料理研究家・村上祥子さんの暮らしの知恵
2019.07.012020年07月06日
料理のプロの目利き!
村上祥子さんが選ぶ!時短&わくわくする調理グッズ
新型コロナウイルス後、毎日3食がんばって作っている方やこれから暑い夏の料理をラクにしたい方に。料理研究家でありベテラン主婦でもある村上祥子(むらかみ・さちこ)さんに、パパッと時短ができて、料理が楽しみに変わる調理グッズを教わりました。
包丁とまな板の出番が減る! パパッと「ミルサー」
「年を取ると、手先が不器用になって、細かい作業に時間がかかりますよね。私もそうです」と、村上祥子さん。慣れているはずの包丁に「ヒヤッ」とした、というお声もよく耳にします。「年齢を重ねた方ほど、料理の下ごしらえは専用の器具に頼ることをおすすめします。短い時間でパワフルに砕けるものを選ぶと、暑い夏に長時間、台所に立たずに済みますよ」
「ミルサー」なら、下ごしらえだけでなく手作りの野菜ジュースもなめらかに作れるので、食欲のない夏の朝にも重宝します。
村上さんのおすすめは、野菜と一緒に生姜を入れること。冷たいものを多く取る夏は、実は胃が冷えているので、野菜と生姜を一緒に飲むと「ぬくぬくパワー」をいただけるそうです。
ジンジャー野菜ジュースの簡単レシピ!
材料
- トマトまたはきゅうり…50g
- 「ハルメク 国産素材の生姜茶」(※)…大さじ2
- 豆乳…100mL
- 氷…2個
作り方
全部の材料を、なめらかになるまで「ミルサー」にかけるだけ。
※「生姜茶」は、生姜のすりおろし小さじ2と黒糖大さじ1で代用可能。
買うより安い、作って楽しい! 「ヨーグルティア」
「調理グッズは料理をパパッと済ませるだけでなく、料理をわくわく楽しむ道具でもあると思います」と村上さん。時間のある今、普段はスーパーで買うような料理や食材を作ってみるのもおすすめとのこと。
村上さんは生粋の「ヨーグルトラバー」で、もう50年も自宅でヨーグルトを作っているそう。出来立てほかほかのヨーグルトは、とてもおいしいのだとか。高い発酵パワーで、今、特に気になる「体を守る力」を高めることもできるそうです。
でも、ヨーグルトが発酵する40℃を常に保つのは、意外と至難のわざ。「専用の調理グッズを使えば、ほっとくだけでできますよ。市販のヨーグルトを種にして、10倍に増えるので、経済的でもあるのです」(村上さん)。
編集部がヨーグルティアで「納豆」を作ってみた!
実はこの「ヨーグルティア」、納豆も作れる優れものなんです。納豆って、いつの間にか切らしていたり、新型コロナウイルス後はスーパーの棚からなくなったりもしました。そこで、外出を控えておうち時間を持て余していた「ネバネバラバー」の私が、納豆作りにチャレンジ!
まず、大豆を1日かけて戻します。
戻った大豆を蒸かし、市販の納豆を1/4パック(これが種になります)と一緒に「ヨーグルティア」に入れます。温度と時間を合わせ、スイッチオン!
再び待つこと1日……
で、できてる!!
さらに1~2日待つことで発酵が進み、おいしく仕上がります。作るのに時間はかかりますが、手間は一切かかりません。外出を控える日々に予定ができたようで、久しぶりにわくわくしました。しかも、特大粒で、大豆の味がして、買うよりおいしく感じる!
このおいしさ、しばらく市販の納豆に戻れそうにありません。ぜひお試しいただきたいです。
村上祥子さんのプロフィール
むらかみ・さちこ 料理研究家・管理栄養士。1942(昭和17)年、福岡生まれ。
公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。食材の持つ力で健康寿命の延伸を図る研究に関与する同大学にある「村上祥子料理研究資料文庫」で50万点の資料が一般公開されている。
「ちゃんと食べてちゃんと生きる」が、モットー。一人分でも短時間においしく調理できる電子レンジに着目。糖尿病、生活習慣病予防改善のための栄養バランスのよい、カロリー控えめのレシピ、簡単にできる一人分レシピを作る「電子レンジ調理の第一人者」。
「電子レンジ発酵パン」「バナナ黒酢」「玉ネギ氷」など、画期的な料理を生み出し続けている。これまでに出版した著書は300冊以上、累計622万部にのぼる。
取材・文=陰山栗実(ハルメク 健康と暮らし編集部) 撮影=中西裕人
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