出てくる言葉「~したとき」「……するころ」「いろいろ」「たとえば」とか、そういう言葉はひらがなだといいんじゃないかと思います。

辞書で確かめないとわからないような、なかなか出てこないものは漢字にして、ルビをふります。漢字かひらがなかは自分のスタイルの問題なので、だんだんに決まっていくと思います。

数字も、自分で決めてよく、どっちがいいということはありません。ただ、1つの作品の中では、漢数字があったり、算用数字があったりしない方がいいです。統一が必要です。

今回は、山本さんから講座の参加者へのアドバイスもありました

山本:作品を読ませていただいて「笑顔が少ないかなぁ」と思うんです。作品を読むと、みなさんがどんな表情で向き合っているか、不思議なほどに伝わります。読者に向けて表現するときに、笑顔で説明する、笑顔で表現する、笑顔で伝えるということは、とっても大切なんです。

特に、面倒なことや難しい問題を投げかけるときは、本当の本当に笑顔になって伝えないと、不機嫌な感じが伝わってしまうことがあるんです。本人には少しもそういうつもりはないのに、何かが出てしまう。

ですから笑顔になって、柔らかい心で(私は笑顔の心と言っています)……そのことは、作品の明度、つまり明るさにつながると思うんです。どんなものを書くときにも、明るさの目盛りを上げるように書いたらいいんじゃないかな。すると読み手も読みやすくなるし、書き手も書きやすくなるし、モチベーションも上がるという気がします。

■もっと知りたい■

随筆家・山本ふみこさんのプロフィール

「エッセーの書き方講座」講師の山本ふみこさんとは?

1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/

 

ハルメクの通信制エッセー講座とは?

全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されたテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けます。講座の受講期間は半年間。

現在第3期の講座開催中です。次回第4期の参加者の募集は、2021年12月に雑誌「ハルメク」の誌上とハルメク旅と講座サイトで開始予定。募集開始のご案内は、ハルメクWEBメールマガジンでもお送りします。ご登録は、こちらから。

ハルメク旅と講座
ハルメク旅と講座

ハルメクならではのオリジナルイベントを企画・運営している部署、文化事業課。スタッフが日々面白いイベント作りのために奔走しています。人気イベント「あなたと歌うコンサート」や「たてもの散歩」など、年に約200本のイベントを開催。皆さんと会ってお話できるのを楽しみにしています♪

みんなの コメント

【PR】始めるなら相談できる「対面証券」がおすすめ

お金の疑問・不安を解消!

資産運用、相続、ローンまで!お金の「よくわからない」をプロに気軽に相談できる♪

2024.12.17
【PR】三井住友銀行アプリにシンプルモードが登場

お金の管理が簡単に!

三井住友銀行アプリに「シンプルモード」が新登場!スマホ操作が苦手な人でも簡単に使える便利機能が満載です!

2024.11.29
【PR】個人情報の上手な管理・整理術とは

個人情報管理できてる?

銀行口座・保険・クレジットカードなど、「デジタルの情報」をきちんと管理できていますか?煩雑にしていると思わぬ落とし穴が…

2024.12.09
50代から1日1分!脳トレクイズで楽しく脳を活性化

50代から1日1分脳トレ

認知機能を衰えさせないためには、早い時期から「脳を活性化」させることが大切。脳トレ効果がグッとアップするコツって?

2024.12.04
人生100年時代!50代〜のライフプランと資産形成

老後の支出いくらかかる?

もし100歳まで生きるとすると、65歳からでも約1億円も必要ってホント!?老後の支出と収入、ちゃんと把握してる?

2025.01.08
子どもに残すべきはお金?不動産?どちらがお得?

子に遺すべき資産は?

「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは

2024.12.12
【PR】たった60日で英語が話せる!3つのコツ

60日で英語が話せる!

英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは?

2024.08.29
【PR】頼れる家族がいない……入院・入居どうする?

おひとり様の備えはOK?

この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生!

2024.07.22
【PR】50代からの願いを叶える新しい資金調達術

50代~お金の増やし方

将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか?

2024.11.20
投資初心者におすすめなのは対面証券?ネット証券?

初心者向け!お金の知識

仕事以外で「お金」をふやすために多くの人が資産運用をはじめています。初心者が知っておくべき、お金の「基本のき」を解説!

2025.01.08
【PR】「渋滞の文字で……」トイレ事情あるある

突然の我慢できない尿意

実は多くのハルメク世代が悩んでいる「尿トラブル」…中には上手に対策をしている人も!気軽にできる対策って?

2024.12.10
認知症のリスクを確認してみませんか?

今なら無料でお試し!

将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます!

2024.08.08
【限定コラボ】職人技が光る!ハルメク×マエノリのセーター誕生秘話