「マンガで解決　親の介護とお金が不安です」プロローグ

著者のイラストレーター・上大岡トメさんは、山口県に住む56歳。介護について気になり出したのは、仕事の打ち合わせの合間。その後、80代になる母親の調子が悪いという連絡を受けて、久しぶりに神奈川県の実家に帰ると……。

※マンガ画像は複数あります。Yahooで閲覧している方は、画像をスライドしてストーリーを確認ください
 

老化はあるとき、あっという間に進みます

こんにちは。イラストレーターの、上大岡トメです。

今まで「昨日まで元気だったから、今日もいけるやろ」と先延ばしにしてきた、親の高齢化・介護問題。いよいよ2021年の秋から、一気に突入しました（『マンガで解決　親の介護とお金が不安です』を出版した後です）。

一年前「親の高齢化対策、何から始めたらいいの？」と思っていたとき、かげから私を見ていたのか、というナイスタイミングで、本の執筆依頼を主婦の友社の編集者さんから頂きました。

黒田先生に根掘り葉掘り聞いて描き上げたこの本は、現在の私の教科書でもあります。

老化はあるとき、あっという間に進みます。高齢の親は、今は元気でも翌日には病人になることも。でも、この本でなんとなく予習しておけば、慌てることはありません。

決してがんばらず、親に、将来の自分に、一緒に向き合っていきましょう！

上大岡トメ（かみおおおか・とめ）さんのプロフィール

東京生まれ、横浜育ち。東京理科大学工学部建築学科卒業。建設会社を経て、イラストレーターに。現在は山口県在住。著書に、ミリオンセラー『キッパリ！たった5分間で自分を変える方法』（幻冬舎）、『のうだま1・2』（池谷裕二氏と共著・幻冬舎）、『日本のふくもの図鑑』（ふくもの隊と共著・マイナビ文庫）、『老いる自分をゆるしてあげる。』（幻冬舎）など多数。

「老い」は乗り越えるべきライフイベント

みなさん、こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの黒田尚子です。日々、「お金」の専門家として、さまざまなお客さまのお悩みのご相談を受けています。

中でも、介護のご相談は、年代を問わず寄せられます。お若い方であれば、親や祖父母の介護。シニアの方であれば、ご自身の介護。

いずれも、「要介護状態になったらお金がどれくらいかかるの？」「介護とどんなふうに向き合えばいいの？」「そもそも、いつから、どのように備えておけばいいの？」などなど。みなさん、不安でいっぱいといった表情を浮かべながら……。

結婚しなくても、マイホームを購入しなくても、子どもがいなくても、生きている限り「老い」は、誰もが乗り越えなければならないライフイベントなのです。であれば、いつまでも、怖がって、避けているわけにはいきません。

備える時間が短ければ、それだけお金がかかる可能性も高くなります。

恐れられている人や物の実体がつまらないものであることの例えとして「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ということわざがあるように、介護のこともちゃんと知ることで、「あれ？これだったら自分でもできるかも！」と思える方法が見つかるかもしれませんよ。

黒田尚子（くろだ・なおこ）さんのプロフィール

CFP（R）、1級FP技能士。CNJ認定乳がん体験者コーディネーター、消費生活専門相談員資格。富山県出身。千葉県在住。立命館大学法学部卒業後、日本総合研究所入社。在職中にFP資格を取得。1998年独立。現在は、医療や介護、老後、消費者問題などに注力。がんと暮らしを考える会の理事や城西国際大学の非常勤講師も務める。

本連載は、隔週土曜に掲載。次回は黒田尚子さんのご両親の介護のお話をお伝えします。

※本記事は、上大岡トメ・著／黒田尚子・監修『マンガで解決　親の介護とお金が不安です』（主婦の友社）より一部抜粋して構成しています。

構成＝渡邊詩織（ハルメクWEB）

『マンガで解決　親の介護とお金が不安です』発売中

イラストレーターの上大岡トメさんと、ファイナンシャルプランナーの黒田尚子先生がタッグを組んで作った、親の介護に初めて向き合う人のための本『マンガで解決　親の介護とお金が不安です』（主婦の友社）。親が高齢になり、いろいろ心配になってきた介護初心者のトメさんが、実際に富山県の実家で遠距離介護をスタートしているお金の専門家・黒田尚子先生にさまざまなギモンをぶつけながら学んでいきます。

「介護」のことなんて、考えたくないと避けていた方にも、いつの間にか基本の知識が身に付く内容です。ぜひあなたの「親の介護とお金の不安」を解消するヒントにしてください。

※Amazonや全国の書店でお買い求めいただけます。